誰かに対してのイライラは自分の中にあるもの
他人の言動にイライラすることってあります。自分に対しての悪口であればわからなくもないですが、自分に向けられたものではない。なのになぜか無性に腹が立つ。こんなときってありますよね。
これって、結局は自分の中にあるものなんです。自分の中でこうあってはいけないと禁止していたりすることを、目の前の人が普通にやっているので反射的に反応してしまうのです。
例えば、甘えてばかりの人を見てイラッとするのは、自分の中に「人に甘えてはいけない」という思いがあるからです。自分が禁止していることを目の前の人が簡単に破るので、ついイラッとしてしまうのです。
「人に甘えてはいけない」という思いがなければ、甘えている人を見ても何とも思わないはずです。
人に迷惑をかけている人を見て腹が立つのは、「人に迷惑をかけてはいけない」という思いがあるからです。
無責任な人を見てイライラするのは、「責任を持つべきだ」という思いが自分の中にあります。
僕たちが誰かに対して怒りを感じる場合、それって自分の中にある思いが反応しているんです。
人間関係では、いつも同じようなパターンを繰り返してしまうことってあります。お付き合いが3ヶ月以上続かないとか、あまり深い関係になれずに表面的な付き合いしかできないとか。
これも結局は自分の中にある思いが反応しているからです。相手は関係ないんですね。自分の中で時間を守るべきだとか、人に優しくするべきだとか、そんな「〜するべきだ」という思いがルールとなって自分を苦しめます。
相手が時間を守らなかったり、余裕がなくて優しくできなかったりすると、そのルールが破られたことになり罰してしまいます。たとえ相手が変わっても自分の中のルールが変わらないので、同じパターンを繰り返してしまうのです。
ルールは必要なものもありますが、ルールだらけになってしまうと生きるのが大変です。ちょっと気を抜くとすぐにルールを破ってしまいます。それだと、心が休まる暇がありません。
時間を守った方がいいのはその通りかもしれませんが、守らなければならないものではないかもしれません。人には優しくした方がいいですが、優しくしなければならないものではありません。
そうできないときだってあります。そういうときに責めてしまうのではなくて、優しくできたらいいですよね。他人に対しても自分に対しても。
「人の振り見て我が振り直せ」といいますが、人は自分のことを教えてくれる鏡です。誰かに対してのイライラは自分の中にある愛せない部分です。そこをもっと愛してあげようよって教えてくれているんです。