
商品価値=営業価値:ヴェブレン効果
こんばんは。
本日はヴェブレン効果についてお話します。
ヴェブレン効果
「ヴェブレン効果」は別名「有閑階級の理論」ともいい価格が高いなど見せびらかす効果(顕示性)が高まるほど、需要が増加する消費現象を表します。
身の回りで言うと「ブランドバック」「高級車」などが主な例になります。
このブランドとは何でしょうか?
商品価値やサービス内容=ブランド価値という考えがある一方で、「この人から買いたい」「この人と付き合いたい」という効果が営業で言うヴェブレン効果にあたります。
あとは、期間限定品であるとか、数量限定であるとかも金銭的な価値は変わりないにせよこのヴェブレン効果が働き人気になっていると言えますね。
発売直後のiPhoneや、最近転売で話題となったPS5などがこれらに当たるとも言えます。
マーケティングで有名な効果は3つあります。
・バンドワゴン効果 … 人気が高まるにつれ需要が増える
・スノッブ効果 … 差別化を計る
・ヴェブレン効果 … 見せびらかす、高価な商品
この3つ目、一番マイナーとも言える効果がヴェブレン効果です。
顕示的消費ニーズでは価格が高いほど、需要が高まります。
ヴェブレン効果とは、「商品を安く買いたい!」という一般的なニーズに逆行して、顕示的な消費に関しては、商品やサービスの価格が高いほど、需要が高まる効果を指します。
ヴェブレン効果は、アメリカの経済学者ヴェブレンの「有閑階級の理論」に由来します。
補足;有閑階級とは
有閑階級は、既に莫大な財産を持っているため、生産的な労働を必要とせず、「閑暇を娯楽や社交などに費やしているような階級」のこと。
目標のないセレブのようなイメージでしょうか。
あとは、単純な学歴マウンティングとかもそうですね。
有閑階級はアメリカが第一先進国へ成長をする際に生まれた階級で、実用的な消費ではなく、自己顕示のために消費をしており、非実用的な物事に大金を掛けていたという特徴があります。
では、どのような商品で起こるのでしょうか?
分かりやすく自己顕示できるものほど価値が高くなる
これに限ります。
ヴェブレン効果は、自己顕示の顕示力が高いものほど効果があります。顕示力とは、相手に自分の凄さが伝わる速度と深度の度合いと言えるでしょう。
「アイツ、すげえ!」
と身に染みさせることができれば、顕示的消費は成功だと言えます。
そのため、「明らかに誰も手が出せないような高額消費」は、それ自体にニーズが生まれます。
その結果、商品の品質が圧倒的に高くなかったとしても、消費行動の特別さを購入したいという需要に応えることができます。
お笑い芸人のかまいたち濱家隆一さんは、ブランド品のGUCCIのTシャツに対して、
「Tシャツを買ってるんじゃない。(GUCCIという)文字を買ってる」
とコメントしたのが、まさにヴェブレン効果を端的に表しているでしょう。
ブランド側が、自己顕示消費欲のある人向けに、自己顕示力の高い商品を提供してくれているわけです。
ブランドメーカーが存続する理由は、人間の自己顕示力という枯渇しない死を遂げない再生エネルギーが有り余っているからです。
ステータスとしてマーキングされたものは本質を問わない
例えば、夜の世界で
「あの女性を指名して、あの女性に大枚をはたくことが、ステータス」
という認知が自己顕示欲のある層に広がると、その女性の本質的なパフォーマンスは抜きにして、ステータスが独り歩きするようになります。
これは女性にとって確変モードとも言えるでしょう。
その確変モード中に、本質的な内面と外面を磨いていけば、ステータスは長く保たれるばかりか、よりハイクラスになっていきます。
これは、美術品にも言えます。
評価されていなかったものを著名人が高額で購入し、その著名人が広め、また別の著名人が購入したとたん、ステータスは出来上がります。
作為的なステータスづくりを謝ると、そのマーケティングは「ごり押し」と揶揄されることになります。
SNSによって重要度を増してきている
ヴェブレン効果は、そもそもは有閑階級の過度な自己顕示に対して、価格を上げれば上げるほど、ニーズが増える効果でしたが、今では、ヴェブレン効果をより違った意味で考える時が来ています。
インターネットやSNSが発達していないソースティン・ヴェブレンが生きていた時代(1857年~1929年)は、「見せびらかしの消費」は、物の所有が重要な度を占めていました。
しかしながら、今は体験を保存し、自己発信する「見せびらかしのツール」が個人に備わっている時代です。
そこで、生まれるのが「見せびらかしのツール」に顕示力の高さを示すことができる「見せびらかしの消費」です。
その最も典型的なものが「インスタ映え」です。そして、顕示力の高さは「いいね!の数」であったり、「バズった」ことであったりするでしょう。
あなたの商品やサービス、ひいてはあなた自信がヴェブレン効果を与える可能性を考えてみよう
以上、ヴェブレン効果について解説してきました。
いかがだったでしょうか?ヴェブレン効果は単なる顕示欲を満たすニーズの製品が、高単価になれば消費ニーズが高まるだけのものではいことが理解できたと思います。
ヴェブレン効果的視点で、営業を再度見直すと、「もしかしたら、自分のブラディングを強めて営業した方がいいのかも!」ということもあるでしょう。
新しい営業スタイルを別に作り、商品やサービスの提案角度を変えて、ヴェブレン効果的訴求を加えると受注率向上につながるかもしれません。
「この営業と付き合える、この営業から買える」
信頼関係を構築し、このような状態になることができれば理想です。
そのための成果、自己学習、サービス・業界知識…これら含めた
ビジネス知識
が重要になります。
ビジネス知識とは、単純な知識というよりも、見方の「要素が大きく関係してきます。
相手と同じ、上の視座で
相手より多い視点を持ち
相手より広い視覚をもって提案ができる。
このような営業をビジネス知識(思考)があると考えることができます。
知識は読書や見識者との交流を長年続けてやっと身につくものです。
これは継続するしかありません。
しかし、見方を変えるのはすぐにでもできます。
・シンプルに「なぜ?」という思考を常に持ち続けること
・自分の意見と反対の意見を頭で浮かべ、自分の中の反対意見と議論を交わし続けること
以上2つのポイントを徹底することで、より多くの見方を得ることができます。
なんでこの記事を書いたんだろう?
今日の夜ご飯はなんで生まれた食べ物なんだろう?
じぶんはいまこの時間になぜNoteや記事を読んでいるんだろう。
なぜ=Whyをいつも常に持ちます
このように常にどんな事柄でも「なぜ」と思考し見方を増やしていくことで、レベルアップに確実に繋がります。
今日はヴェブレン効果を元にしたビジネス思考について書かせていただきました。
では!