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身体の声を聴くー今何が食べたい?ー
先日スーパーで、何か野菜を買おうと悩んでいた。メニューを考えながら見ていたのだが、あの濃い緑のつやつやを見た瞬間、メニューがどうとかいう思考は飛んでいった。
"ピーマンが食べたい!"
別にピーマン関して特別な思い入れがあるわけではない。好きでも嫌いでもないし、いわゆる我が家のスタメン野菜ではない。近くにあったナスの方が圧倒的に好きなのだが、その日はなぜか無性にピーマンに呼ばれた。
結果、近隣で育った大きくてユニークな(誰かねじったでしょう?という)形のピーマンをほくほく顔で買って帰った。その日はなんやかんやあって調理することができなかったのだが、野菜室にピーマンがあることに気を良くしていた。
そして今日、満を持してピーマンの出番がきた。生姜焼きの残り汁でピーマンと玉ねぎをさっと炒め、少しだけ味噌を加えたシンプルな炒めもの。
味噌を加えるときも醤油と迷ったけど、何だか味噌の気分だった。
生姜焼き、ピーマンと玉ねぎの炒めもの。どれもおいしかったけど、中でも味噌が絡んだピーマンのほろ苦さに言い知れぬ充足感を覚えた。
「あー何だかわからないけど、このほろ苦さを求めていたんだなぁ。」と。
ピーマンが食べたくなるのはビタミン不足やカリウム不足という説もあれば、毒素が溜まってるという説もあるらしい。何にせよ、必要とする栄養を欲求という形で直接伝えてくるなんて、私たちの身体というものは本当によく出来ている。
身体が欲するもの。とても興味深い。無性に食べたいものを食べること、それは身体の声に耳を傾けるというごく自然なあり方なんだと感じた。
飽食の時代を生きていると、食事もある種ルーティンのようになり、同じようなものを食べがちだ。だからこそ、身体の声を聴き、おいしい!と感じる心を大切にし続けたい。