♯子ども 見えると見えないの境い目
さっきまでのカンカン照りの
ぎっらぎらの太陽が
積乱雲に飲み込まれた
雨が降って降って降って
雷の音もして
それでもまだまだ雨は降り続けて
どこもかしこも水浸し
そんな日のあなたと一緒の帰り道
その時にはもうすっかり空が明るんでいた
雨の痕跡だけが風景にうまく馴染んでいない
あなたは水溜りを踏もうかどうか迷ってやめた
あなたと一緒に見た虹は
見えると見えないの境い目
私はそれを指差したんだけど
あなたはそっちじゃない方を
眺めて私を見た
私もあなたを見たんだけど
その後もう一度虹を見た
私には見えている虹に
私たちはどう映っているのかな