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グラーツ・ステュリアルテ音楽祭のプレスツアー(2024年6月)
オーストリアの6月の思い出は、何と言っても絢爛豪華なステュリアルテ音楽祭! 26~28日のプレスツアーに呼んでいただき、非公開のリハーサルからかぶりつきで取材しました。ウィーン・フィルのサマーナイトコンサートなど、その他の注目公演も。
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26日、プレスツアーの幕開けは、ライン修道院で開催されたコンサート「Heilig, heilig, heilig」(聖なるかな)。グラーツから修道院へはシャトルバスで約30分、ガイドさんの説明つきで観光がてら向かいます。1129年に創設された、存続している世界最古のシトー会修道院とのことで、中を見るのも楽しみです。
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修道院に入ってみると、エルヴィン・オルトナーの指揮のもと、聴衆皆がリハーサル中! 「シューベルトを一緒に歌い、ブルックナーに耳を澄まそう」という、参加型のコンサートなのでした。
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シューベルト《ドイツ・ミサ曲》は、教会歌集『Gotteslob』に載っているためオーストリアでは多くの人が知っています。皆が参加できるよう、一緒に歌う部分の楽譜がプログラムに載っていて、リハーサルではアーノルト・シェーンベルク合唱団の団員たちが客席内の通路に立ってきれいな声を聴かせてくれました。
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オルトナーはプロ同様に強弱などの細かい指示も出していたので、お客様には得難い体験だったはず。ブルックナー《ミサ曲第2番》ではステュリアルテ音楽祭管弦楽団(この日は管楽オーケストラ中心)が真価を発揮し、アンコールには同作曲家の《ロークス・イステ》と《アヴェ・マリア》。ブルックナー生誕200年もたっぷりお祝いできました。
翌27日の10~13時には、音楽祭のハイライトである「アテムス・サーガ」の要の部分、「四季オペラ」の舞台稽古を見学しました。「アテムス・サーガ」の概要は上記のリンクでご覧いただけるのですが、残念ながら字幕が無いので、リハーサルの写真と共に説明させていただきます。
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