2021テーブルマークこども大会の感想
ずいぶん久しぶりにnoteを更新
子どもが将棋を始めた時から気になっていたテーブルマークこども大会(東京)に初参加することができました。記憶が残っているうちに感想と来年の自分へ情報を残しておきたいと思います。
姉サク(2年生)と弟イチ(1年生)の2人が参加。
将棋を始めて日の浅い姉サクは予選1勝、弟イチは予選通過、が目標です。
ただ予選通過には3連勝が必要ということで、かなり運の要素が大きいな、と感じました。
仮に準優勝する力があったとしても予選で優勝者に当たってしまうとトーナメント表に名前すら乗らないということになってしまうので…
また「切れ負け」ルールも番狂せが起きやすそうだなと。
まあ、それも含めて強い者が生き残ることに違いはないのですが。
さて、低学年の部の参加者だけで500名超(アナウンスされていましたが正確に聞き取れませんでした😅)ということで、大変な賑わい。
サクとイチは同時に受付を済ませましたが、同じブロックになってしまうことはなく、隣同士のブロックになり席につきました。
私は初参加のため良いポジショニングがよくわからず、とりあえず2人が見える場所で突っ立っていました。
今思うと、どこか拠点にできるような席を取っておけば良かったと思います。迷子の時の集合場所にもできますし。
当初の予定では10時開会式、10時20分対局開始となっていましたが、若干遅れて対局が始まりました。
サクは相手の四間飛車に対して居飛車で指しているようでした。普段、サクは振り飛車も指しますが今回は相振り飛車が嫌だったのでしょうか。
相手の手つきからして、サクよりは格上だろうなぁと思って見ていたところ、案の定攻め込まれており、これはダメだなと。
その後、うまく盛り返して勝負できそうな形になった場面もありましたが、やはりダメで負け。
(でも今のサクの力ではよくやったと思います。よく褒めておきました。)
一方、イチは相手が雀刺しのような陣形をとっており力戦になっていました。意外とこのように相手だけが慣れていそうなパターンは、切れ負けの将棋だと怖いのですが、幸い予選は15分経過後から時計が入るので、その時点ではまだ余裕があり、よく考えて相手の攻めをいなしているようでした。その後相手の攻めがひと段落したところを攻めて、勝ち。
1回戦が終了し、サクは予選敗退が決定、イチは引き続き予選通過を目指すという結果に。
2回戦を待つ間は机や椅子の消毒のため、対局席に座ることができず立ったまま待つことになりました。
短時間なら良いのですが、これが思いのほか長くて、やはり席を取っておけば良かったと後悔しました。
2回戦開始が遅れた理由としては、1回戦終了間際に、他のところで勝敗についてのトラブルがあったようで何やら揉めていました。
詳細はわかりませんが、低学年だと特にトラブルは起きがちだと思うので、うちの2人にも考えられるトラブルをいくつか話しておきました。
例えば、楽勝だと思ってよそ見していて二手差ししてしまうとか、駒の並べ方が雑でどっちのマスにいたか揉めるとか、指したときに長袖が駒にぶつかって駒がズレたり落ちたり…と。
(この時の私の危惧が後々うちではなく別の形で現実になるとは全く思っていませんでした。)
そんな注意点を確認し2人は上着を脱いで半袖で2回戦へ臨みます。
2回戦スタートは11時15分頃だったと思います。
相手はサク、イチ共に幼稚園生だったようで、ここは2人とも勝ち。サクは目標の予選1勝を達成!
でも幼稚園生でちゃんと将棋が指せるだけで適正は十分あると思うので、数年もすると強くなるんだろうなぁ…
サクはとりあえず目標達成ですが、あともう一声ほしいところ。イチは次が予選通過がかかった大事な一局。私は今日の中ではこの3局目の時が1番緊張しました。
3回戦スタートは11時55分頃だったと思います。
サクの相手は同学年くらいだと思われる女の子、イチの相手は明らかに上の学年のお兄さん。
なんだか相手が強そうに見えて仕方ありません。
とにかくイチの対局が気になるのですが、遠くで指しており戦型などよくわかりません。ただ、なんか攻められているような…
イチのほうに気をとられていると、
ん?サクが手をあげているが…
まだ開始3分くらいだったのでトラブルかと思いきや、サクが吊るし桂で勝ちとのこと。
係に勝ちの報告をしてイチの後ろを通って戻ってきたサクに「イチどう?」と聞いたところ「すごい攻められていたけど」と。
やっぱダメかぁ、なんか相手強そうだったしなぁ…
ただ、そのわりに中々終わらず15分経過の合図があり、時計がセットされました。
相変わらずイチが受けている様子だけど指し手は早く、むしろ相手が困っている感じになってきました。
時計がセットされてから1分くらい経って、イチの手が相手陣地へ伸び始め、相手がペコっと頭を下げました。イチなんとか3勝で予選通過!
