しぜんのかがくep.70(1/24) 玲子先生のおすすめフェーズフリー防災グッズ５選
「フェーズフリー」という言葉を聞いたことがありますか？災害時にも無理なく日常からも備えることができる、「日常時と非常時という２つのフェーズをフリーにする」という考え方です。
防災用品のほとんどは、普段はどこかにしまってしまい、非常時のみ取り出して使うものになってしまいますが、フェーズフリー品は違います。フェーズフリー品は日常時のいつもの生活で便利に活用できるのはもちろん、 非常時のもしもの際にも役立つ商品・サービス・アイデアです。
今日は私が日頃から使っているフェーズフリー商品５種類を紹介します。
1.ピオマ ここだよライト
停電に備えて準備するものとして、懐中電灯を準備している人は多いと思います。いざという時に、「どこにいったかな？」となりませんか？このピオマライトはそうなりません！私は各部屋に一つずつ設置しています。
この商品は３点おすすめポイントがあります。
停電時や地震で揺れた時にすぐ点灯！（約３０秒間点灯）…停電した直後、真っ暗だと咄嗟に何がどこにあるかわからなくなりますよね。特に地震災害時は、暗い中、足元がわからずにむやみに動くことで怪我をしてしまうかもしれません。そういう時にすぐ足元などでライトが点灯すると安心です。普段も、夜中に起きて暗い部屋の中を移動したい時に、点灯させて、足元を照らすこともできるので便利です。
コンセントから外して懐中電灯としても使える！…ライトをサッと取り外して懐中電灯として使えます。コンセントに差しておくだけで満充電になっており、６時間連続点灯可能です。ライトのON,OFFスイッチもあります。
デザインがコンパクトでオシャレ！…自宅の壁はホワイトが基調のシンプルなデザインなので、このライトのデザインがとても調和しています。柔らかい白い光が暖かみを感じさせるよう工夫されているのも不安を和らげてくれますね。
2.ポータブル電源
災害時は、最低でも７日間は停電が続く可能性があります。東日本大震災（2011年）では、停電発生から3日でやっと約80％、8日で約94％解消しました（内閣府防災情報）。３０年前発災の阪神淡路大震災でも、応急送電開始に７日間かかっています（関西電力データ）。
発災後すぐに電気を使いたいなら、準備したいのが「ポータブル電源」ですね！できれば消費電力が1000W以上の性能があるものを準備したいですね。
1000wあると大体の家電製品が使えます。
W（ ワット）は、 単位時間あたりに、実際に消費される電気エネルギー。
電力（W）＝電流（A） × 電圧（V）
・一つのコンセントで使えるのは1500Wまで（一般的なコンセントに流せるアンペア数は15Aまで。一般家庭用の電圧は100Vです。一つのコンセントで合計1500Wまで使うことができます。）※海外の電圧は110Vから240Vと日本の電圧とは異なります。
消費電力が1,000W（初動電力を含む）の電化製品には、エアコンや掃除機、ドライヤー、電気ポット、冷蔵庫など、さまざまな種類があります。
私が災害時に使いたいのは、以下の製品です。
※1000Wあれば、このくらい使えるという目安です。
・携帯電話（スマホ18w）=44.5時間 ※スマホ（18w）は約54回充電可能。
・ノートPC(80W)=12.5時間
・扇風機（20w）=40.1時間
・電子レンジ（500w）=1.6時間
※食事を温める時間は通常2〜3分なので何度か使えそうですね。
・電気ケトル（300W）=2.7時間 ※500mlが 8分で沸騰
※初期電力が1000W以上のティファールは使えません。
・電気毛布（55W)=14.6時間 ※真冬でも2晩は凌そうですね。
参考：家電製品の消費電力について知りたい 東京電力
本当は、エアコンや冷蔵庫を使いたいですが、ちょっと難しそうです。エアコン（10畳用)は、初期電力は1000Wを超えますし、1.5時間しか使えません。冷蔵庫（450リットル、家族用）も、250Wで1.４時間しか使えないので、短いですね。
[Jackery Solar Generator 1000 ポータブル電源のサイト]
で、電化製品がどのくらいの時間使えるのか？が計算できます。
（Wha(ワットアワー）＝1002Wh の容量があります。）
https://www.jackery.jp/products/explorer-1000-solarsaga-100?utm_source=yt&utm_id=genkilabo&utm_content=1000set
普段から、PCやスマホはポータブル電源で充電したり、キャンプなど野外活動で使ってみるのもいいですね。今は、2000Wのポータブル電源が販売されています（お値段は倍します）。
