見出し画像

採用できない会社の特徴

日本全国どこでも困っていることの一つであろう問題、
それは「人手不足」=「人の採用ができない」ということに尽きる。

人口が集中する大都市のような逆に人がいるところでは、
価格競争が起こり、賃金も上乗せしていくしかないというデメリットも発生しているのだろうが、なぜ、「人の採用ができない」なんていうことになるのだろう。

これには明確な理由がある。

①低賃金
②労働環境が悪い
③知名度がない
④やりがいがあるかどうかもわからない
⑤人間関係が良くない

概ね、この5つが大きなところであろうと思う。
これは大中小零細企業の規模を問わないとも思う。

①低賃金
新卒で都会でも月額22万円~、地方でも同額くらいか以下くらいから始まるであろうが、長年勤めて、30万円以上になるのはいつのことだろう。お金が欲しければ、外資系企業に入ったり、ガツガツとやる仕事をし、ノルマを達成し、成果主義の会社ならば、月に数百万円稼ぐ人材になれるかもしれない。けれども、少なくとも私はそこまでガツガツした営業をやったときに体調に異変が起こったし、世の中の為ではなく、会社の為にしかなっていないことに嫌気がさしたことがある。つまり、ほどほどに働くくらいが人によっては良いパターンがある。だが、手取りで十数万円になり、家賃や水道光熱費、食費を払えば、いくらも残らない。会社規模にもよるが、総支給20万円という金額で暮らせという企業は実家暮らしでもなければ、回避したい。完全週休3日制の定時帰りでも導入されているなら、話は別だが。

②労働環境が悪い
労働環境が悪いと言っても、一口には語れない。サービス残業が当たり前、人がいないので休みが取れない、職場の雰囲気が悪い、意味のない日報を書く、コミュニケーションが取りづらい、みんなあからさまに疲れている、パソコン等のシステムが最新式ではない、休憩がとれない、休みが少ない、キャリアアップが望めない、トイレが未だに和式のみといったように、モチベーションが下がる要素があればあるほど、その会社の魅力は低くなる。それを出来得る限り、つぶしていくことが採用の一歩であり、人材定着につながる。

③知名度がない
悪名は無名に勝るという格言があるが、知られないことほど悪いことはない。業界では名が知れているかもしれないが、求職者の立場に立ってみれば、知らないものほど手を付けられない。というより、手の付けようがない。なぜなら、知りもしないものを手にすることなぞ、溺れた時の藁くらいなものだ。
会社の知名度を上げる方法は、商品・サービスに力を入れること(会社の収益を上げることにもつながる)、メディアに取り上げられること、動画配信、SNSの発信、本の執筆などいくらでもある。自社の何が求職者(ターゲット)に光って見えるのか(一時的な光では、成長できる会社には成り得ない)を考えて、やってみることだ。

④やりがいがあるかどうかもわからない
やりがい搾取なんて言葉があるが、労働とはその会社の利益を積み上げる協力をすることであるというドライな考え方もなくはないと30代後半になってからは思う時がある。
利益が上がらなければ、その会社や事業は存続できない。利益は必要だが、正直、胸に思うことは、会社の利益を上げるために働くのではなく、人のためになることがやりたいというのが人間らしい考えだろう。もちろん、何かを売っている以上、人の為になっているのだが、数字を追えなんていう会社や上司の指示に心高ぶることはないだろう。それに対するインセンティブが見合わなければ、辞めるだろうし。儲かっても、楽しくなければ続かない。
やりがいなんて、労働に求めなければ割り切って行動もできる。ただ、やりがいのある仕事、労働環境、人間関係があれば、たぶん、多少、給与は低くても、便器が和式のベンチャーでも人はそこで働くのだろう。

⑤人間関係が良くない
面接で職場環境は見抜けない。面接担当者と一緒に働くとは限らないし、上司ガチャという言葉があるように、まぁ、悲惨な上司はたくさんいる。そういう人でもシーンによっては使えたりするので、口には出さず、付き合っていければいいのだが、この人といても先はないと思うなら、辞めるほかない。その組織にそれ以上のメリットがあるなら、いればいい。
だが、こうした人間を抱えていると、きっと人はどんどん去っていく。人を育てたいという理由で、仕事に就くのも珍しい話なのかもしれない。自助努力があってこその社会人、デキる大人なのは言うまでもないが、そうした優しさのある人間、リーダーシップのある人間がいる会社は成長する。

当たり前で、常識的な話ばかりに聞こえるかもしれないが、世の中は当たり前で、常識的なことがいかにできていないかを目の当たりにしてきた。
この5つの項目を改善すれば、きっと人の採用なんて簡単だ。

あなたの会社はそれができていないから、人は来ないし、人が辞めるのです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?