娘のたまごと母の想い
娘は36歳独身
東京で総合職で設計関係の仕事をしている。
一人っ子で娘が22歳の頃、娘のための学資のある通帳を渡して
私は45歳で熟年離婚をして家を出た。
娘と私
娘と父親
それぞれ仲は良かったので、ただただ夫婦として私が限界を迎えただけ
娘は成人していたし、3人と愛犬で一見幸せに暮らしていたから
娘には大泣きされたけどもう限界だった
愛犬の最期を看取ってから家を出ることを決意して私だけ家を出た。
娘はその後大学院に進学し、婚約者と結婚を視野に入れ四国に就職し、
東京に転勤になり、彼も僻地に転勤になり
また四国本社に移動になったが
東京転勤中に婚約者に浮気されてお別れしていたので四国にいる意味がなく
一部上場企業で高給をいただいて福祉厚生もしっかりしていたのに
高齢者率の高い職場にご縁や希望がなく、
給料は下がったが転職して東京にいる。
私が結婚、出産、育児、離婚した経験から
無理に結婚は?彼氏できた?など聞くこともなく
娘は仕事をして(時間とお金に余裕あり)趣味をエンジョイしている。
私の治療にお金を援助してくれ
大学院の奨学金を返しながらも自立していると思う。
先日出張で大阪に来た時に我が家に泊まった。
「東京で助成金が出るから卵子凍結の説明会に行ってくる」という
今はお付き合いしている人もいないし、もちろん結婚も未定。
出会いもないし
年齢だけ重ねる焦りは女性としてわかる。
ここ数年に「この人なら」という人と出会った時に
赤ちゃんが欲しいと思うかもしれない。
今の年齢がギリギリらしい。
保険が効かないから助成金と卵子の保存代(年間保管費)など考えると
それも何年するかわからない。
そもそも健康な卵子が取れる保証もない。
娘の恋愛や結婚などについては一切母として口を出さないを貫いてきた。
私が結婚に失敗しているし
離婚にものすごいエネルギーを使ったからだ。
娘が生まれて一人前に育ったこと、夫婦生活で学んだことがあるから
全く失敗だというわけでなくて
「経験であり、人としての学び」だったと思っている。
娘のたまご
結婚しない選択、産まない選択してもいいんだよ。
でも産みたいけど出会いがなかっただけ
出会ったけど結婚に至らなかっただけ
そういう娘と過ごす年に何回かの日々を大切にしたい。