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本の感想14『情報だけ武器にしろ』堀江貴文

情弱は貧困を導く

情弱とは、ネットスラングで「情報弱者」という意味。「当然知っておくべきこと」を知らず、常に損をしている人々。これが情弱である。

例えばスマホ代。毎月3万円近くを当てているという家庭があるという統計があるが、格安SIMに乗り換えて電話はLINEに切り替えれば月数千円で済む。

住民税も、ふるさと納税にすることで色々なものが貰える。

堀江さんいわく電話代だけでなく、衣食住の大半もタダ同然で済むということを情弱は知らないという。(これは俺も教えてほしい。)

あとは、ビットコインの例。仮想通貨とそれらの制度の本質的な価値を見抜き、情報を知っていれば大金を稼ぐこともできたはず。

このように、貧困(金銭的な意味だけではない)に陥る原因が、情弱であるというのは大きな要因だ。環境がどうのこうのではなく、そもそも情報を得る努力を怠ってはいないか?ちょっと工夫すれば改善できる状況というのも無数に転がっている。

現代において、世界は本来、情弱にもなりえないはずなのに陥ってしまう。情報は誰にでも平等に、おびただしく開示されているにもかかわらず。

情報とは自分から取りにいくもの

「情報とは、自分から積極的に取りにいくもの」「向こうから舞い込んでくる情報には警戒した方がいい」

本の中に出てくるこの言葉が、堀江さんの情報に対する基本姿勢をよく表している。

情報というのは自分が必要と考え、自主的に集めたものが本当に有用なものであって、勝手に舞い込んでくる(例えばテレビなどからくる)情報は武器にはならない。自分の頭で情報収集の方法を考え、さまざまな情報の中でベストなもの、使えるものを取捨選択してこそ価値がある。

テレビ、ツイッターなどのSNS、ネットなど、今は情報というのはどこにでも垂れ流されている。舞い込んでくる情報というものは発信する主体の主観が入っていたり、誰かの都合が関わっている。それらをただボーっと聞いていることは危ないことかもしれない。舞い込んでくる情報だけで自己を形成したら、それは洗脳だ。

あるいは無害かもしれないが、無価値なものしか入ってこない。

受け身の姿勢ではなく、攻めの姿勢で取りに行ってこそ「有益な情報」であり、武器にできる。そして自分自身も成長していける。

情報は「狩り」にいくもの

できる人間は圧倒的に情報収集している。
シャワーのように情報を浴びろ。
質より量で、選定眼は後からついてくる。
効率よく使えるツールを取り入れろ。

これは本の中の言葉だ。まさに「情報格差」が広がる今、どんなに忙しくても情報収集ができない人間は取り残されていく。「勉強する」という意味のようにも捕らえられるな。確かにデキる人はみんな圧倒的に情報収集をしている。

池上彰は、
・オフの日は「CNN(アメリカの報道番組)」を流しっぱなしにする
・毎日、すべての全国紙に目を通す
・専門誌を5冊定期購買
・毎日3店の書店を訪問

しているという。メディアに引っ張りだこになる人物はこれくらいの努力(当人からしたら当たり前かもしれないが)をしているということだ。

たしかにあの分かりやすいトークや、的確なコメント、幅広い知識というものは並大抵のものではない。大量に情報のインプットをしている人は活躍できる傾向が強い。

情報と会うつもりで人と会う

「人脈」という言葉には、感情が見え隠れする。それよりも「情報脈」という意識で人と会った方がいい。

あの秋元康がホリエモンに自費を払い、時間を消費してでも会うのは、彼が持つ情報にそれだけの価値があるからだ。

ビジネスを意識した人との付き合いであるなら、いつ必要となるのか分からないような人と仲良しでつながっているのではなく、情報を意識した方がいいという主張だ。ビジネス目線で言えば本当にそうだと思う。

運の良さ、チャンスの本質とは

先ほどの仮想通貨を例に挙げると、仮想通貨という得体のしれないものが流れてきたときにスルーせず飛びついた人間は驚異的な資金を築くことができた。

普段から好奇心旺盛に情報を集めていれば、その分だけすばらしいコトモノに出会える可能性が大きくなる。

PayPayとかのQRコード決済もそうだ。感度の良い人はすぐに使い始める。そして20%バックキャンペーンとかの恩恵を受けることができる。

運の良さ、チャンスとかの本質というのは、情報に貪欲でどれだけ飛びつけるかが大きい。

アイデアは情報の組み合わせ

仕事や学校あるいはふとした日常での会話などにおいて、良いアイデアを生み出すためには情報が欠かせない。

例えば貧困問題について考えるときに、発展途上国についての情報が1の人と10の人では圧倒的に質が違う。たくさん知識がある方が、組み合わせて考えることもできる。

ひらめきやアイデアというのは、持ってる情報量がモノをいう。

まとめ

よりよく生きるには、より人生を楽しむためには、情報収集(勉強)が必要不可欠だ。歴史的なお寺を観光で見に行くとき、建築の知識や日本史の知識があれば、より有意義な時間が過ごせる。

世の中の情報量は増え続ける。情報を収集しようとできる人とそうじゃない人の格差は広がり続ける。そして複利的に考えると、年が経つほどより広がっていく。

それと、前日のnoteの乱読のセレンディピティでもそうだったが、やはり情報や知識というのは自発性があった方がいい。



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