お茶の子さいさい
お稽古の時間、全くもって普通の会話の中の単語として『お茶の子さいさい』という言葉が俺の口から出た。個人的にはそんなに珍しい言葉でもない、と思う。
しかし地球はどうやら俺を中心に回っているわけではないらしい。思いがけないことが起こったのだ。なんと「朝飯前」派からの猛反発を食らう。これにはかなり面食らった。猛反発も面も食らって腹がいっぱいになる。
一体俺は彼らの何に触れちゃったんだろうな。こんなに「朝飯前」派の支持者がいるとは思わなかった。彼らは実に静かに世間に潜伏していたのである。この反発ぶりからすると、触れたと言っても彼らの心の琴線でなかったことはあきらかだ。
「第三次世界大戦はこんなことが引き金で起こるかもしれない。」
批判を浴びながら俺はそう思った。第三次世界大戦の原因が”お茶の子さいさい”…シュールだけどもあり得ないわけではなかろう。
俺は「お茶の子さいさい」を使うべきではない方向に押しやられようとしていた。俺の「お茶の子さいさい」は「朝飯前」によって封じ込められる危機にあった。
ところで「お茶の子さいさい」だが、由来を調べてみた。
「お茶の子さいさいとは、物事がきわめて容易にできるたとえで、「お茶の子」とは、お茶に添えて出されるお茶菓子のこと。簡単に食べられることから簡単にできる喩えとなる。また、朝食に食べる「茶粥」のことを「お茶の子」という地方があり、そこから「朝飯前」の意味になったとする説もある。「さいさい」は、俗謡の「のんこさいさい」という囃子詞(はやしことば)をもじったものである。」
ということだ。お茶の子の子がお菓子だったなんて知らなかった。語源を知らずに使っている言葉は多いだろう。いやむしろそんなもの知らない言葉の方が多いのかもしれない(「さいさい」の件についてはいまひとつ疑わしいと思っている)。
ちなみに筋肉ムキムキの「ムキ」はドイツ語(ムスケル Muskel)らしい。この間YOUTUBEでトマトくんが言っていた。
さいさいにしてもムキムキにしても日本は二回くりかえすことが好きである。プルンプルンとかぽよんぽよんとかぺロペロとかパッツンパッツンとか。
「プルン」とか「ぽよん」とか一本で行くと意味が分からない。だから重ねて「プルンプルン」と二本にするほうが国民的にしっくりくるのだろう。なんせ、、、、いや、すまん。これは自分でも強引すぎた。
とりあえず「お茶の子さいさい」の立場は風前の灯火だ。なんせ味方が全然いないのだ。だからといって俺が屈服するわけにはいかない。頭をフル回転させて解決策を探るがなかなかカチッとはまるものがない。
朝飯前に、とはいかないようだ。
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