「自分探し」をしてる、あなたにお勧めの1冊
「今の自分は、本当の自分じゃない」
「親の前、先生の前、友達の前で、良い子を演じているだけで、本当の自分は違う」など、考えたことはないだろうか。
では、自分とは、一体どういう人間なのか?
その問いに対する答えを探して、あれこれ考える「自分探し」をしている人にお勧めの1冊が、「ペツェッティーノ」(レオ・レオニ・著、谷川俊太郎・訳、好学社)だ。
主人公のペツェッティーノは、自分について取るに足りない「ぶぶんひん」だと考えていた。一体、誰の「ぶぶんひん」なのか?
それを確かめようとする。
様々な相手に尋ねるが、皆、自分の「ぶぶんひん」ではないと答える。
疲れ果てたペツェッティーノは、こいしの山から転がり落ちて、こなごなになってしまう。それによって、「自分とは、何か?」が分かるという物語だ。
自分のことを誰かの「ぶぶんひん」と思っていた主人公が、何に気が付いたのか?
答えを得て喜びいっぱいの主人公と、その様子を見ている友達について書かれた、ラストの1頁が素晴らしい。