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スゴい植木鉢の話 2025年のNISA、僕はこう使うつもり(経過は随時、更新予定)

割引あり

こんにちは! 投資家のrennyです。(プロフィール

2003年から投資信託を活用して資産形成に取り組んできました。20年以上かけての経過、現状をご紹介したのが こちらのページ です。

そんな僕ですが、この記事では、NISAについて感じていること、2025年はNISAをどう使おうと考えているのか、を書いてみます。


NISAは「器」

NISAといえばすぐに連想するのが、竹川美奈子さん(個人の感想、連想ですw)。

竹川さんのポストです。

NISAはあくまでも器です。自分のライプフラン・家計の状況に応じて、あるいは目的や運用期間を見据えて、どのような運用をしていくかをじっくり考えることが大切です。

そんな竹川さんが昨年末にこんなご指摘。

皆さんがNISAを活用する目的は何なのでしょうか。NISAを使いこなすとか、非課税投資枠を最大限に利用すること? 非課税投資枠を広げるために、保有する上場株式や投資信託を年末に売る必要はある?
改めてNISA制度を利用して投資する目的を確認したいところです。

NISAは器。僕もそう思います。はるかに大事なのは、その器に何を入れるかですよね。

ここで紹介したい記事があります。

投資している、保有している株式、投資信託を植物に見立ててみる

↑の記事は、僕が尊敬する投資家のお一人、ろくすけさんの記事です。この記事では、投資している、保有している株式、そしてそれを発行している会社を植物に喩えられています。

」式というくらいですから、植物に喩えることに僕は違和感ありません。また、最近読み終えたばかりの #大きなシステムと小さなファンタジー  からも、この見立て方、喩えがとてもしっくり来る感覚を持っています。

会社=植物 の見立てで、もう一つぜひご紹介したい考え方があります。

イギリスといえばガーデニングで有名ですが、これは100年、200年という長い時間をかけて綺麗な庭を育てていくという感覚なんですね。最初にどのような庭にしていきたいかというイメージを描き、長期的にそれを実現していくためのプランを立てたら、あとは丹念に手入れをしていく。それを淡々と続け、次世代に引き継いでいくことで、素晴らしい庭が造られていきます。
私たちが考える長期投資も、これと同じです。

https://www.commons30.jp/contents/dialogue/4018/

スコットランド、エディンバラの投資会社、ウォルター・スコットの多次さんのご説明。なるほど!と頷かされました。

ウォルター・スコットが運営、管理するポートフォリオ、日本の個人投資家も保有することが可能です。こちらのファンドです。

ファンドからの発信の中から見つけました。

https://www.daiwa-am.co.jp/fundletter/20240520_02.pdf

「贈り手」「つくり手」としての考え方が明瞭に、的確に示されているように感じられます。

このような考え方に触れると、株式を保有して事業に参加することは、時間をかけて植物を育てていくことに非常に近いのだと感じます。

そこで思いました。

NISAって器は「スゴい植木鉢」なんじゃないか!

って。

その植木鉢は、何がスゴいのか

100万円分の種(苗木)をその植木鉢に植えてみます。他の植木鉢だとそこから得た収穫には税金がかかりますが、NISAという植木鉢なら税金がかかりません。

竹川さんの記事を読むと、多くの人は「税金がかからない」ところばかりに注目しているようですが、この植木鉢の本当のスゴさは別のところにあると思うんです。

100万円で植えた種が大きく成長し、5年後に200万円の評価を得られるような立派な木になったとします。

以前のNISAであれば、そこでフツーの植木鉢への植え替えさせられました。ロールオーバーという仕組みを使えばもう5年延長することもできました。でも、その延長期間を満了すると、やはりフツーの植木鉢への植え替えが待っていました。

現在のNISAはフツーの植木鉢への植え替えが不要になった、時間無制限です。

10年後、100万円で植えた種がさらに成長を遂げて、400万円、500万円の評価を得るようになっても植え替える必要は無いわけです。

これがNISAの一番スゴいところ、僕はそう理解しています。

高配当株はそのスゴさをエンジョイできる?

