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だれも知らない素振りの苦悩

いつもありがとうございます。
連日連夜、お世話になります。

クリエーターの「れんや姫」です。

noteで記事を書きはじめてから
本日で連続投稿31日になりました。

毎日投稿しても足りないくらい
書きたいことをタメ込んできたので、
猛烈にスタートダッシュをかけましたが
ほかが疎かになるといけないので、
それなりのペースで続けていきたいと思います。

電子書籍『土方歳三の謎』を、
もう少し整える必要があるので
(画像のレイアウトが難航)
そちらのほうへ入る前に、
自分がこれまでやってきた
3D作業について、備忘録的に、
いくつかまとめて掲載した次第です。



今回は、初期の3Dモデルによる
旧バージョン3D動画ソフト(iClone)で作った
モーションに関する内容となります。

過去に作った、サイズの大きいGIFアニメ画像を
複数掲載したので少し重いかもしれませんが、
お気軽に、お楽しみいただければ幸いです。

1. 刀を握らせる


3D:土方歳三(最新モデル) 


最初は操作や機能など、ろくに知らないまま、
3Dの動画ソフト(iClone※旧バージョン)を
イジくりまわしているだけでした。

3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時のプロジェクト2020年1月~

よくわからずに操作していたので
同じ場所に2体のハゲ頭の
3Dモデルを出してしまい、

「キモキモバージョン」として
動かしてみたり、

雪山で「ズッコケトシくん(向かって左)」の
オシリに火をつけて爆発させたり・・

旧バージョン3Dモデル2体(雪山)①
旧バージョン3Dモデル2体(雪山)②


馬に乗せてみたり・・

旧バージョン3DモデルのGIFアニメ①


馬から飛びおりて回転させたり
馬とぶつかって事故らせたり・・
とにかく最初は遊んでいました。

旧バージョン3DモデルのGIFアニメ②


馬と一緒に遊ばせているうちに、
少しずつ操作や機能に慣れてきました。

旧バージョン3DモデルのGIFアニメ③


旧バージョンの3Dモデルに
ダンスのモーションをさせたりして
3Dにスブスブはまって遊びまくっていました。

旧バージョン3DモデルのGIFアニメ④


しかし、遊ぶために始めたわけではないので
歳三モデル(試作)の身体構成や服装・靴などが
ある程度整ってから、
刀を握らせるポーズを作り始めました。

3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時の画像一覧
2020年3月7日~4月2日


最初は、剣道の竹刀の構えを参考にし、
3Dでも同じ握り方のポーズで
構えを作ってみました。
(※当時のサムネイル=画像不鮮明)

3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時のプロジェクト
2020年3月27日~3月29日
3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時のプロジェクト
2020年3月30日~4月1日

ただ、なんとなく、
なにか違うような気がしたので、
竹刀ではなく、実際に刀で斬る試技や
昔の錦絵を参考にしてみたところ、

刀の両手の握り方は
剣道の竹刀の握りではなく、
両手の握りの隙間(通常、指2本程度)を
あまり広げないほうが(実際でも)
刀を振りやすいのではないかと思い、

両手の間隔を、
あまり広げない握り方にしてみました。

といっても、両手で握らせることも
最初は、なかなかうまくいきませんでした。

3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時のプロジェクト
2020年4月2日~4月4日
3D動画ソフト(iClone)旧バージョン当時のプロジェクト
2020年4月4日~4月22日


旧バージョンの3Dソフトには、
刀を握る「手のジェスチャー」が
テンプレートに、ありませんでした。

後発バージョンには、
手のジェスチャーも装備されましたが
「テンプレートの手の形」を
そのまま使えるわけではなく、
握りかたを整えてから
モーションが変わるたびに
細かな修正が必要になります。

両手で刀を握らせるためには、
手の位置を固定させ、
指の関節を1本ずつ変えて
それなりの形になるまで修正します。

どういう修正をするのかといえば、
「レイヤーモーション」という修正機能で
指の関節をチョコチョコと1本につき1箇所ずつ
折り曲げたり伸ばしたりして形を整え、
片手の握りができたら、
もう一方の手も同じように
チョコチョコと関節を折り曲げて握りを
調整していきます。

3Dモデルの両手の握り(iClone):旧バージョン

最初は、なかなか形が整わず、
指が変な方向へ曲がったりして、
かなり苦しみましたが、
調整していくうちに感覚がわかってきて
慣れてくると、ヒョイヒョイと
操作できるようになりました。

しかし、これも「面倒くさい!」を
極める作業のひとつに
ほかなりませんでした。


2. 素振りモーションを作る


動画などで実際の居合術を参考にし、
見よう見まねでモーションをつくって
みましたが、

最初は、素振りひとつとっても
どうやるの?・・?という
まったく未知なる世界でした。

素振りのモーションの際、
刀は片手(左右どちらか一方)に
アタッチ(接着)可能なので、

左手ではなく、
右手にくっつけて握らせてみました。

右腕を上下に動かせば、
刀も一緒に振り下ろされるので、

その動きと同じように
刀の柄に左手を握らせて、
一緒に動かすには、
どうしたらいいかなと・・と考え、

最初は「リーチモーション」という機能を使い、
動く獲物をターゲットにして
銃口を向けるように追従させる操作を
刀に応用して試してみました。

すると、右手の動きにあわせて
左手も、ほぼ同じように動きましたが、
少し遅れて追従する=リーチ・ターゲット
の特徴どおり、
刀の柄から左手が上下にズルズル動いて
右手を追うという、
チグハグな動きにしかなりませんでした。

