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くるくる貝
相変わらず奇抜な柄が似合ってしまうきみの
ひろい肩やむねに付いてる貝や貝や貝や貝の
そのうちの一つに過ぎないとしても少なくとも
薄まったレモネードが回ってるいまはあたしの海だ
だからくるくる回って永遠に減らなくてこの時間が
続いてほしいのに続いてほしくない、なんで?
分かってるんだよそうして陽だまりみたいに笑う
ちゃん付けしてくれるさり気なく靴をほめてくれる
優しさを持て余して手もち無沙汰なんでしょう
さっきからきみは眠そうだねあたしはね。
いつまででもくるくる回すよ くるくるくるくる
くるくるくるくる くるくるくるくるはやく
底なしのふところの、その底を思いっきり
突き破ってみたいくるくる瞳のなかにあたしだけの
あたしだけの、なんでもいいからなにかを見せてよ