亡き息子への思い
枕経でのお話です
故人は早くに長男を亡くしました
車が好きだった故人は、定年後、年に1回
千葉から北海道や九州まで車で
2週間かけて旅行に行っていたそうです
枕経を終え玄関を出た時、故人の車が停まっていたのを見て
「親父さん、黒が好きだったですよね。いつも黒い車に乗っていたイメージがあります」
とご遺族に話したら
「親父は元々明るめの色が好きでした。死んだ兄も車が好きで、良く乗っていたのが黒い車。兄が死んだ後は、親父はいつも黒を選んで乗っていました」
このお話を聞いて、故人は黒い車に乗ることで、いつも長男の存在を感じ取っていたのではないか
遠出の旅行も、黒い車で出掛けることで、長男と一緒に過ごせなかった分の時間を埋め合わせていたのではないか
亡き長男に対する故人の思いを感じ、胸が熱くなりました
霊山浄土でのお二人の再会に、合掌
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