NISAという植木鉢に植えると、そこから得られた収穫は課税されません。ということで、保有している資産からの配当も課税されることなく受け取れます。

確かに、課税が無いのは喜ばしいことかもしれません。しかし、その植木鉢に植えている植物そのものの評価がどうなっているか。それは、植木鉢を長く使うのであれば非常に重要になってくると思います。

もちろん、その投資先の会社がガンガン儲かっていて、それに応じて配当をふやしているのであれば、おそらくその植物そのものの評価も上がっていく可能性は高そうです。

しかし、利益はさして増えないけれど配当は維持してます、という植物、もとい、会社の株式に高い評価が付けられることはなかなか無いと思います。

高配当にも色んな定義、概念があると思いますが、たとえば配当利回りから見た高配当株では、スゴい植木鉢のメリットをエンジョイできないのでは、と推察します。

ここから「つみたて投資枠」に対する不平、グチにうつります。

「つみたて投資枠」という地獄?

スゴい植木鉢、NISA。このNISAの最大の欠陥が「つみたて投資枠」であると僕は考えています。そう考える最大の理由は、「つみたて投資枠」で選べる商品の選択肢が狭すぎるからです。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/products/20241024/26.pdf

↑のリストをみると、たくさんあるじゃないか!逆に選ぶのが大変だ! というご意見もあるかもしれません。

でも、違うんです。

というのも、指定インデックス投資信託(242本)を僕は自分のNISAで育てたいとは全然考えていないからです。

51本、指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託等)というのもありますが、この中で魅力を感じる商品が極めて少ないのです。

たとえば、↑でご紹介した ウォルター・スコットさんのファンドは選外です(「成長投資枠」なら植える、育てることは可能です)。非常に興味深い英国庭園を育てる楽しみを、「つみたて投資枠」では一切できません。

このファンドのように、「贈り手」「つくり手」の存在を感じられるファンドはそんなに多くはありません。しかし、一定数確かに存在しています。しかし、そんなファンドは数が限られているのにそのほとんどが「つみたて投資枠」から締め出しを食らっています(涙)。

 本当は、「受け手」の存在が「贈り手」を育てる

 まだ世の評価の定まらない仕事であったとしても、それを受け止め、価値を見出してくれる「受け手」のあることが「贈り手」の背中を押す。仕事の主の勇気になる。受け取ってくれる人の笑顔が、「贈る」ことのよろこびを教えてくれる。

『ゆっくり、いそげ』(著・影山知明さん)124ページ

「贈り手」「つくり手」の存在を感じられるファンドはそんなに多くはありません。としましたが、「つみたて投資枠」でクラフトマンシップあふれる庭園を、ガーデナーを締め出しているわけですから、ふえないのも、ある意味当然かもしれません。「受け手」がなかなかふえないわけですから。

NISAというスゴい植木鉢に、特徴ある「贈り手」「つくり手」の意思の反映されたポートフォリオを植えたくても植えさせてくれない。そんな状況なのです。

「つみたて投資枠」は廃止してほしい と考えています。商品の選択肢が狭すぎて、地獄感さえあるからです。

こんな愚痴をこぼすのには理由があります。

「老後ウン千万円」「億り人」

5年前でしたっけ、あの騒動。

あれから5年以上経ちました。たぶん、今計算すると、もっと数値は増えているかもしれません。インフレに変わりましたからね。

「億り人」なんて言葉もありました。が、この言葉のインパクトも日に日に弱まっていると思いませんか。インフレに変わりましたからね。

デフレの頃は「◯◯万円」と金額で認知すれば良かったのでしょう。「お金」を勉強する意味もあったでしょう。

インフレになったことで、10年後、20年後を金額でイメージしてもあまり意味がなくなってきたと思いませんか。

10年後に2000万円持っていても、それは現在の価値に換算するといくらになっているか、それはこの先のインフレ次第ってことになります。

「10年後、20年後、ウン千万円を目指して、いつかは億り人になる!」という計画は、日に日に無意味になっていくのでは、と推測しています。

そこで大事になるのは、

10年後、20年後でも、しっかりと価値をつくり利益をうみだし、社会、市場から適正な評価を得られるだろうと見込んだ会社の事業に参画すること、つまり、そんな会社の株式を今から保有、買い増し続ける

ということです。

だから、事業やビジネスについて学び続けること、また、その助けになるような投資機会を利用したい、その意識を持っておきたいものです。

ウォルター・スコットの示されているこの概念がしっくり来ます。

この概念を踏まえて「指定インデックス投資信託(242本)を僕は自分のNISAで育てたいとは全然考えていない」ことについて補足します。

インデックスファンドは英国式庭園になることはない?