ほかにも適当な操作方法があるかどうか
探してみましたが、外国のサイトに
剣術の操作方法など、あるはずもなく、
どうしたらいいのか、わかりませんでした。

しかし! 
最初から諦めるわけにはいかない!
なんとかして刀を振らせたい!・・

真剣(3Dの小道具)を、
本物の人間と同じように
両手で扱う姿を再現したい!・・

そうでなければ
新選組の土方歳三にはならない!・・

これは、羽織の修正時にもチラホラと
頭をよぎっていた「願望」というか
なんとしてでも「実現したい姿」だったので・・

(前の記事にも掲載したショート動画)


服や髪の修正以前から、

「とにかく正確に動かすんだ」

「刀を本物の人間と同じように振らせるんだ」と

躍起になっていました。

その方法は・・
英語のマニュアルなどには、
どこにも書いてありません。

どうすればいいんだろう・・?

片方の手にしかくっつかない刀を
もう片方にもくっつけて、
剣術の構えで握らせて、
その握りを左右ブレなく柄に固定させたまま
リアルに刀を振らせる方法は・・?

しばらく考えてから、思いついたのは、
「ミラー」という
両腕を同時に動かすことができる
レイヤーモーションでした。

しかし、やってみてから改めて、
そうだったな・・と、ガッカリ。

刀の構えは、左手が後ろで右手が前なので、
両方同時に腕を動かした場合、
握り手が交差してから、
双方の腕が反対方向へクロスして
離れてしまうのでNG。

左手に指輪などのアクセサリーを付けて
右手の刀にアタッチ(接触)させれば
両手が一緒に動くかもしれない・・
と思って、やってみたところ、
指輪だけが刀にくっついて、
左手は動かず、取り残されてNG。

ボクシングのグローブをつけて
ファイティングポーズをさせたり
バッティングのポーズをさせたりして
刀を握らせてみましたが、
野球じゃあるまいし・・とはいえ、
案外、これも使えるかもしれない・・
でも、やっぱり違うなあ・・。

このままでは、剣術の構えとして
刀を両手で振らせることができない・・

う~ん、どうすればいいのかな・・
周りに同じことをやってる人もいないし、
誰かに聞いたところで、わからないだろうし・・

う~ん、さて困った・・どうしよう・・

う~ん、う~ん・・

あっ! そうだ!!

あの方法を、やってみたら、どうだろう?

・・ということで、

旧バージョンの3D動画ソフトで
素振りのモーションの形を最初に作る際、
なにをしたかといえば・・

ジャ~ン、宮本武蔵ばりの二刀流!!

旧バージョンの3Dモデル(二刀流)

両方の手に刀を握らせて
その刀同士を
アタッチ(接着)させずに、
切先から柄まで、
全てピタリと合体させて
(外からチマチマと形状を合わせて)
両腕を振らせる・・というものでした。

もうひとつ、簡単な方法として、
上段に構えたポーズから
下段に腕を振り下ろしたポーズまで
フレームの間隔を入れず
ワン・ツーのモーションを
一瞬で振らせれば、
途中の振り下ろしや
握りを変化させる必要はない・・
ということも、あとから考えましたが、

当時は、
「とにかく人間と同じように刀を振らせる」
ということしか頭になかったので、
ワンフレームだけの間を
一瞬で振り下ろすモーションや
片手(左右どちらかの手)で振り回すだけの
安易なモーションに走ることは、
まったく考えませんでした。

苦肉の策で、独自にあみ出した
超アナログ的な面倒臭い方法で
素振りをさせてみることにしました。

人間のリアルな動作を
デジタル機器でキャプチャした
テンプレートのモーションが
3Dソフトの中にいくつかあり
「サムライモーション」というのも
ほんのわずかながらありましたが、

そのどれもが、なにか変・・というか

日本人なら、こんなふうに
サムライのモーションを作らないだろう・・

というもので、

これまた羽織の着物同様、
そのまま使えるものではありませんでした。

走ったり、歩いたりするモーションも
外国人のような動きばかりなので、
日本人らしくなるよう修正アレンジし、
剣術モーションに関しては、
とにかく「イチからつくる」以外
ありませんでした。

手順は、以下のとおり。

① 刀を片手で握る
② 刀を両手で握る
③ 構える
④ 上下に素振り
⑤ 走って上下に素振り
⑥ 走って止まって袈裟斬り
⑦ 走って止まって袈裟斬りして斬り返す
⑧ 走って止まって袈裟斬りして斬り返し
  さらに返して斬る(連続技)
⑨ 残心
⑩ 血払い
⑪ 納刀
⑫ また抜刀して構える


