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投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020 に投票した5本のファンド

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020。

今年も投票しました。

このアウオード(アワード?)は、投資信託について情報発信している”投信ブロガー”の投票によって選出されます。2007年に始まって、今回で14回目です。

投票者には5点の持ち点があります。それを1つのファンドに5点割り当ててもいいし、5つのファンドに1点ずつ割り当ててもいい。そんな仕掛けになっています。

このファンドに受賞させたい!知ってもらいたい!という強い思い入れのある投票者は1つのファンドに5点を集中投下されるわけです。しかし、私の場合は、好きなファンドが色々あるし、どれか1つに絞れないわ!というのが正直なところです。

したがって、今回も5つのファンドに1点ずつ投票しました。

投票した5つのファンドです。

鎌倉投信:結い 2101

スパークス・アセット・マネジメント:スパークス・新・国際優良日本株ファンド

農林中金バリューインベストメンツ:農林中金〈パートナーズ〉おおぶねJAPAN(日本選抜)

農林中金バリューインベストメンツ:農林中金<パートナーズ>おおぶねグローバル(長期厳選)

三菱UFJ国際投信:ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド

この5本のファンドは、現在、私が毎月、追加投資しているファンドです。

鎌倉投信:結い 2101

4年連続で投票しました。ファンドが設定された2010年3月からお付き合いさせていただいています。

月次レポートがユニーク、素晴らしい! というのがその理由です。投資先の紹介では、なぜ投資先に選んだのか、どんな点を高く評価したのか、分かりやすく説明されています。また、ここぞ、というタイミング、その多くは株式市場の混乱期なのですが、社長の鎌田さんからどっしりとした、ズシンとくるようなメッセージも載せられます。

もう一つ、高く評価したいのが、毎週金曜日に配信されるメールマガジンです。ファンドの成績がどうこう、市況がああした、こうした、といった話はほとんどありません。社長の鎌田さんが日々の活動等で感じられたこと、気づかれたこと、を綴られています。そうだよなあ、と深く頷いたり、えっ!そんなことが!と驚かされたり、時には、ジーンと来てウルウル。

メルマガのメインコンテンツは、Webサイトの結い日和に掲載されています。

メルマガの冒頭には、いつも時候の言葉。季節の移ろいを感じます。

本当に毎週のメルマガ、大スキです。

noteで毎月の定点観測も続けていますので、こちらも良かったらご覧ください。

次回も読みたい!と感じてくださったら、マガジンのフォローをご検討ください。


スパークス・アセット・マネジメント:スパークス・新・国際優良日本株ファンド


このファンドには3年連続の投票です。2015年1月に投資を始めて、2015年6月から毎月追加投資しています。お付き合いはやっと5年を超えたところ。

このファンドを評価したのは

月次レポートです。

非常に中身の濃いレポートが毎月発信されています。

このファンドの愛称は「厳選投資」です。2020年9月末の投資先は18社。まさに「厳選」。月次レポートのほとんどは投資先個社のお話なのですが(日本電産さんがよく登場しますよ!)、数回に一度、ファンドとしての考え方、根っこにある思想が説明されます。

投資先を「厳選」する中で、「分散」をどう考えているか、が説明されていたり(こちら)、投資の「成功」と「失敗」についての考え方が示されたり(こちら)と、非常に大きな、深い読み応えを感じるのです。

このファンドも定点観測しています。


農林中金バリューインベストメンツ:農林中金〈パートナーズ〉おおぶねJAPAN(日本選抜)


https://www.nvic.co.jp/fund/obune_japan/

このファンドは昨年12月に設定されたので、今回、初めての投票です。2020年4月から毎月、追加投資しています。

このファンドも月次レポートの中身が濃い、濃厚、特濃です。

投資先に選定したプロセス、どんな点を調査、分析して、投資判断したか、が詳しく説明されています。そして、一つ大きな特徴だなあ、と感じるのは、投資先の沿革を細かくレポートでカバーされているところです。その投資先がどんな歴史を辿ってきて、今「価値」をつくりだしているのか、を感じることができます。

ファンドを運営している農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)さんは、「株式投資すること=オーナーになること」と強調されていますが、レポートを読むと、「この会社のオーナーになって事業に参画しているのだ」と少し実感し始められる気がします。月次レポートで詳しく、濃ーーーく紹介された投資先はまだ6社のみですから、これからもめちゃくちゃ楽しみです。

