【婚活恋愛失敗談】恋愛と詐欺の境界線
『男性だって女性に甘えたいし頼りたいよね!』
甘えたがり男子専門コーチ/恋活婚活アドバイザー/レンタル彼女PREMIUM店長&指導教員/小説家の中村千花(@chika_rkt)です。
この描写から、深刻な空気が感じ取れるでしょうか。
少なくとも、楽しい話をしているわけじゃなさそうですよね。
多くの男性とお会いしていると、こんな風に真面目にお話をする機会が訪れることがあります。
悩みの相談に乗ることもありますが、意外と多いのが『ただ聞いて欲しい』系。
アドバイスや感想・意見なんかは要らず、本当にただただ話を聞いて欲しいと望んでいる人が時々います。
リアクションを必要としないなら、私じゃなくてうちの犬が相手でも良さそうですが、やはり誰かに聞いてもらうのが重要なんだなぁって思います。
リアクションは要らなくても、相づちは必要なんですよね。
そして、その相づちの深さから、自分の話を相手がどれだけ理解しているのかって分かってしまうんですよ。
それなので、話を聞く相手は誰でもいいってわけでもないようです。
その『ただ聞いて欲しい系』の中で、男性の年齢が40歳を超えるとぐんと増えるのが、いわゆる『ロマンス詐欺』や『結婚詐欺』に遭ったというお話です。
私の聞いた話は、お相手の女性は100%外国人で、フィリピンやコロンビア、タイ、チリなど国籍は様々です。
国の名前だけ聞いたら、スパイシーなお料理やトロピカルフルーツが頭に浮かんじゃいますね。
それぞれに共通しているのは、まだ女性との面識があまりないうちにからプレゼントをねだられたり、結婚をチラつかせた上で『家族が病気』『田舎に送金したい』『後でちゃんと返す』『貴方を信用するため』と無心されるところです。
金額は高くても50万円程なのですが、一度はときめいた相手なことだし、相手が貧しい生活をしていることを思うと、そのお金は寄付したと思って諦めようと思えるくらいの額なのが嫌なところですね。
もちろん、その諦めがつくボーダーラインを狙っての価格設定なのでしょうが、この小悪党ぶりが『仕方なくやっているだけで、もしかしたら本当は僕のことを好きでいてくれるのかもしれない』と、より一層男性の心に消えない傷を残すのです。
殺るなら一気に殺ってくれよ、希望など残さずに……!
ご存知の通り、お金を払ってしまったら女性は姿をくらましてしまいますので、男性は泣き寝入りするしかありません。
この詐欺に遭ったというお話は、気軽に人に話せる話ではないし、何より恋心が作用してしまっているので、『彼女は 仕方なくやっただけで、本当はやりたくなかったんだろうな』と、美談にすることもできます。
そして、美談にしてしまったら思い出は勝手に美化されていくため、何年も引きずることになるのです。
けれども、美しく飾ったものでもやがては劣化するので、『やはりあの時のアレは詐欺だったのでは?』と思い直す時が来るんですよね。
お客様を見る限り、10年や20年の時間は必要なようです。
冷静になって過去を振り返った時、『うん、アレはやっぱり詐欺だった』と、腑に落ちる瞬間があるみたいで、そんな時に何も言わずただ話を聞いてくれる相手が欲しいのだろうなと感じます。
気持ちを無事に成仏させるための儀式とでもいいましょうか。
この時の私は野辺送り人として墓場まで静かに見送ります。
アドバイスも感想も意見も要らないというのは、相手を信じてしまった自分にも非があることは分かっているからなんでしょう。
ただでさえ手負いなのに、「そんなのに騙されたの?」なんて言われたくないですものね。
過去を無かったことにはできませんが、終わったことにすることはできます。
思い出すと「あ〜っ」と、叫びたくなる過去なら、迷わず野辺送りいたしましょう。
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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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