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お伊勢参り

江戸っ子も生きている内に1度は行ってみたかった「お伊勢参り」。

伊勢神宮までは、江戸から往復250里ほど。
約1000Kmの道程を25日〜30日かけて旅したのだそうだ。1日40Kmを毎日、その健脚ぶりには驚くけど、その費用も現在に換算すると1日約1万円。つまりは1人30万円…。ホンとに一生に一回、行けるかどうかの憧れの旅だったと思います。

一期一会は、千利休の言葉。
その意味は「主も客も茶会には、一生に一度の出会いだと考え、誠意を尽くして臨め」。

お伊勢参りを終えて、移動日の前夜、ボンヤリ考えました。
「また来れる。また来たい」じゃなく、「もう来れないかも」って思えるかどうかなのかも。人との出会いも「また会える」じゃなくて、「もう会えないかも」と思うのでは、その思いはまるで違う。

「ありがとう」の反対語は「当たり前」。
「ありがとう」は「有り難い(奇跡的)」から来た言葉だという。僕らの日常は平凡だけど、「当たり前」じゃなく、小さな奇跡の積み重ね。毎日、そんなスタンスで過ごすのは疲れるけど、「今を大事にする」事を、お伊勢さんに教えて頂いた気がします。

太宰府天満宮で初めてご朱印帳を頂いた時、
「伊勢神宮でご朱印を頂けるよう、最初は空けておきますね」と言われてから、お伊勢参りを意識するようになりました。

来年、節目の年を迎えるので、思い切って、お伊勢参りをする事にしました。
宿泊は、ふと目に止まった「神宮会館」。こちらでは職員の方のガイドで早朝参拝も出来るそうで共同風呂、共同トイレの部屋であれば、空室がわずか…。
クルマ旅をしていると、宿に宿泊するだけでもありがたい。今回は早朝参拝に期待も込めて、こちらに予約させていただきました。

片道700Kmのお伊勢参りを愛車で出発。
公共機関での移動も考えましたが、待ち時間や手荷物、ほぼ高速移動可能、宿にも駐車場があるし、現地観光も考えるとクルマ移動がベスト。SAで休憩しながら、思いのほか快適なドライブでした。目的地の伊勢神宮外宮まで、約8時間の移動でした。

伊勢神宮外宮

15時すぎに伊勢神宮外宮に到着。
少しSAに寄りすぎたので、予定時間をオーバーしましたが、夕方近いこともあって、外宮の駐車場へもすんなり入れたのは幸運でした。

豊受⼤神宮(外宮)

伊勢神宮外宮には、天照大御神のお食事を司る豊受大御神をお祀りし、朝夕の二度、神々に食事を供える日別朝夕大御饌祭が続けられています。

手水舎で清めた後、参拝。
正宮での参拝時、風が吹いていないのに、目の前の御幌(みとばり)がスッと舞い上がりました。神様に歓迎して頂いたようで、感激しました。来て良かったと思った瞬間でした。外宮参拝後、宿の神宮会館に移動しました。

神宮会館

神宮会館は、おかげ横丁のすぐそば。
伊勢型と言われ、魔除けとして一年中飾る伊勢独特のしめ縄、お伊勢参りに来たなぁって思いました。

神宮会館は内宮から徒歩10分とロケーションは最高でした。駐車場にクルマを預けて、チェックイン。今回はバス・トイレ共同の西館でしたが、12畳の和室は広々で快適で、思わず畳の上で大の字に。さすがに少し疲れたので、ひと息ついて、17時すぎに散策。そのまま食事に出る事にしましたが…。

おかげ横丁は、すでに閉まり始めてて、観光客もまばら。
有名な赤福本店も閉店していました。早じまいは知っていましたが、それでも、食事が出来る店くらいはあると思っていましたが、全然見当たらない。コンビニもありませんでした。

結局、バスで伊勢市駅近くの居酒屋さんに入りましたが、伊勢市駅あたりも22時くらいには締まっちゃうようで、お伊勢さんのお膝元で深酒はできないんですね。明日の早朝参拝に備えて、早めに休みました

早朝参拝は6時30分出発。5時過ぎに起床、身支度を整えました。
フロント前には多くの方が集まっておられました。

朝の清々しい空気の中、伊勢神宮内宮に…。

宇治橋鳥居。内宮のシンボル、宇治橋を渡れば、そこは神域。

神宮会館から徒歩で10分くらい。
目の前に「宇治橋鳥居」が見えてきました。内宮のシンボル、宇治橋を渡れば、そこは神域。
11時前後から観光客が増えて、ザワザワとした雰囲気になるとの事ですが、早朝ということで、参拝客も少なく、空気も澄んでいます。
深呼吸をしながら歩を進める。

五十鈴川御手洗場

手水舎、五十鈴川御手洗場で身を清めた後、正宮へ。
「正宮ではお願いするのではなく、感謝のみ」と職員の方。

美しい正宮

それを聞くまでもなく、正宮の美しさの前では「念願が叶いました。ありがとうございます。」としか浮かんで来ませんでした。

正宮参拝後、天照大神が祀られる荒祭宮に、「こちらでは、しっかりお願い事をしてください」との事、会社の仲間たちの分まで、ちょっと欲張りして、お願いしました。今回の旅の目的のご朱印もいただきました。

神宮会館での朝食

2時間弱の参拝後、宿に戻って、朝食。
食事をしながら気持ちがスッとして、気持ちが落ち着く感じがしました。
食後は鳥羽水族館など観光して、神宮会館にクルマを預けて、おかげ横丁に…。神宮会館近辺は渋滞していましたが、宿泊者の強みですね。

「ふくすけ」で伊勢うどん。
赤福氷

昼間のおかげ横丁、平日でも観光客がいっぱい。
まずは腹ごしらえ、「ふくすけ」で伊勢うどんを頂きました。回転が早いので、さほど待たずに済みました。食後のデザートは、赤福氷。赤福本店の行列を眺めつつ頂きました。

「こうしてノンビリ過ごすのって、久しぶりだなぁ」
いつも仕事でバタバタだから、こういう時間、作んなきゃって思った。

間もなく、おかげ横丁も閉まり始める頃、歩き疲れたので、今夜は、ここで買い出して、部屋飲みすることにしました。バスで移動するのも面倒だもんね。(神宮会館では夕食付きの宿泊もあります。念のため)

明日は改めて1人で早朝参拝するので、もちろん深酒はなし。

お伊勢参り最終日。昨日より少しだけ早起きして、1人で参拝。
祝日なので、早朝から観光客も多い。前日、教わった通り、1つ1つ確認するように歩を進めました。

正宮で「また参ります。ありがとうございました。」とお伝えしました。
ちゃんとお伝えできて、これでまた、必ずここに来れると思いました。
神宮会館に戻って、朝食。身支度をして、チェックアウト。

さぁ、ゆっくり帰ろう。
テレビでは渋滞情報、朝から渋滞が始まっているようだ。

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