
簡単!営業テクニック②(詐欺師の技)
営業テクニック第二弾です。
営業というよりは、詐欺師が使う相手を信用させて思い通りにする方法を営業で使ってしまおうというテクニックです。
過去の詐欺事件を調べても、ほぼすべての詐欺でこの方法が使われています。
当然、詐欺を助長するつもりはありません。
しかし、人間が胡散臭い、騙されそうとおもっていても「買う」「契約する」と誘導することのできるテクニックです。
そもそも、悩んでいる、怪しんでいる人が購入しようと至るのはなぜでしょうか?
「どうしようかなー」「高いから今はきめれないなー」「欲しいけど、使うかなー」
こういった思考で悩んで買わない方、多いと思います。
こういうとき、人間は何を考えているのでしょうか?
単純です。
買いたい!でも…(助けて)
この思考です。
「予算助けて」「使いみち教えて」
「奥さんの説得方法を教えて」「買う勇気をください」などですね。
で、この助け舟を出すのが詐欺師も用いる方法です。
驚愕法・混乱法
催眠誘導(トランス誘導)において、驚愕法・混乱法という手法があります。
相手をびっくりさせたり、混乱させたりして
その状態を利用して相手をトランス状態に導くという方法です。
よく例えられるのが、高級レストランの例です
コースを決め、最初に渡されたワインリスト。
初めてのお店、ワインも詳しくないあなた。
値段も書いてあるものとないもの…ワインって一本頼むと7万円もするものしかないのか。
重み、風味などの聞き慣れない評価基準。
記念日(本日プロポーズ)の彼女は何が好きなのだろう…
このワインリストは320種類もワインがある、テイスティングは本場のマナーで?どんなマナーなんだろう。わからない…
背伸びして来た、予約のなかなか取れない高級レストラン。
コース料理二人分で給料の半分がなくなる。そんな金額。ワインは一本平均が一ヶ月のお給料。どうしよう…
ソムリエから受け取ったワインリストを手に固まっていると、彼女も少し心配そうにしています。
すると、低いトーンの声で問いかけがありました。
「お連れ様は、どのような味わいのワインがお好みでしょうか?」
視線を上げると、そこにはソムリエが微笑んでいました。
あなたは促されるように「どんなのが好き?」と彼女に目を向けます。
「少しすっきりした味のほうが好きかな」と彼女は応えました。
「でしたら、こちらのワインはいかがでしょうか。香りはフルーティですが、すっきりした辛口で、女性にたいへん喜ばれております」
ワインリストで確認すると少々予算オーバーでした。ですが彼女が喜ぶならと思い、あなたは納得しました。「それでお願いします」と。
これが混乱法です。
相手を迷わせてから判断を手助けするのが、この混乱法になります。
人は判断に迷う状況に身を置くと、考えるのが面倒になり、差し出された答えに賛同しやすくなります。
それも自分に知識が不足しているほど、専門家からの意見に流されやすい傾向にあるのです。
今回、主人公は不慣れなワインリストを手にし悩み始めたところでタイミングを見計らって、ソムリエはアドバイスを始めました。
これはまさしく混乱法を狙った誘導です。
なので、主人公はソムリエという信頼できる専門家のアドバイスに、しかも高めのワインを注文してしまったのです。
ここで重要なポイントは2つ
1:多くの選択肢、情報を提示して混乱させる
多くの選択肢を提示するのは当然です。
競合でも、自社でも何でもいいです。
とにかく情報を一気に述べます。
もちろん、相手の立場で。
〇〇なら△△、〇〇なら、□□…と延々と述べます。
どう思いますか?「で、なにがいいの?わからない」となります。
これを相手の立場になっておこなうと「決めてください、わかりません」となります。
大事なのは、混乱させることではなく、すべてにAだからBと根拠を持って話す事です。
根拠がないまま列挙されると聞いてもらえません。
根拠があると、反射的にその根拠に対して反論したくなりますので、思考が混乱し、判断能力が失われます。
狙いはこの判断能力を失わせる+信頼されることです。
2:専門家の意見
専門家でなくてもいいのですが「信頼できる方の意見」が重要です。
この意見は、相手の思考を整理すると共に、助ける手段の提供である必要があります。
上記の「思考整理」「助ける手段」の提示を、「情報過多で混乱している人」に「自信満々」に伝えると、たとえ詐欺であっても、高額な商品であっても契約に結びつきます。
詐欺では必ず使われます。
「今じゃないと」「銀行が凍結されそう」「子供が事故にあって」
混乱させ、判断能力を失わせ、助け舟を出す。
有名なオレオレ詐欺もこの手法で未だに相当に被害額が出ています。
それだけ人間心理はこのテクニックで動かされるという事です。
悪用はせずに、お客様の幸せのためにこの方法を使っていただけると幸いです。
ではこのへんで。
お疲れさまでした!