両手に握らせた刀を合体させる方法で
うまく素振りができたか・・といえば、
当初は、そんなわけにはいきませんでした。

旧バージョンの3Dモデル(iClone):両手で二刀流

左手だけにくっついている刀を、
右手だけにくっついている刀と
同じ位置になるよう
ピタリと合わせることで、
一本の刀(本当は2本)を
両手で正しく握っている姿になります。

旧バージョンの3Dモデル(iClone):両手の二刀の位置を合わせる

右腕を動かすたびに、
当然、二本の刀はズレるので
左側の刀を右側の刀の位置に、
またピタリと合わせる・・

3Dの刀の柄の部分と握り(両手の刀をピタリと合わせる)

そうすると、また、一本の刀を握っているように
両腕と両手の握りの位置が整う・・
というわけで、

3Dの刀の柄の部分と握り(両手の刀をピタリと合わせる)

これをフレーム単位で
モーションが変わるたびに、
延々とやっていました。

3Dの刀と握りと位置(両手の刀をピタリと合わせる)

今見ても、この作業は
ンガあ”------!!・・となります。

(よくやったなあ・・と。)


ある程度、素振りのモーションができたところで
動き全体をタイムラインで保存すれば
別の3Dモデルでも同じモーションで
動かすことができるようになります。

旧バージョンで作ったモーションを
後発バージョンでも使ってみましたが、
仕様が変更されて、
二刀流は使えなくなっていました。

物理的な重力構造や、空間上のハイマップ、
カメラやライトの配置などが複雑化され
なにか磁石のようなもの(バックグラウンド)が
強化されたような感じがしました。

3Dモデルの身体の骨組み構成も
バージョンアップ後に
やや変わってしまったので、

旧バージョンでつくった抜刀モーションも
段階的に握り手がズレたり、
酷いときには、素振りの回転の途中で
左手が急に外れてしまったり、

腕が刀の持ち手に届かなかったり

握り手の指が柄を貫通して
モーションのたびにズレたり、

両手の握りに隙間が出たり、

左手の握りをいくら移動しても
柄から外れてしまったり・・と、

さんざんな状態でした。

これは着物の衿をなおすような
単純に整える作業とは違い、

本当に骨の折れる作業でした。

旧バージョンの3Dモデル(iClone):袈裟切りから斬り返すモーション①
旧バージョンの3Dモデル(iClone):袈裟切りから斬り返すモーション②


旧バージョンのほうが、動きは滑らかで
プロジェクトのサイズも軽いものでしたが、
当時、ノートパソコンで
3D動画を扱っていると
メモリが足りず、
よく途中でフリーズしていました。

パソコンの画面も小さかったので、
細かい部分に見落としがあったり、
全体的なバランスが歪であることに
気が付かなかったケースも多々あります。


3. 握りから納刀モーション

(まとめ)


▲素振りから納刀まで、動画で簡単に
 まとめてみました。

 試作段階で、最初につくったモーションです。
 旧バージョンの画像とVTRのミックスに、
 セピア系のエフェクトをかけています。
 
 ここ(note)から動画を拡大表示すると
 たまに画質が悪かったりします。
 (Xは標準)
 


余談ですが、
2021年の10月頃、
3DソフトReallusionの
トーク・コンテストがあり、
なにを血迷ったのか、
旧バージョンの3Dモデルで
刀を振らせるモーションをやらせ、
30秒の動画にまとめて
参加したことがありました。
トーク機能は、まったく使いこなせず、
文字通り、唇ガクブル状態でした。

どこか公に出すのを強いることで、
自分の能力が、どこまで向上するのか
未熟な段階でも試したかったのだろうと
思います。

今みると、3Dの髪型などもペタンコなので
ちょっと気恥ずかしくもなりますが、
単なる通過点として、
笑ってダンジャリするばかりです。

noteも、はじめてしまったことだし、
今、書いていることも、
特段、なにか予定していたわけではなく、
以前、あんなだっけ? こんなだっけ?
ということを、確認したり、思い出しながら
時の経過を懐かしく振り返っています。

ただ、ここまでまとめてみて、
漠然とわかるのは
電子書籍を告知する際の布石なんだろうな・・
ということです。

ああ、そうかあ・・だから今、
これを書いてるのか・・
なんて、あとから気が付いてる始末で、
近頃は、なにか得体のしれないものに
動かされているような気がします。

自分でも、なかなか出版の目途が立たないので、
ここまできたら、もう焦らずに、
成り行きまかせという流れになっています。

追って、電子書籍の内容の補足説明として、
近日中にYouTubeへ、ショート動画を
いくつか事前にアップする予定でいます。

あ!・・今また気が付きましたが、
そういう流れで、着地したようです。


以下は最新の動画です。

(YouTube動画)


以上、長い記事になってしまい、恐縮です。

デキの悪い旧バージョンモデルについては
もう表に出すことはないと思っていたのですが、
なにか、当時の思い入れのようなものを含めて
ほんの一部ですが、まとめて再公開しました。

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