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撃滅の歌 (徳山璉)。

今日は日露戦争に於ける一大決戦である日本海海戦から119年。稀に見るパーフェクトゲームで勝利し、大日本帝国海軍は其の存在感を世界に知らしめます。と云う訳で、今夜は徳山璉の歌う「撃滅の歌」を。西條八十作詞、堀内敬三作曲で、日活映画「撃滅」の主題歌として書かれました。日活25周年記念超特作映画と銘打って制作された本作は、日本海海戦で参謀として参加した元海軍士官の小笠原長生による小説が原作であり、戦いに臨む自らを含む将兵達を描いております。映画の監督は長男の小笠原明峰、自身の役を次男の小笠原章二が演じ、主演は中野英二、山本嘉一、菅井一郎、里見凡太郎らの他、将兵達の家族や民間人の役として、英百合子、夏川静江らも出ておりました。残されている写真を見ると艦船模型を駆使した特撮作品であり、映画は昭和5年4月の公開です🎬。

主題歌「撃滅の歌」は、流行歌手の伴奏を帝国海軍軍楽隊が務めたと云う点では極初期の一曲で、指揮は佐藤清吉楽長が担当。歌うはビクター専属になったばかりの徳山璉で、トランペットやドラムなどの短い前奏の後ですぐ歌に入ります。彼の歌声はまだユーモラスな歌唱スタイルが出来る前の硬いオペラチックな仕上がりで、出だしの♬敵艦見ユとの警報に…のパートなど、堂々たるバリトンを響かせていました。ソロと合唱で交互に歌って、ラストでワンコーラス分カラ伴奏を決めて終わると云う流れ。ラベルには記載されておりませんが、合唱も海軍軍楽隊所属のコーラスメンバーかと思います。徳山璉はコロムビアで数曲吹き込んだ後でビクター専属になり、その第一曲目は「叩け太鼓」でした。「侍ニッポン」がヒットするまでの間、本名とは別に藤澤五郎と云う名前も使いました😀。

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