「自衛隊の南西シフト」反対集会で見たこと
2024年7月28日から、西日本・南西諸島で、陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練( レゾリュートドラゴン 24) が始まるのを前に、同月27日、東京・新宿駅前で反対集会があった。
週末の新宿駅前は人、人、人であふれかえっていた。
中の人ではないけれどチラシ配りを少々お手伝いした際、印象的だったこと。
50代くらいの男性は戦争は必要悪だ、「平和」とは「戦争」の対立概念であり、人は戦争あってこそ平和を感じることができるのだという。
沖縄、広島、長崎などをまたするのか、ウクライナ、ガザの状況を見てあなたは何を感じるのかと問うと、目には目を、歯には歯をだ。負けてばかりは悔しい。やり返すべきだ。わが国は自衛隊という軍隊に準じる組織を持っているというのに専守防衛に徹するにのはもったいない。
米国のための作戦構想に防衛費43兆円もの予算を割くより、外交努力はもちろん、もっとやるべきことがあるのではないかと問うと、日本経済は今苦しい。戦争で街が壊滅すれば公共事業で経済が潤う。終戦記念日が来るというのに戦争経験者ももうほとんどいなくなってしまったのだし等々、人の生命への想いをまったく欠く考え方なのだけれど、いまの日本ではもしかしたらこのような方がマジョリティーなのかもしれないと思った。
また、集会とは全く関係なく、大荷物を抱えた40代くらいの女性がか細い声で話しかけてくる。親からのDVと知人からのストーキングから逃れるために逃げ暮らしているという。
行政やNPOの支援を受けてシェルターに避難することもできること、大きな被害は証拠をきちんと残し、小さなことも日々メモや日記に記録を取ることをして適切に警察へ相談することをすすめる。
当座の生活資金があるかを確認し、最後に健康や精神面でのねぎらいの言葉をかけると、涙を流して 「こんなに街には人がたくさんいるというのに、わたしの話しを聴いてくれる人はだれもいなかった。話しを聴いてもらえただけで良かった」と言って雑踏に消えていった。
彼女に必要だったのは、行政や警察の介入というよりきっと話を聴いてくれる「だれか」だったのだろうと思った。
すぐ近くでは「新宿エイサーまつり」が賑わっていたようだ。
2024/7/27
暑い暑い日、スコール後の新宿駅前に立ってみて