三連泊で思ったこと〜ソロも好き、大切な人とのキャンプも好き〜
ソロキャンパーと言えども、そのスタンスは様々。もともとHSPで都内の暮らしだと常に高ストレス状態、キャンプではできる限り人と関わりたくないタイプの僕みたいなのもいれば(極端だが)ソロ好き同士で集まってワイワイするのが好きな人(寝床が違うだけ)や、一期一会の精神で出会いを大切にする人もいる。
勝手気ままなソロに慣れると、いかに親しい人とでも、「一緒にキャンプ」となると身構える。
まず休日にお金と時間を使ってまで「協調性」を求められるのが耐えられない。移動手段がバイクで基本疲弊しがち(最大HPも高くない)なのに、誰かと一緒だなんて体調崩すわ!と思っていた。
が、
2.3度同僚や知人が来たことで「誰かと一緒がダメ」なんじゃなく、「人に寄る!」ことがわかった。当たり前じゃん!ておっしゃる通り。
僕が嫌なのは「自分の憧れキャンプを達成するために人の道具と時間を利用するタイプ」の人。わかりやすく言うと、カップ麺食べながら焚き火してるだけで満足なのに「肉焼きたい」とか「カレー作りたい」とか言い出すタイプが苦手。過去記事にも書きましたが、肉焼くのって結構大変だからね。
で昨年12月の話。どハマりしている本栖湖に行きたいなと、最近の曜日別混雑状況や道の凍結についてをキャンプ場に問い合わせてみた。
日曜は朝10時にほとんどの人がチェックアウトするのでガラガラとのこと。
これは、、、月曜のみ有給取ればいけるのでは?
というわけで日曜に浩庵キャンプ場に泊まることを軸に色々プランニング。日曜10時に現地となると家を出るのは朝5時。無理!
土曜に近くのキャンプ場に泊まれば多少は出発にゆとりが持てるのでは?と考え、以前見つけた土曜も余裕でガラガラのキャンプ場を思い出す。で、どうせ本栖湖行くならそっち方面のキャンプ場にもう一泊できないかな?と。
そして決まった。
土曜→奥多摩の果て
日曜→本栖湖
月曜→四尾連湖【New!!】
ふと先日の家族LINEを思い出す。
父母は毎年道志で年越しキャンプをするのだが、お誘いを断ってしまったんだよな...
待てよ、日曜月曜の一泊なら父の仕事も休みだし...誘ってみるか。
そして誘ったところ秒殺。
二つ返事でオッケー。本栖湖はペットOKなので、実家のボクサー犬も連れてこれると大喜び。前日、翌日はソロで泊まることを伝えたら、日曜の昼ごはんと晩ごはんは用意してくれるそう。父はガチの料理人なので飯がめちゃくちゃうまいのだ。ありがたや。
こうしてソロ→ファミリー→ソロの三連泊がスタート。
■一泊目〜奥多摩の果て〜
ここはマジで穴場。ただ山に囲まれていて清流も流れいるためか、湿気はわりとあるので結露しやすい。一泊目でテントを濡らすわけにはいかないし、翌日も移動だから撤収も早い方が良い。
というわけで、試してみたかった設営を。
こちら。インナー無し、フレームとフライのみのシェルタースタイル。
寝袋が高性能なので何の問題もなく生還。
朝はサクサクと撤収し、次の目的地へ。
ここからなら、2時間!(早い!)
昨晩はベーコンとパスタで栄養もバッチリ、熟睡したのでエネルギーMAX!
■二泊目〜本栖湖浩庵キャンプ場〜
本栖湖へ向かう途中「あと○分」とか「先入ってる」程度の簡素なLINEのみ。さすがバイカーの父、バイク乗りの連絡の取り方をわかってらっしゃる。停車した分到着にロスが出るからね。移動中の連絡は必要最小限。
山道をブゥーンと走る。
あ、本栖湖だ。
!!!
