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愛着障害-再び愛を学び直したらドMが生まれた理由


子供の頃から私は常に
「いつか最悪のことが起きるのでは…」
と内心怯えて生きていました。


飛行機やヘリコプターが飛んでいるだけで
「落ちてくるかも」「ミサイルが飛んでくるかも」「戦争になったら怖い!」

と感じ、

廊下で上級生が歩いているだけで
「殴られて殺されるかも」
と不安に駆られていました。

今思えば、病的なほどに周囲を恐れていたのです。

幼少期、私の家では体罰がありました。
両親は教育熱心で、私に期待していたようで、うまくできないとお尻や頭を叩かれることがしばしば。
冬場に、半裸で外に出されてしまうこともありました。

小さかった私は、ただ恐怖に身をすくませ、抵抗することもできませんでした。
口答えをしたり泣くとさらに怒られるため、声を出さずに泣く癖がついたのもこの頃です。

そんな環境で育ち
今では酷くされたり、叩かれると逆に嬉しくなるようになってしまいました。
これが直接今の性癖と結びついてしまっているのかは定かではありませんが、
痛みや強い刺激が自分自身の生を認識するためのクセになっているようです。

リストカットはしたことがありませんが、痛みや苦しさを感じると一時的に精神的辛さを忘れられるので似たような動機なのかもしれませんね。

気づけばなんでも怖がるように


今では、ここまで私を育ててくれた両親に感謝し、自立してからはお金を稼いで生きる苦労もわかるようになったので、実家に戻った時に対等に話せるようになりましたが、当時はただ怖かった。

そして結果的に無条件の愛は感じられずに育ちました。
私は結果を出さなければ認められず、
そのままでいると世界から受け入れてもらえない
という認識で育ちました。

そのため、成長してからも見捨てられる恐怖に怯え、周囲の人からの期待に応えるために、顔色を伺い、いつも「良い子」でいようとしていました。

しかし10人10色な人の意見に振り回されている以上、
「あの人はこれが良いと言ったけど、あの人は...」
などと自分の意見を持たずにいるのですから本当の自信や安心など得られるはずもありません。
そんな生活が続くことに心苦しさを感じていました。

気づけば私はずっと自分の意見を持つことを放棄していたのです。


半ば人生を諦めて自暴自棄になっていた私に安心を与えてくれたのが、今のパートナーです。

初めから私は恋人ではなく「子犬」として迎えてもらったため世間的に見たら不思議な関係なのですが実は一緒に暮らすようになってからも、
初めの頃はまた見捨てられるのではと半信半疑。
でも彼は1度たりとも私を裏切ることなく、仕事では物凄く厳しいですが、常に私を気遣ってくれました。

私が外見を変える手術について相談した時も
「どっちでもいいじゃん、そのままでいいから変えないで」
(ヒゲもシリコン胸もやらなくていい!)

と言われたり

最近彼はなにやら私をメス犬にしようとしていますが
私の外見や、「親の基準での良いこと」ができないことについて一才問題視しませんでした。
外見よりも元々備わっていた中身を評価してくれて、もっと中身を磨くことを教えてくれました。


親以上に私の恥ずかしい面も含めて全てを知っている彼がまるで第2の親のように、穏やかで安心できる存在になりました。
私は自分に素直になれたことで、本当の私を晒して
初めて世界に安心できる場所ができたのです。

たとえ喧嘩をした時でも、私がこれまで当たり前だと思っていた暴力も一切ありませんでした。
(私が喜ぶからお尻は叩くけど)

「自分のやるべきことに集中する」
そんな彼との時間を通して、私は少しずつ愛着を学び直しました。

まずは絶対の安心を感じて相手を信頼すること。

彼が忙しくて困っていそうなら、相手を想像して手伝ってみる。
料理を作ってみる。洗濯物を畳む。掃除をしてみる。
ただそれで感謝される。
世間的にいう立派なことや難しいことをしなくても価値を感じることができると知りました。

克服自体が魔法のように劇的な変化もなく、派手さの無い小さなことの積み重ねですが、毎日繰り返すうちに
気づけば、幼い頃感じていた周囲の環境に対する不安は少しずつ減り、最近は以前よりも生きやすさを感じるようになっています。

そしていつまでも受け取ってばかりではなく、今度は仕事を通して、社会に価値を与えることを学びました。

今では、人間関係において大切なのは、お互いを信頼して、気遣い、支え合うことだと強く感じています。
本当に今更ですが、相手に一方的に要求を押し付けるのではなく、嫌々従うのではなく
Win-Winの関係が、安心して生きるために不可欠なんだと学んだのでした。

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ReN
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