コーチングの基本👆
近年このコーチングを題材にした書籍が色々とありますが、改めてこのテーマを題材に記事を作成したいと思います。参考にしたのは【コーチ・エィ (著)/鈴木義幸(監修)この1冊ですべてわかる 新版 コーチングの基本】2009年発行から高評価を受け続けベストセラーを続けるコーチングの実践的入門書の改訂新版です。特に近年の人材育成の基礎にもなっているこのコーチングの原点とも言えるべき書籍です。ぜひご参考になさってください。
ではそもそもコーチングを学ぶことによってどんなメリットがあるのか。
■仕事の認識違いがなくなる。
■業務の効率化に繋げることができる。
■離職率の低下を実現することができる。
色々とメリットがあると思いますが仕事は一人ではできません。チームでやるものなので人を育てる仕事で欠かせないこのコーチングの基本を学ぶことは誰にとっても必要なことだと思います。
コーチングとは
ではそもそもコーチングとは一体何なのか。この定義付けに関しても様々な解釈があると思います。この書籍においてこのコーチングは以下のように定義づけられています。
”対話を重ねることを通して対象者が目標達成に必要なスキルや知識考え方を備え、行動することを支援するプロセス”
ポイントはコミュニケーションです。しっかりと会話をすることを通して対象者の目標達成を支援するプロセスのことを”コーチング”と定義づけています。
コーチングを実践するための考え方
まずコーティングにおいては目的と目標が必要です。
”何のためにコーチングをするのか”
”何のためにコーチングを受けるのか”
例えば教育を通じて世の中に貢献したいという人生の目的を持った高校生がいるとしましょう。その高校生にとっては大学の教育学部で教育について学ぶことは目的を達成するための目標となります。
目標と目的は全然違います。目標しかない方がかなり多く、その目標は何のためにあるのか目的を明確にすることが重要です。目標が定まるとそこに向けてエネルギーを集中させることができます。
そしてその目的に対する現状との差異、言動と理想との違いを明確にすることによって何が足りてないのか。それを分かった上でしっかりと指導することが大事ということです。
コーチングの三原則とは
①双方向
双方向に会話が成立しているというのは言葉のキャッチボールが同じ目線である状態です。同じ立場で会話できる事が大事です。上から下にならないようにしっかりと相手の発言を受けて自分の言葉を投げかけるというやりとりの繰り返しをすることが大切です。しっかりと双方向、同じ立場、同じ目線で会話できているかどうかチェックしてみてください。
②継続性
目標達成までに諦めずに行動し続けられるように対象者に意欲を高めることが必要です。志を高く、基準値を上げることです。そしてその気持ちを維持することがコーチの大切な役割です。ズレが生じている場合には軌道修正することが大事です。
③個別対応
目標達成までのスピードを加速させるためには対象者一人一人、個別対応することが大事です。行動を加速させるためのスイッチは一人一人違うのでそこを見極めて導いてあげることが非常に重要なのです。
具体的なコーチングの6STEP
①セットアップ
コーチと対象者との信頼関係の構築でコーチングの進め方に関する合意を形成する段階です。何をテーマにコーチングを受けたいのか、これらをしっかりとヒアリングしてコーチングをスタートさせる準備を整えるという事です。出世したいためにやっているのか試験合格したいためにやっているのか、これをまずセットアップするところからスタートです。
②目標の明確化
例えば
”公認会計士試験に在学中に合格したい”や”1年以内に起業したい”
など対象者がコーチングを通して達成したい目標を具体化するのがこのフェーズです。ここでは三つの質問をしてみて下さい。しっかりと目標を明確化することが重要です。
1:このコーチングであなたが達成したい目標は何ですか。
2:何のためにこの目標を達成したいのか。
3:目標達成することで何を手に入れることができるか。
③現状の明確化
対象者が設定した目標に対する現状に対して分析を行うフェーズです。
ここでも三つの質問してみてください。
1:目標が達成された状態100点とすると現状の点数は何点なのか。
2:目標達成に向けてこれまで取り組んだこと、現在取り組んでいることは何があるか。
3:取り組んだ結果これまでにどんな変化や進展があったか。
④ギャップの原因分析
目標が達成できてない背景や理由について分析を行うことです。ここでも三つの質問をしてみてください。
1:目標と現状の間にギャップが生じている原因は何だと思いますか。
2:目標を達成するために変えなくてはいけない習慣は何か。
3:目標の達成を妨げているあなた自身の課題は何か。
⑤行動計画の作成
いよいよアクションプランを練るフェーズです。ここでも三つの質問してみてください。
1:早速今日から始められる行動。辞められる行動は何か。
2:その行動をいつ・どこで・誰に対して実行するか。
3:その行動をさらに効果的にするために工夫できることは何か。
⑥フォローアップ
ここまで記載してきた①から⑤までを繰り返し行う流れです。これらを継続的にコーチすることが重要です。見失っていけないのは以下の2つです。
①:上記で述べたコーチングの3原則は意識できているか。
②:①から⑤で設定したことをその時の状況に合わせて少しづつ起動修正してあげられる柔軟性。
まとめ
コーチングとは、コーチとその対象者のコミュニケーションの元、
”目標達成に必要なスキルとか知識、考え方を備え、行動することを支援するプロセス”
です。
ティーチングとは違うので、そこをしっかりと区別しなければなりません。しかし、私もよく陥る課題ですが、その対象者にとって必要なコミュニケーションが
”コーチング”なのか”ティーチング”なのかを見極めなければなりません。
これらを見誤るとまったく機能しません。
コーチングが必要な対象者にティーチングをしてしまうケース。又、その逆もしかりです。おそらくですがコミュニケーション自体がうまくいかなくなると思います。
ここは非常に重要です。ぜひその対象者にとって適切なコミュニケーションでしっかりとゴールに導いてあげる”コーチング”を実践しましょう。