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31:ブランディングについて学ぶ(後編)

前回、ブランディングとは何か? ブランド(企業・事業)はお客様と信頼関係を作ることが大事、強いブランドを作ろう、ということをお伝えしました。

 では、強いブランドを作るためにはどうしたらいいでしょうか?
 強いブランドを作るためには、お客様に信頼される商品やサービスを作らねばなりません。お客様に信頼される商品やサービスは、どうやって作るのでしょうか?

 商品やサービスの役割は、お客様に便益(ベネフィット benefit)を提供するためです。そしてお客様と信頼関係を築くための一つが、お客様に便益を伝え、与えることです。

 まず、「便益」にはどんな要素があるかを考えてみましょう。
「便益」には2つの要素があると言われています。

1 機能便益:商品やサービスが持っている性能やパフォーマンス
2 感情便益:商品やサービスを利用することで得られる、楽しい、安心、爽快などポジティブな感情の高まり

1 機能便益は、商品やサービスが要求される課題を解決する機能のことで、化粧品でいうと、成分や効能のことです。

2 感情便益は、その商品やサービスを利用することで、楽しかったり、嬉しかったり、安心したり、気持ちよかったり、ポジティブな気持ちになれることです。

 例えば、女性をターゲットにした「化粧品」の場合、化粧品を使うことで、美白になる、保湿効果により肌がキレイになる(宣伝ではないので薬機法には違反していませんよ、笑)という「機能便益」があります。
 そして、パッケージがかわいいから持っているだけでお姫様気分、〇〇というブランドとコラボだからテンション上がる、持っているだけでオシャレな気分になる、などのワクワクドキドキの喜びを得られるという「感情便益」があります。

 ただ、機能便益には、注意が必要です。
 特許などで守られていない限り、あらゆる機能便益は、極端に言ってしまうとマネをすることが可能なのです。
 そのため、商品やサービスに機能便益があることは当たり前の前提で、他の部分で競合他社との差別化を図らなくてはなりません。

 だからこそ、「感情便益」をブランディングすることが大切なのです。
 では、競合他社と差別化を図る「他の部分」とはいったいどうことでしょうか。

 私の会社フードジュエリーの「ブリスボール」という商品は、「砂糖・添加物不使用・グルテンフリーのスイーツ」という機能があります「機能便益」。
 「ブリスボール」というスイーツを食べているのに、ケーキやクッキーを食べた時とは違い、「罪悪感フリー」という満足感を得ることができます(感情便益)。

これが機能便益だけだと、競合と差別化できるでしょうか?
世の中には、ブリスボール以外のスイーツでも、「砂糖・添加物不使用・グルテンフリーのスイーツ」は存在するでしょう。

 だからこそ、私は、ブリスボールを購入してくださったお客様に、フードジュエリーの商品をどう感じてもらえるのか、感情便益部分のブランディングを掘り下げていこうと、実践しています。

 これからは機能便益があるのは当たり前で、商品やサービスを利用することでどういう気持ちになれるのか?ということが差別化に繋がると思います。
 これこそ、強いブランドを作るというブランディングの本当の意義です。

ポイント31:競合他社との差別化を図るには感情便益が大切

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