人間万事塞翁が馬とは、人生における幸不幸は予測しがたいということ。
教室のテーブルの上にはオレンジ色のインクとそれ用の筆が1本常に置いてあって、気分転換とか、現実逃避とか、現実逃避とか、現実逃避のときに、すぐに筆を持って浮かんだ言葉が書ける。
作品というわけでもないから墨をするほどでもなく、オレンジ色インクは色がきれいなので心にやさしくて、さらさらっと書くのにうってつけだ。
本当はきつい朱色なんだけど、水で薄めて軽くしてある。どぎついのは苦手だし、シドニーに朱墨は気軽に売っていないからインクはもったいないし。要は貧乏ということだ。
Facebookなんかにアップしてるオレンジ色の書はみんな同じ1本の小筆で書いている。お稽古に来てくださる生徒さんのお手本もみんなこれで書く。
一般的な半紙用のサイズの筆のだとインクを食ってもったいないから苦肉の策だったが、今ではこの筆が他のどの筆より馴染むようになった気がする。
貧乏は技術を向上させる、のかもしれない。
というわけで『人間万事塞翁が馬』。
「人間万事塞翁が馬とは、人生における幸不幸は予測しがたいということ。幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。」
このご時世、この言葉が呑気に感じられはしまいか。
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