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カリカリの鮭の塩焼き 伝統ボトルを脱いだフランケンワイン
鮭の塩焼きに奥出雲葡萄園のソーヴィニョン・ブランの相性が素晴らしかったが続いて、ドイツ フランケン地方のシルヴァーナー品種で作られたワインを合わせてみる。
フランケン地方のワインのいえば、ボックスボイテルといわれる、円形の下1/4を切り落としたものの上部に首と瓶口を付けたような独特の形で詰められる。革製のワイン袋を模して作られたともされる。以下の写真がボックスボイテル型のボトルだ。
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酒屋さんの店主に、魚に合わせるにはどのワインがオススメかと聞いたところ、焼きですか、味付けは塩ですか、と会話が発展した。和食なので甲州でどうでしょう、のような当たり障りのない会話となるかとあまり期待しないで話しかけたところ、的確に答えを探してくれようとする店主の姿勢が頼もしい。
そうしてオススメされたのがドイツ フランケンのワインだ。元々、ボックスボイテル型のボトルで売り出されていたが、輸送費節減のために一般的なボルドー型のボトルに詰めるようになったということだ。確かにボルドー型ボトルの方が持ち運びしやすく、冷蔵庫やセラーの中でもかさばらない。何よりそれによりお買い得になるのは嬉しい。が、ボックスボイテル型のドイツ フランケン地方特有のボトルを掴んで注ぐ一連の動作も含めてフランケンワインを味わう楽しみなので、少しもの寂しい気もする。
ワインボトルは手のひらを広く使うので握るという言葉がふさわしいが、ボックスボイテルは独特の形のボトルを手にする時に指先の方に力が入るので掴むというのがふさわしい。
さて、家で鮭の塩焼きにフランケンのワインを合わせてみる。
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まずはワインをひと口。
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シュタインマン シルヴァーナ トロッケン, 1,870円
Sommerhauser Olspiel, Silvaner Trocken, Franken, Germany, 2017, 11.5%
青リンゴ、オレンジピール、ビターなタッチの柑橘の果皮をかなり強く、微かにハーバルな香り。
リッチな風味の果実味、酸味はやや穏やか、微発泡のプチプチ、ミネラルや塩味をややはっきりと。
さて、鮭の塩焼きをつまみ、ワインをひと口。
こうばしく焼き上がり強めに振られた塩のきいた鮭の塩焼きに、ワインのフレッシュな果実味とどこか磯の香りや塩を思わせるようなミネラル感がぴたりとはまる。鮭の旨味と脂にワインの爽やかな果実味も嫌味なく寄り添う。
頼もしい酒屋の店主のオススメにハズレはなかった。2,000円以下のコスパも嬉しい。
相性: ★★★★☆