農林中金バリューインベストメンツ:農林中金<パートナーズ>おおぶねグローバル(長期厳選)


https://www.nvic.co.jp/fund/obune_global/

このファンドは今年3月の設定。こちらも初めての投票となります。

このファンドは、NVICさんが選び抜いた「構造的に強靭な企業®️」、米欧日の30社程度に厳選投資しています。

こちらもやはり月次レポートが特濃です。時々、米国の会社を対象にしたファンド「おおぶね」と内容が重複することがありますが。ということもあり、内容が重複していないと、嬉しくなってしまいます笑

何より印象的だったのが、一番最初の月次レポートです。

「おおぶねオーナーズマニュアル」と題して、運用哲学、投資先選定のプロセスの基本的な考え方、姿勢が示されていました。

NVICが運用するファンドが保有する企業は、持続的に企業価値を増大できる「構造的に強靭な企業®️」であり、自社が稼ぎ出す営 業利益の蓄積に伴い、結果として時間の経過とともに⻑期趨勢的な株価の上昇を見込むことができると考えております。後で詳述する ような素晴らしい経済性を有した企業を見つけてしまえば、その株券を売買する必要などなく、単にオーナーとして保有すれば良いのだ、 という考え方こそが、「売る必要のない会社しか買わない」と表現している哲学なのです。

受益者である皆様には、私たちのファンドを通じて「構造的に強靭な企業®️」のオーナーになっていただき、このような素晴らしい企業の 経済性を享受していただきたいのです。そうすることで、相場の中短期的な変動に一喜一憂することなく、⻑期的に安心して資産形成 をしていただきたいと考えております。

おおぶねシリーズもnoteで定点観測しています。良かったら覗いてみてください。


実は、前回、前々回と、同じシリーズの「おおぶね」に投票していました。

今回、次点として投票を見送りました。ここは非常に悩んだところです。

悩んだ結果、5本目に選んだのがこのファンドです。

三菱UFJ国際投信:ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド


こちらのファンドも初めての投票です。ファンドの存在を知ったのが今年の初めでした。

この記事をつくりながら色々と感じるところがあり、3月から追加投資するようになりました。

このファンド、三菱UFJ国際投信の発する月次レポートは、率直に言って、薄めです。月次レポートと別に発信されている内容は評価しているのですが、月次レポートの質は残念なものです。このため、このファンドに投票するのか?どうするんだ?という葛藤(大袈裟ですけど)がありました。が、しかし、実質的にファンドを運用している、ベイリー・ギフォードさんの発信、レポートを眺めてみると、やはり、これは選ぶべきだろう、そう考えたのです。

ベイリー・ギフォードさんの発信で、特に強い印象を受けたのがこちらです。

株式投資の本来あるべき姿 について話し合いましょう

このインサイトは本当に印象深くて。

当社の株式運用プロセスの基本は、成長企業を長期株主として保有することです。投資先企業が成長機会に投資 し、株式市場からの短期的圧力を無視するようはたらきかけ、企業がその潜在能力を発揮出来るように支援したいと考えています。当社はお客様の資金の活発なスチュワードとして、投資先企業の株主という重責を果たしていきます。

こうした姿勢を示し、実践する投資会社にお金を託すこと。これが大事なことだと、あらためて確認しました。

このファンドもnoteで定点観測しています。


NVICさんの「おおぶねグローバル」と、哲学にちょっぴり似たところを感じるのですが、投資先が重なっていない、というのが、非常に面白いなと感じています。

以上が 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020に投票したファンド、5本です。

「左下」なファンドに注目を続けます!


さて、最近、 #わけるとつなぐ  という本を読みました。その学びを生かして、わけてみたのがこの図です。

ファンドを分ける

私のスキなファンドは左下、「厳選(投資先少)・保有期間長い(どっしり)」なんです。今回選んだ5本のファンドは左下な特徴を持っているファンドです。

「厳選」を銘打ったファンドは増えているようですが、投資先数が少ないものの入れ替えがめっちゃ激しいファンドもあるようで、その種のファンドはスキではありません。「左下」ではなく「左上」です。

この「わける」の際に頭にあったのが、こちらのレポートです。

次回の投票に向けて、「左下」なファンドへの注目を続けよう! そう思っています。


投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020 の結果発表は、来年1月16日にオンラインで行われるそうです。発表の詳細は下記のリンクでご覧ください。

ファンドの「月次レポート」については、↓の記事でも熱く語ってます。

アクティブファンドの月次レポートが「投資」を変える、本気で信じてます笑

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