奈良と聞いて最初に浮かんでくるのは、やはり「奈良の大仏さま」ですよね?
東大寺は奈良時代に創建された代表的な寺院で、大仏殿は世界最大級の木造建造物です。
「もう、迷いはなしさ(743) 大仏造ろう」
743年、聖武天皇がすべてのものが栄えるようにと願い盧舎那大仏造立の詔を発した。
「なんと、ごっつい(752)大仏さま」
752年に盧舎那大仏開眼。
語呂合わせは他にもあるようですが、僕の場合は、このパターンでした。
3桁の年代なら、わざわざ語呂合わせにしなくてもいいかなって思いましたが、「なんと、ごっつい」は不覚にもツボに入って、大仏様を見る度に、このフレーズが浮かんで来ます。
奈良時代は、710年平城京遷都から、784年長岡京遷都までの74年間。
諸説あるようですが、仏教が伝来した時代です。
聖武天皇が仏の力を借りて、疫病を押さえ込もうと、全国に国分寺や国分尼寺を建立、国家事業とも言える東大寺の本尊「廬舎那仏」を作って、安寧を祈りました。つまりは僧侶が強い力を持ち始めた時代。
それに対して貴族で勢力を伸ばしたい藤原氏が、764年、孝謙上皇と側近の僧侶の道鏡を排除しようと「藤原仲麻呂の乱」を起こし、その後も各地方で起こる反乱を、最終的に、桓武天皇が都を平城京から長岡京に移すことで落ち着きました。つまり権力も僧侶から貴族に移り、奈良時代も終わりました。
東大寺は、戦乱の中で、焼失・再興を繰り返し、大仏様も2度も燃えてしまったという話を聞いて、今は平穏な毎日ですが、激しい時代だったんだなって改めて思います。(現在の大仏は1692年に修復)
正式には『盧舎那仏(るしゃなぶつ)』。
高さは約15メートル、周囲が約70メートルという圧倒的な存在感。正面から拝顔するのもいいのですが、個人的には少し後からのお姿が好きです。
東大寺は、国宝建造物(8つ)、国宝仏(24軀)、その他絵画や書籍(9件)と多くの国宝がある寺院は、他にはなく、1998年12月に「古都奈良の文化財」として、世界遺産に登録されました。正倉院も東大寺の敷地内にあります。
国宝は、法隆寺や興福寺もたくさん所有しています。
法隆寺は少し離れていますが、興福寺は徒歩圏内です。それぞれ奈良のメジャー級の寺院。参拝の度に発見がありますので、是非、足を運んで欲しい場所です。(写真も多くありますが、観光客も多いので、掲載は避けますね)
奈良公園もすぐ近く、鹿にもたくさん出会えますよ☆
■東大寺
奈良市雑司町406-1
TEL 0742-22-5511