角をなくして建築を自然に帰す人"フンデルトヴァッサー"
ウィーンへ行きたい。大学時代2度行って虜になった。コロナがなければ昨年行くはずだった。ザルツブルク音楽祭のチケットもドイツ語に苦戦しながら取得した。
オペラも教会建築もザッハートルテもサウンドオブミュージックも好き。
そして、建築を勉強し始めた頃から好きなフンデルトヴァッサーの建物をまた見たい。
フンデルトヴァッサーはオーストリアの画家であり建築家。直訳すると「百の水」さん。自然との調和を目指し絵画、建築の枠を超えた創作活動を行なっていた。
もっとも有名な作品はウィーンの公共住宅「フンデルトヴァッサーハウス」。色鮮やかで曲線で構成されており250本もの樹木と共存している。
個人的に好きなのはクンストハウス。細かいモザイクタイルが多用されていて建築はキャンパスに徹している。
結局フンデルトヴァッサーの好きなところは、
1.建物からブロッコリーのように樹木が突き出ていて、自然との調和が想像を超える!
写真で見るより実物はかなり衝撃的。昨今自然との調和を謳う建物が日本でも増えてきたが、比ではない。自然界に直線はない、ということで多くが曲線で描かれている。立ち上がりが隆起していたり、球体も好んで使われている。このレベルはフンデルトヴァッサーかジブリのアニメでしか見られない。
2.東欧の文化を感じる独特の色彩
クンストハウスはモノトーンに赤いアクセント、柱には金、銀色の配色が効果的に使われている。西洋と東洋の文化が溶け合うウィーンならではの色使い。単にカラフルでは終わらない、クリムトに通じる魅惑的な雰囲気がある。
3.建築って概念を取っ払い信念を貫いてる
建設にあたっては紆余曲折あったようだが、時代を超えて愛されている。彼にとっては建築もまた自己表現の場であり、思いを描くキャンパスなのだろう。そのピュアで一貫した姿勢が人々を魅了する。
お豆腐のように白くて四角い建築も好きだが、色んな表現が建築で出来ることをフンデルトヴァッサーから学んだ。
現地で購入した切手を眺めながら、ウィーンに思いを馳せる。
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