Obsidianなるものを使ってみた
最近Noteでよく見かけるObsidianというツール。会社の同僚のエンジニアがやっているNoteやQuiitaなどでも目にするようになり、面白そうなので使ってみました。
Obsidianは一言で言うと、いわゆるMarkdownエディタで、以前私が使っていたUlyssesに近いもののようです。「vault」と呼ばれる入れ物の中にテキストファイルをいくつも放り込んで管理ができるタイプのテキスト管理アプリと言えば良いでしょうか。
NotionやUlyssesとの違いはまだ使い始めたばかりなので良くわかりませんが、どちらかというとUlyssesに近い気がします。Markdown形式のファイルをローカルに置いて管理し、それをクラウドのファイルシステムと同期を取るのが基本的な使い方なようです。
使い勝手については、このテキストもObsidianで書いていますが、非常にシンプルなUIで、書くことに集中できそうです。余計なメニューや派手なオブジェクトは表示されません。私はiPad版を使っていますが、下部に書式に関するアイコンが表示されています。タグを付けられたり、大見出し、中見出し、小見出しの設定、テキストの太字、斜体、取り消し線、リスト表示、チェックボックス、インデントらしきものが見えます。一番右には設定アイコンがあり、結構色々とカスタマイズできそうです。
以前にもどこかで書きましたが、Notionはオンラインであることを前提に設計されていて、ネットワーク状況が悪い時に書いていたテキストが失われることがありました。これはNotionだけではなく、Google Documentもオフライン設定にしていないと起こりますし、QuipやSlackなどでも同様です。以前小説を書く時に使っていたScrivenerもプロジェクト自体をローカルに作ればオフサイトでの執筆は可能なのですが、クラウドにプロジェクトを置いてしまうと時々動作が怪しく、テキストが完全には保証されないような気がします。しかもクラウドサービスはDropbox前提です。
Ulyssesはこれらのオンライン前提のアプリに比べるとObsidian寄りで、実際の使い勝手が非常によく似ています。ただ、Ulyssesの唯一の欠点は、コストパフォーマンスです。Markdownというテキストファイルを管理するためだけに、あのサブスクの料金はなかなかROIとして成立しにくいように感じます。
その点、Obsidianは今のところ無償のようですし、使い勝手はUlyssesとほとんど変わりません。Notionのようなデータベース機能は無さそうですし、AI機能もありません。しかし、Noteの記事の下書きを管理する程度の用途であればNotionはやはりオーバースペック感が否めませんし、以前にもApple純正のメモ帳で十分と書いたほどなので、Obsidianはテキスト管理ツールとしては、もしかすると最適解かも知れません。
あと、書いている最中の文字数もすぐにパッと分かって欲しいですよね。右側のペインを開くと、単語数と文字数が表示されますので問題はありません。日本語の単語数は怪しいですが、文字数は正確でした。Notionは標準では文字数をカウントすることができなくて、機能拡張を使う必要があります(但し、AIができてからはAIに文字数をカウントさせています。これについては最後に追記しておきます)。
さて、どうしよう。私にとっては、少なくともテキストを書く目的においては、ますますNotionを使う理由が無くなってきました。以前のEvernoteのように情報を溜めておく場所としてNotionを使い(グラウンディング用データを溜めていくイメージ)、アウトプットはAIで行わせるためのツール、そのアウトプットをもとに純粋にテキストを書くときはObsidian、という使い分けになるのかな。
私は仕事柄出張が多く、新幹線や飛行機の中で過ごす時間がバカになりません。この時間をこまめに使ってテキストを書くツールとしては、やはりUlyssesやObsidianのようなオフラインをサポートするものが欲しいところです。今のところ無償ではありますし、しばらくテキスト書きツールとしてObsidianを使ってみたいと思います。
【追記】Notion AIで文字数をカウントさせる方法
1. プロパティで「AI カスタム自動入力」を作成
2. 種類は「テキスト」
3. 「何を生成しますか?」の欄に「please count characters in Japanese excluding single and double byte space.」と入力。日本語より英語の方が精度が上がります。
自動、あるいは手動で更新すると下記のように出力してくれます。