インデックスファンドでは自分の植木鉢に何を植えているのか、何を育てているのか、わからない。そこに意図というか、意思というか、主体性というか、そういうものがゼロ。僕はそう認識しています。

そんなの関係ない、わからなくても問題ない、という人もいるんでしょうけれど、今の僕には無理なんですよね、そういうの。

アクティブファンドの場合も、何を植えるのか、育てるのかは人任せであるのは確かです。しかし、そこに植えられた種や苗木を見てどんな収穫を目指しているのか、どんな庭園を目指しているか、を想像することが可能なファンドもいくつか存在しています(大多数のファンドは想像することが困難ですが)。

インデックスファンドの投資先、組入比率を見ているといくつかの疑問を抱きます。

まず、下記のマガジンで定点観測している通り、インデックスファンドでは組入比率上位の投資先への集中度が年々強くなっています。

こんなことが起きるのは、株価の高い銘柄がさらに株価が上昇しているためと推測しています。どの会社をどれだけ保有するかを、「株価」だけで決められているからです。多くの人がインデックスファンドを選好する傾向が続けば、この流れは続くでしょう。

ただし、です。

10年後、20年後でも、しっかりと価値をつくり利益をうみだし、社会、市場から適正な評価を得られるだろうと見込んだ会社かどうか、という基準で考慮されている部分があるのかないのか、そこは全くわかりません。

これに加えて、最近のインデックスファンドで顕著になっているのでは?、と感じることの一つが、特定の業種、分野への集中増です。

ITやAI等の分野の会社の比率がドンドン増えています。このように同じ業種への集中が高まると、その業種の1社で起きた何かが業種全体に連鎖的に、急速に広がる可能性が膨らんでいるように思います。たくさんの会社に分散投資しているつもりが、実のところは集中投資になっていた、ということです。

ウォルター・スコットの「英国式庭園」のコンセプトとは、きわめて対照的です。

自分の植木鉢に何を植えているのか、何を育てているのか、それがわからなければ、風雨が強くなって環境が厳しくなった際に、またそれが相応の期間続いた場合に、しっかりとそれに対処できるのだろうか、ってことです。スゴい植木鉢のメリットを手放してしまって、それを後々に後悔することも起こりうるのでは?

もう一つよく考えておきたいのは、インデックスファンドを持っていてもそのプロセスを通じて事業やビジネスについて学び続けることはほぼ不可能だということです。

もちろん、事業やビジネスの学びは、自分の資産づくりとは別に進める必要はない、っていう意見もわかります。

でも、です。事業やビジネスの学びは、自分の資産を広く捉えると、極めて重要で大切な知的資産となる可能性が高いのです。

その資産を積み上げていくのに、株式投資を上手く活用すれば大きな相乗効果が得られる可能性は十分にあります。ごくごく一部にとどまっていますが、事業やビジネスの学びの機会、気づきを提供してくれている投資信託もいくつか存在しています。金融資産だけではなく知的資産も育てることができる、そんな投資信託もあるのです。インデックスファンドでは、これはまず不可能でしょう。そして、そうした学びの機会を提供してくれる投資信託のいくつかは、「つみたて投資枠」から締め出しを食らっているのです。ああ、地獄、、、

重要なことは、今いくらになっているか、や、これまでどうだったか、現在の金額、時価ではないと思うんです。

10年後、20年後でも、しっかりと価値をつくり利益をうみだし、社会、市場から適正な評価を得られるだろうと見込んだ会社か。そんな会社の株式をスゴい植木鉢にちゃんと植えているかどうか。

このような考えから、NISAはもちろん、それ以外でも、僕の資産に占めるインデックスファンドは徐々に解約をすすめて、10年後、20年後でも、しっかりと価値をつくり利益をうみだし、社会、市場から適正な評価を得られるだろうと見込んだ会社、そして、そうした会社を選んで育てようとしている投資信託に植え替えようと考えています。

「器」をどう使うか、それは自分次第

色々と(偏った意見を)書き連ねましたが、最初に書いた通り、NISAは「器」です。どう使うかは、人それぞれ、自分次第です。

毎年の配当を課税されずに受け取ることだけを目的にした使い方も、それを理解していれば別に間違いだというわけでもありません。

一番大事なことは、自分で考えて決めること。誰かの意見に流されて行動してしまって、数年後に青ざめてしまうのは避けたいですよね。



ではここから、僕自身の、2025年のNISAの使い方、経過を書き残しておきます。

2025年、NISAはこう使うつもり


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