ちなみに後でイチに「3局目危なかったの?」と聞いたところ「いや、そんなことないけど」と言っていたので無駄にドキドキしていたのは私だけだったようです😅
とりあえず今日はもう上出来で、あとはオマケみたいなものなので、一気に気が楽になりました(私が笑)
この後はサクは自由対局で消しゴム集めの戦いに参戦。サクにはスマホも持たせており、ある程度泳がせても問題はないと判断し、私とイチはトーナメント対局場へ向かいました。
トーナメント表を見るとイチは1回戦はなくて、2回戦からとのことでした。私は強豪将棋キッズについては全然疎くて名前をみてもあまりピンとこないのですが、お友達のお母さんによるとイチが1回勝つと次に当たる(だろう)子はとても強いとのことでした。
なのでイチには「とりあえず1回勝って強い子と対局できるように頑張ろう」と話ました。
なおトーナメントが始まった頃、ちょうどステージでもゲストの内村航平さんの対局が始まるところでした。
そのため、こども大会の全体アナウンスは流れなくなっていたので、2回戦からスタートでも対局場の近くにいた方が良さそうだと判断しました。
さて、イチには「とりあえず1回勝とう」と言いましたが、相手も3連勝してきているわけなので、弱いわけはありません。
またトーナメントは10分切れ負けなので、序盤から考え込むことが多いイチには不安しかありません。
序盤から考え込む理由の一つとしては、のんびりした性格もありますが、イチには「これ」といった得意型がなく、その時その時で何をやろうか考えていることにも原因があります。
多分、振り飛車とかある程度相手に左右されずに形を作れる戦い方を練習したほうが勝率は安定すると思うのですが…
現状は色々な戦型をうす〜くかじって後はその場で考える、ような感じです。
ようはもっと定跡を勉強したら?ということなのですが…
でもまだ1年生ですし、本人も昇級昇段といったステータスにもあまり関心がないようなので、その点に関しては、私から何か言うのはやめておこうと思っています。本人が必要だと思ったときにサポートできたらと思います。
話が脱線しました。
とはいえ…今は大会!勝たなくては話になりません。
親の私は将棋は弱いですが、総合的にみれば小学1年生よりは物事が見えているはずで、アドバイスできることもあります。
なんとなくイチの勝率の良い戦型などは把握しているので、それとなくイチに「あれやってみたら?まあ、お前さんの将棋だからお前さんの自由だけど、」と吹き込んでおきました。
さて、そして始まったトーナメント2回戦。
ハッキリとは見えませんが、序盤は比較的テンポよく指しているようで一安心。
…と思いきや、周りがどんどん終わっていく中、なかなか進んでいなそうなイチの対局。
なんとなくイチが押しているように思えますが、何せ指し手がゆっくり。そしてよく考えてらっしゃる。
でも切れたら負けは負けだぞ!と。
もう周りには1組2組しか残っていない状況になっており「一体、時計はあと何秒なんだ?!」とハラハラする羽目に。
本当に最後の1組だったのでは?と思いますが、なんとか時間が切れる前に相手を詰まして勝ち。
やはり戦況は危なげなかったけど、時間はなかったとのこと。とにかくこれでベスト32(正確に数えてないけど)
本人がどう思っているかわかりませんが、私としてはもう上出来です。
3回戦で目標にしていた強豪君と対局できるところまでたどり着いたので、後は自由にやってもらおうと思います。
…そして、本当に自由にやった結果、策が全くうまくいかず、ほとんど形にならずに空中分解して散りました笑
本人も流石に「あれはダメだったなぁ、また一から考え直しだ」とボヤいていました。
その後、残り時間僅かとなった自由対局に参戦。
結構放ったらかしになってしまったサクを見にいくと、そこにはバーサーカーのように戦っているサクの姿が!!
残り時間が僅かなので、とにかく早く対局しなくてはと、鬼気迫るものを感じました。(でもふつうに負けてました)
結局サクは12局指して、6個消しゴムをゲットしたということでした。
イチも残り時間僅かでしたが3局指して3勝。
こうして我が家のテーブルマークこども大会初参戦は一応目標を達成して幕を閉じました。
そして、最後に…
子ども達はまだ元気そうでしたが、私の体力が限界で、足も痛くなってきていたので、こども大会低学年の部の決勝だけ見て帰ることにしました。
そこで事件が起こりました。
慣れない袴だったためだと思いますが、気がつかないうちに袖に当たって駒台に落ちた香車を持駒と間違えて打ってしまい、反則によって決着がついたのです。
サクとイチは顔を見合わせて「お父さんが昼間に言ってたやつだ…」と茫然。
今日のことはサクもイチも忘れないと思います。
私も忘れられません。
きっと今日の大会に出ていた子の中からもプロになるような子が出ると思います。
それが壇上に上がった4人のうちなのか、予選で消えた子なのか、ひょっとしてサクに負けた幼稚園生なのか…わかりませんが…
うまく言葉にできないのですが…
低学年の部、決勝戦の出来事は、全員にとってまだまだ物語は続いていく、これは話の途中に過ぎないと予感させるものだったように思います。