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小売業の変化の理論

時間の経過とともに、小売業も変化していく。どのように変化するか?という問いに対して、いくつか理論がある。

◯小売の輪の理論(マクネア)

商品の「グレード」で移り変わりを説明する理論。

新しくて革新的な業者が、低コスト低マージン(粗利益みたいなもの)の「価格訴求型」形態で登場してくる。安いコストで、一個一個の利益も少ないが、たくさん売ることでシェアを取り、稼ぐスタイル。

このように登場すると、それを真似して参入してくる業者と激しい競争になる。差別化をする必要があるため、徐々に高コストで高マージンの「非価格訴求型」スタイルに変化していく。いわゆるブランド化やグレードの格上げ。

そしてまた新しく価格訴求を掲げる革新業者が登場する、という風にサイクルしているという理論。このように、2つのスタイルを行ったり来たりしてるから、小売の輪の理論。

◯アコーディオン理論(ホランダー)

商品の「品揃え」で移り変わりを説明する理論。

小売業態の変移を見ると、初期は食料品から日用雑貨まで幅広い品揃えの「よろず屋」が発達している。その後商品ラインを絞り込む専門店が出現している。そしてまた再び総合的な品揃えをする百貨店が出てきたように、時代とともに品揃えが「総合化」と「専門化」を繰り返している。

このように、品揃えが増えたり絞られたりと、伸び縮みするためアコーディオン理論。

◯真空地帯理論(ニールセン)

「価格」で説明する理論。

店舗の価格帯が、低価格、中価格、高価格の3つがあると大まかに想定する。

低価格の展望は、より多くの層の客を獲得するために中価格へ移行する。高価格の店舗も、より客数を増やすために中価格へ移行する。その結果、全体として中価格に集中する。

するとあら不思議、低価格帯と高価格帯の店舗が市場からいなくなりました。両端の位置に空白(真空地帯)が生まれて、そこに業態があらたに参入していくという理論。

◯適応行動理論(ドリースマン)

変化に適応したものが生き残るという理論。

生物における「突然変異」になぞらえている。生物は、周りの環境に適応できた種が生き延びてきたが、既存の会社(小売業態)も同じ。小売業を取り巻く技術革新、法律、競争などの周りの変化に適応したものが生き残るという理論。

生物学の「収歛」「異常発達」「退化」「同化」を使って小売業態の変化を説明してる。

①収歛
「収歛」…同質化、同似化。収束ともいう。

コンビニもドラッグストアも、商品を並べて置いておくだけで、客に勝手に選んでもらう方式(セルフサービス販売方式)という同一のものに収束している。

②異常発達
競争が一時的に緩和すると、異常といわれるほどの成長がなされる。

③退化
スーパーマーケットやデパートなどが発展しても、スーパーレット(小規模なスーパーマーケットのこと)などは狭い市場を対象として生き残ってることなどが一例。

④同化
既存の小売業態は、新しくて優れている、時代に適応した小売業態の方法を模倣することになる。


これは何にでも言えてるなぁ。AIとかIoTに対応できない企業は死んでいくだろうなぁ。個人もそうよ。昔ながらの考え方に閉じこもってる人は世間から疎外される。


今回はここまで。






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