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時を駆ける恋
幾つになっても
" 乙女ごころは ある"
と 感じさせてくださる
保子さんの恋愛 について
伺いました。
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保子:私の敬愛する方のお誕生日の10月13日に、
独身時代に勤めていた会社のOB会があってね
その会場で、60年前に"気になってた人“と
偶然 出会ったの
時を超えた再会に
胸はドキドキ
不整脈かしら? と、
思ったら…
この胸の高まりは
恋の芽生えだったの
(恥ずかしいわ…)
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出会った当時の私は 46年前に主人が亡くなってから、忙しかったこともあって…
どこかで幸せになることを諦めてきてたのね
主人が亡くなった悲しさを
忙しいことを理由に
悲しむ事 に蓋をして
感じない様に生きて来た事も
ようやく分かって…
自分の気持ちに向き合えるようになってきたの
それでも亡くなった主人のことを思って
「清く 正しく 美しく」生きる
と決めてたから
まさか、主人以外の男性と
お友達関係になるなんて
考えられなかったわ
出会った彼から、『長年連れ添った妻を亡くし、哀しみの中に居た僕を救ってくれた』って
いつも言ってもらってるの
それが 一番嬉しいわ
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時を超えて 彼と再会したのは
奥さまの3回忌の前
とことん落ち込んでいて…
何にもやる気が無い
人と会う気にもならない
ウツになるか、ギリギリ手前くらいの状態。
男の人って
一人になると…
ほら 気持ちが弱いでしょ
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女性はひとりになったら
元気になる人も居るけどね(笑)
彼は 今でこそ 自立されてるけど…
当時は、娘さんが
週に一度“生存確認"しに来てて(笑)
彼に出会った頃、私は
舞台に出るチャンスがあったんで
(仲間で歌手になった人が5人いるのよ)
彼にも声をかけたの
彼は太鼓の師匠もやってて
子どもたちに教えてたから…
岩佐「お付き合いは続いてるの?」
嬉しそうに…
保子:続いてるわよ。
コソコソ付き合ってないわよ(笑)
出逢った当時の彼は
人と会うのも“嫌"だったようだけど
二人だけじゃ
もったいないじゃない
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15〜16人連れて
彼の家の庭でバーベキューやったり…
彼も いい素質いっぱい
持ってるから
太鼓の師匠として
仲間に太鼓を教えてもらったり…
優れたものを持ってても
自分ひとりじゃ出し切れない。
能力開花って なかなか
一人じゃできない場合ってあるじゃない
でも 人の繋がりの中に入ったら…
開花してね
普通のお爺さん
が
おじさん
になって…
先生に
なっちゃった!
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私、目の前で
彼が変わっていくのを見てたの
びっくり!
岩佐「能力開花が、生きる活力源になってるのね」
保子:彼には今でも、『君に出合って助けられた』って言われてるの(笑顔)
岩佐「好きな人が出てきて…
出逢う前と、
出合ってから…って
どう異う?」
保子:日々"張り"が違うわ。
出逢う前は
"可もなく、
不可もなく" だったの。
今は、目の前にいらっしゃるから…
ひとりで居る時と異って…
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(相手を通して)鏡に映る自分を知れることが尊い←ここが張り合い。
だから、パートナーは必要ね。
お一人様はパートナー見つけなきゃ"損"よね
男と女がお付き合いするってことは…
空間のエネルギーが若さを保ってくれると思う。
今回初めての経験だけど…そう感じるわ
でも 80歳だったら大体…終わった と思っちゃってるわね
岩佐「高齢になると『恋愛なんて…あり得ない』
って すっかり諦めてる人も居るじゃない
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そこに向けて…何かありますか?」
保子:恋愛は人の邪魔にならないし…(笑)
まだまだ笑顔を贈れるし…ね
岩佐「なんでそんなに恋愛を
ためらうんでしょうね…?
好意を持つことは、
社会になんの障害も与えないけどね」
保子:医者の処方箋よりいいわよ(笑)
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彼とは昔の話をしてるけど…
記憶が戻って自分の"歳"を忘れちゃうのよね
岩佐「昔話をしてるようで…『今』を楽しめて 活気を取り戻してるのね。
80歳になると活き活き『今』を生きることってしづらい。
『今』がわからないと
『今』に生きようが無いし… ね。
だけど 全部『今』に在る」
保子:『パートナーは必要』そこにたどり着いたわ
岩佐「結婚してても『パートナーは必要』がわからない。意味がわからない人って居そう よね」
保子:かわいそう もったいない
岩佐「今後の展望は?」
保子:私ね、社会活動の話が2件
来てるの
行政に依頼されて、高齢者のお悩み相談の アドバイザーになる為の養成講座に来月、入るの。
もうひとつ来てる話はね、
『人を集めておくから、
登壇して話をして欲しい』って・・・
自分を不自由にしていた我慢
保子:昔はバカみたいに"頑張ってたけど、"頑張り"を手放して、
喜んで、楽しんで、感謝を味わってたら、
向こうから"社会活動の話が来る"
ようになっちゃった
自分を生きていい!
保子:今は 周りから見つけてもらえるようになって…
"成っていく動き"なの
この動きに 私が一番 驚いてるわ。
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