ポータブル電源は、７日間ずっと家庭の電力を持たせることは難しいのですが、災害時の初動の１〜2日を乗り切るためにはあっても良いと思います。
私の自宅では、すぐに使えるように、リビングの見える場所にポータブル電源を置いて、小さなクリアボックスにはすぐ履けるようにスリッパと、折りたたみヘルメットを入れています。アイロンがけや、パソコン作業の時に、電源コードがコンセントに届かない時など、普段から使っています。
※jackeryは、45%オフの年末年始セールを10日までしてましたね。毎年サマーセールもあるみたいですよ。
Jackeryのポータブル電源について、科学系ユーチューバーで人気のサイエンスアーティスト市岡元気さん（動画登録者数100万人）の動画を、以前（2021年）監修させていただきました（企業PRなので私の名前は掲載されていません）。1000WのJackeryのポータブル電源を使って、電化製品を使ってみたり、ソーラーパネルで充電している様子もあるので、ぜひご覧ください。
こちらの動画も、今年（2024年9月）、私の方で監修させていただきました。概要欄に、私が紹介させていただいた防災お役立ちリンクがありますので、是非ご覧くださいね。
3.森永牛乳 200mlパック（ロングライフ）
災害時は、生鮮食品の流通が途絶え、乳製品をとることが難しくなります。タンパク質やカルシウムなどが取れる栄養価の高い乳製品はぜひ備えておきたいですね。
そこでオススメなのが、ロングライフ牛乳です。
LL（ロングライフ）牛乳は保存料などの添加物も一切使っておらず、栄養価も普通の牛乳類と差はありません。
このLL牛乳は製造工程に違いがあります。
①135～150℃で1～4秒で牛乳を滅菌しています。（普通の牛乳は120〜130℃）
②容器は、紙とポリエチレンの間にアルミ箔を貼り合わせ、光と空気を遮断しています。
③加熱滅菌した牛乳を容器に入れる際には、清浄エアーを送り込んだ無菌環境下で、容器に充填します。
それによって、LL牛乳は、未開封であれば長い期間（約90日ほど）、常温保存が可能となります。
色々購入して試した結果、私は「森永牛乳 200ml」パックをお勧めします。
こちらは味がとにかく美味しい！搾乳後48時間以内に生乳を受け入れているとあるので、新鮮な牛乳の味で美味しくいただけるのではないでしょうか。
ディズニーなどのキャラクターの絵がデザインされているので、子供でも親しみが湧きますね。病院などでも、このロングライフ牛乳は採用されているようですよ。
私の家では、この24本セットを、Amazon定期便で、6週間ごと届くサイクルで定期購入しています。育ち盛りの子どもたちは、牛乳をよく飲むので、自宅に牛乳を切らせてしまった時に、慌てて買い物に行かなくても良いので便利です。冷蔵庫に入れておくと、あっという間に無くなります。
4.ダイナモLEDライト
グリップを握ると、歯車が動き、電磁誘導により発電することで、電力が得られるライトです。充電池も内蔵しているので発電した電力を貯めることもできます。LEDライトの光が比較的明るいので、玄関先に常に備えています。
※電磁誘導…コイルに向かって磁石を出し入れすると、起電力が発生して電流が流れます。ファラデーが発見した電磁誘導現象。
5.もち麦満腹バー
日本人のソウルフードは、「おにぎり」という話を、ポットキャストep. 15でもお話させていただきました。カロリーメイトのようなクッキーバーを非常時の備蓄食として準備しても良いのですが、最近、各企業からご飯もののバーが販売されています。「ご飯」や「お米」は、日本人はホッとする味ですね。カロリー控えめ（80kcal)で、お米は腹持ちがいいので、小腹が空いた時にオススメです。
ぼうさいひとこと 「いつもともしもをもっとフリーに」
防災グッズは、お気に入りを見つけて、普段から日常に溶け込まそう！
災害時、「普段の生活にいかに近づけるか？」によって、かなり被災後のストレスを減らすことができます。
普段から使っているモノやサービスを非常時にも役立てることができれば、いつの間にか“備え”てしまえますね。是非、お気に入りの自分のフェーズフリー商品を見つけてくださいね。
※私はAmazonや公式サイトで全て購入してます。
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神田沙織 がりれでぃ スピンオフ
ナチュラル・サイエンス・ラボ
しぜんのかがく
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