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背中を押してくれたアニメ「ゆるキャン△」

「キャンプを始めたきっかけは何ですか?」


これよく聞かれるんですよね。

最初に言っちゃいましょう。私の背中を最後にドンしてくれたのは、間違いなく「ゆるキャン」です。アニメの方。

アマプラにずっとありましたが、たまたまお友達の家に泊まった時に「見たことないの?」と第一話を一緒に見て衝撃を受けました。

■積年の違和感が消えた!

いや、ずーーーっとやりたいと思ってましたよ?高校生のころ、図書室でアウトドア雑誌を読みふけっていましたし、その後もアウトドア雑貨特集的なものはしょっちゅう見てましたし。

ただね、どんなに仲の良い友達だろうと、家族キャンプだろうと、企画すれども参加すれども

なんか違う...

ものすごく疲れるんですよ。
飛来骨みたいな大きさの道具を車から出して、わちゃわちゃ設営して、妙に派手な色が散りばめられて形もバラバラな道具、デカいコンロ組み立て、手を汚しながら食中毒に気をつけながら肉焼いて、こげこげの鉄板を洗って...


翌日の片付けのしんどさといったらもう地獄。しかもこういう時って絶対に「苦労」が平等じゃないんですよね。同じお金支払うのになんだこの仕事差はとなります。

それもそのはず、当時私が思い描いていたキャンプっていうのは

こんなんだったり(鳥肌



こんなんだったり(涙目



こんなんだったりします(臨終



そう。

「こうでないといけない」と思い込んでいたんですよ。



無理。
そこそこキャンプ慣れした今でも答えは変わりません。無理なものは無理。嫌いではないんですよ?でも自分の求めるキャンプとは違う。それだけです。


■これだ。これでいいんだ!これがしたかった!!!

ゆるキャン第1話より。




自然と調和する配色のテント、椅子、テーブル。シンプルにお湯を沸かすだけの器具、寝袋。ご飯はカップ麺です。焚き火台なんてものはない。FF10の「全部話しておきたいんだ」、ドラクエ6のムドーの城に乗り込む前の野営、そしてスナフキンの暮らし。


これです。
私が求めていたのはこの気楽さです。

その気楽さを、レンタルや値段だけではなく、しっかり選んだお気に入りのギアで作りたい。

これが支持されているってことは

「これでも良いんだ!」

大きな衝撃を受けました。
何て気持ちの良い衝撃。固定概念の大崩壊。

■それぞれの「好き」を否定しない内容

本来「好き」を突き詰めることは「誰かの好き」を否定することには繋がらないんですよね。

叶恭子さまのお言葉で
『自分自身の価値観で生きることは、「自分勝手」「ひとりよがり」とはまったくちがうこと。他人の意見に耳を傾けることと、自分に誠実に生きることは矛盾しないのです。』
というものがあります。

ゆるキャンで展開される人間模様はまさにこれ。


例えば、主人公のリンちゃんは孤高のソロキャンパー。ソロでのキャンプが大好きで、グループ行動はちょっと苦手。

飽くまでも「苦手」。否定はしないんですよ。嫌いとは決して言わない。


そんな彼女の「好き」を他の登場人物も一切否定しません。「そしたらみんなでキャンプするのは気が向いたらにしよう」「ソロとは違う楽しみがあるかもよ?」程度。

なでしこというキャラがソロとグループの架け橋となるが、決して手を引っ張ったりしない。ほんとうに橋をかけるだけ。


次第にリンちゃんもなでしこちゃんの楽しみ方を見て「違う楽しみ方もあるのかもしれない」となるが、自分の楽しみ方や「好き」も大切にするんだよね。


このアニメは語ると終わりがありませんので、まずは第一話を見ることをオススメします。



というわけで、長年やりたい気持ちだけはあったものの、「どういう形で」かを具体化できなかった私の頭の中のピースを綺麗にはめてくれた作品でした。

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