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本の感想18『GOD OF THE DOG』中島らも

アイデンティティというのは、意外なところに転がっている。

鯨と日本人

日本人は鯨を食べる点を世界から非難されている。このことについては、日本に同情する国が無いくらい孤立無援だ。

ただ、鯨ってそんな頻繁に食べるか?むしろ食べたことがある人の方が少数派だろう。たしかに昔はよく食べたかもしれないけど、日本人と鯨の関係ってそんな程度のものだ。

それなのに日本人のアイデンティティの1つとして、(国際的なある視野からすると)「鯨を食う民族」ということになってしまう。たしかに鯨を食べろと言われて抵抗は無いかもしれない。

ちなみにそれが韓国の場合は犬になる。「犬を食べるなんて!」と思うが、これが鯨に対する海外からの気持ちと同じなんだろうなぁ。

アイデンティティは、あまり意識しないところで形成されているかもしれない。

アイデンティティ

このアイデンティティの法則は、個人にも当てはまる。

本人が気にしていないところで、無意識にやってる癖や習慣が他の人から見たら異様に感じられる。噂されたりする。

それは、その人が意図してないにも関わらず、客観的に見たその人のアイデンティティとなっている。「その人と言えばそれ」というように個人を象徴したものになっている。

となると、本人が「趣味は読者です!」なんていうのはあまり当てにしない方がいいかもしれない。なぜなら自覚があるからだ。そんなものはいくらでも作り上げられる。

アイデンティティ(性格、趣味も含め)は、本人が気にしないところで出来上がっている。



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