樹海を抜けた先、少し木々がひらけた先から見える本栖湖はやはり圧巻だ。
到着し、さっと受付。
湖畔をノロノロ走って良さげな場所を見つけ、バイクを止めて、当たりを見回す。
「あ」
見覚えのある車。
向こうも手を振っている。
ドアを飛び出して走ろうとする犬のリードを握り、強い足腰で踏ん張るのは金星の守護戦士!ではなくうちの母上。
金星のセーラー戦士が猛獣をラブミーチェーンしていると、もう一人。ついで出てきたのは変態仮面ことタキシード・ラ・スモーキングボンバーの使い手!ではなくうちの父上。
二人とも元気そうだ。
まって、この現地で落ち合って笑顔で手を振りあうの、ゆるキャンアニメ第一期最終話と同じなのでは!?
お互いにさっさと設営。
父母は一応テントを建てるも車中泊。
車中泊用のマットに家で使ってるふわっふわの羽毛布団...ゴージャス(犬型湯たんぽ付きていうか犬)
お昼ご飯と晩御飯は父担当。
まだ少し早いので、僕はバイクで買い出しに行くことに。荷下ろししたからか、なぎさ(三輪バイク)も調子が良い。
浩庵キャンプでは場所取りが最重要。
スーパーもコンビニも30分ほどで行けるので、到着次第缶ビールぷしゅっサイコー!しないと死んでしまう酒キチ以外はまず場所確保してからの買い出しをオススメします。
買い出しは主に明日の朝ごはんとドリンク類。朝ごはんは僕が担当でホットサンド。
一通り必要なものを買い、レジへ。ふと肉まんが目に入る。
「父と母に“アレ”振舞っちゃおうかな?」
そしてサイトに戻る。
父上がゴージャスなキッチンでゴージャスなハンバーガーを焼いている!
犬は滝のようなヨダレを流して釘付け。笑
うちの父の店には、昼間はキッチンカーでオフィス街にハンバーガーを売るバイトさんがいる。今日はその方からハンバーガーの材料を貰ってきたとのこと。
見てくださいこのゴージャスなバーガー!
問答無用で上手いです。口開けすぎて唇の端っこ切れちゃいました。しっかりと肉感のあるパティに芳醇な香りのチェダーチーズ、ピリッと引き締めるオニオンの辛み...
いつかソロの時にもやってみよう_φ( ̄ー ̄ )
飯食った後父は昼寝。母も昼寝。何というフリーダム!だがこれが良いのよな。独立した時間を好きに過ごせるのは、お互いを尊重しあえているからこそ。その間僕はポケモンをやっていました。
15時ごろ、母が起きた。
犬も起きた。母がトイレに行っている間は犬が僕のキャンプ道具を物色。笑
寝袋をガシガシして巣作りしようとするので「いくらしたと思ってんのよ!!!」とばしばし叩くという実家でよくあるコントをしていたら父が起きた。
母も戻り、3人揃った。
「暇やな」
「暇やね」
「暇じゃない?」
やはり親子である。
ちょうど浩庵キャンプの裏には700mほどの山がある。犬を連れて3人で登ろうとなった。父も母も休み休みではあるが、普段から暴君(犬)の散歩をしているだけあって足腰が強い!
山頂ではしゃぐ親子&犬
下山中、良さげな枝をいくつか拾って薪の足しにすることに。父はポケットいっぱいに松ぼっくりを入れていたが、バリバリになったクズか溜まっていて「誰が洗うと思ってんのよ!怒」と母に叱られていた。笑
日も落ち始め、父は晩御飯作りに。
程よいところで、私も二人へのサプライズ料理を始める。十八番のプレス肉まん。
ホットサンドメーカーを開くと
父母「うわぁーーー\(//∇//)\」と上機嫌。
その後父作の「肉のおでん」、締めのラーメン!なんと美味。ベーコン、鶏肉、チョリソーにサルシッチャ。キャンプだからと安易に肉を焼かずに煮る父、さすがだ。
そして完全に夜になり、焚き火スタート。
親子で焚き火を囲み、かたわらに犬。
かたわら...
