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スパークス『厳選投資』ウオッチ #76 (2021年9月末)
『厳選投資』を毎月買付けています。
『厳選投資』は、スパークス・新・国際優良日本株ファンド
の愛称です。
毎月、定点観測を続けています。今回が76回目です。
まず、ファンドの純資産総額・受益権総口数です。
純資産総額・受益権総口数
『厳選投資』は2008年3月に設定されていますが、あまり昔を振り返っても仕方ないので、起点を2014年6月とします。
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9月は8月末比で3億口以上増加、ファンドへの資金純流入となりました。これでファンドへの8ヶ月連続で受益権総口数が前月末比増加となりました。
上表の通り、数ヶ月(大きな)増加が続いた後に、数ヶ月連続で減少=ファンドからの資金純流出ということが何度も見られます。9月の増加口数はここ数ヶ月に比べ減っていますので今後の推移は非常に、非常に気になるところです。
ポートフォリオ、上位5社の顔ぶれ
月次レポートです。
2021年9月末のポートフォリオの概要です。
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8月末です。
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投資先は増減なく、17社です。
上位5社のメンバーに変更はありません。
上位5業種ですが、サービス業と医薬品が入れ替わり、精密機器が機械に代わって5位となりました。
業種別の推移です。
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1年前、3年前、5年前と見比べると、変化が感じられますね。
月次レポートのトピック
今月のトピックは投資先の個社ではなく、ファンドの哲学、価値観、考え方です。
株式投資において市場平均を上回るリターンを達成するためには、居心地の悪いとされる状況 でも確信をもって投資を行う勇気が必要だということです。
株式市場に参加する際には、「正しい少数意見」をもって投資に望むことが重要です。多数派の意見は多くの場合、既に株価に織り込まれたものであり、そこで大きな利益を得るのは難しいことを理解しなくてはなりません。「真に大きなリター ン」は、投資した段階で少数派であった自分たちの意見が、時間を経て多数派意見になる過程で初めて生み出されるものです。
居心地の悪い状況、少数派意見であっても確信を持って判断、行動するためには、丹念な調査、分析が不可欠でしょう。また、その積み重ねから得られる洞察、時として「カン」も大事です。それらが違いを生むのだろう、僕はそう考えています。
このファンドの毎月のレポートを読んでいて、丹念な調査、分析が為されていること、また、そうした日々の活動から独自の洞察により判断されていることを感じています。その感覚、感触がファンドへの信頼を深めています。
月次レポート、これからも益々楽しみです。
パフォーマンス(ローリングリターン/5年・10年)
パフォーマンスです。
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5年間保有のデータ期間数は103。うちマイナス発生はゼロです。
最大値 30.0%(年率):2012年5月末〜2017年5月末、
最小値 6.1%(年率):2015年3月末〜2020年3月末、
103個の期間の中央値 17.7%(年率)となっています。5年保有していたら、半分くらいの確率で投資額が約2.25倍になるような感じです。
10年リターンの推移です。
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こちらはデータ期間数が43個です。
ご覧の通り、最小値が2010年3月末〜2020年3月末の12.6%(年率)です。最小値のケースでも10年保有していたら投資額の2.2倍以上になっていたことになります。中央値は16.2%(年率)、4.50倍です。
1年リターンの直近60ヶ月平均を追いかけてみます。2016年9月から2021年9月の60ヶ月の平均は15.2%となっています。
国内株式の代表的な株価指数に連動するETFと比べてみるとこんな感じです。
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つみたてシミュレーション
続いて、つみたてシミュレーション です。
ファンドの設定以来、毎月末に10,000円ずつコツコツ買い付け続けたら2021年9月末にどうなっているか、その行動を開始した月によってどのように違いが出るかを試算したものです。このシミュレーションの起点は2008年3月末とします。
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