いやそれもう傍とはいわん!笑
子供の頃の話をしたり、父がお客さんから聞いた面白い話をしてくれたり、母のご近所噂話と話題は尽きることもなく夜は更けていく。
時々、会話が途切れて
父「はぁー...」
母「ふぅ...」
私「ほぉ...」
と各々焚き火や夜の富士山を見ながらため息をつく。この時間、たまらない。
そういえば焚き火を始める時、母が焚き火台を出そうとしたら父が「今日は桃井のキャンプだからな。桃井スタイルで行こう」と普段滅多にやらない直火にしてくれたのが地味に嬉しかった。ちょっと火起こし緊張したけど、うまく着いて良かった。
穏やかに時間が流れ、みんな早々に就寝。そして朝5時半には起床。やはり母がトイレに行く間、犬と一緒に朝の富士山を眺める僕。
朝食は僕のホットサンド&コーヒー。
僕のタンブラーの使い方をみて「なるほど、実に賢い」と興味津々の父。「あたしもこのタンブラーほしいなー」と朝イチでおねだりをかます母。ホットサンドの耳に期待してひたすらお利口にしてる犬。
そして少しずつ、「夜明け」から「朝」に変わっていく。
父「そっかぁ。これがお前の一番好きな場所の一番好きな時間なのか」
母「きれいね」
私「そうだね」
犬(興味なし)
大好きな人に、一番好きな場所での一番好きな時間を味わってもらえた。
もうこのあとは「冬日和」がかかってエンディング、へやキャンの流れですよ(わかる人多いと思う)
そしてお互い撤収は早い。さっと片付ける。
僕は次のキャンプ場へ。
「じゃ、気をつけてね」
今回は電源なしサイトはさすがに赤ん坊にキツイなってことで、子育て中の妹夫婦は呼べなかったけど、いつかみんなで来ようね。
■三泊目〜四尾連湖〜
そして、今回最後のキャンプ場、四尾連湖は水明荘である。いやー結構な山道でした。なぎさは嫌々走ってましたよ。
さすが、ゆるキャンの聖地。
ロケーションは抜群。
しかし、この日は常に風が吹いており、気温よりもずっと寒く感じたのと土埃が激しかった...。
夕方、山梨在住の友人が車で来てくれて「みたまの湯」へ連れて行ってくれた。景色もさることながら、久々の湯船は最高すぎて溶けそうでした。
サイトに戻ると真っ暗!湖畔の細道をバイオハザード感覚で歩いてテントへ。
よしよし、テントも椅子も飛ばされて無いな。奥多摩の谷風で鍛えられたので、多少は知恵が付いているのか出かける時の風対策も今はナチュラルにできるのだ。
で晩御飯を食べ、早々に就寝。
食事中、19時過ぎに来てバタバタと設営を始めたカップルにイラだったが、イヤホンで煩わしい設営音をシャットアウトし、早々に眠る。
翌朝、風は止んでいた。
コーヒーを入れ、前日母がくれたバームクーヘンとメロンパンを食べる。
凪の湖を見つめ、ふと思う。
ソロだけにこだわって来たけど、誰かとのキャンプも悪く無いな。でもソロも好きだな...。
来年はもっと色んなところに行きたいな。いつか好きな人とも...なんてねなんてね!キャハ。
とゆうわけで、三連泊キャンプは無事に終了。いやー。山梨住みたいわ。。。
キャンプを始めて無かったら、発生していなかった交流があった。後輩も、両親も。
それぞれのその時々での「好き」は、誰かの「好き」を知ること、認めることでどんどん進化していく。自立した者同士のそれぞれの「好き」は、ぶつかることはないんですね。
キャンプ、好きだなぁ。