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「コピー用紙が切れたら補充して」と頼んだら「私の仕事じゃない!」と言われた
最近はテレワークが進んだのでそうでもない職場も増えたと思いますが、つい最近まで「職場あるある」の一つに、コピー用紙が切れているのに誰も補充しないというのがあったと思います。
備品の補充やインクトナーの交換など、オフィスの中には「特に担当が決まっておらず、気づいた人がやる」という小さな仕事がたくさんありますが、気づいた人がやる=気づかなければやらなくていいとなると誰もやりません。
こういう時によくあることが、新入社員などその職場で一番若いメンバーが自発的にやるという暗黙のルールをつくり、もしコピー用紙が切れたまま放置されているのが見つかるとその一番若いメンバーが叱られるというものです。
イメージとしてはこんな感じのやり取りです。
先輩:コピー用紙が切れたままだよ!気づかなかった?
新人:あっ、すみません
先輩:切れたら補充しないとダメだよ!みんなに迷惑がかかるよ!
新人:はい…、申し訳ございません
もし先輩にこんなことを言われたら、多くの新人は心の中でこう思っていることでしょう。
「それ別に私の仕事じゃないのに・・・」
「私に言う前に、気づいたらお前がやれよ!」
日本だったら心の声をグッとこらえて頭を下げるところですが、これが海外になると現地人の社員は堂々と「それは私の仕事じゃありません!」と言い返してきます。
「みんなのオフィスだから、みんなでやろうよ」なんて言おうものなら、「じゃその分の給料をくれ」ということになりかねません。
ならばコピー用紙の補充もインクトナーの交換も全部担当を決めてしまえという考え方もありますが、担当業務があまりにも細かくなってしまうと別の弊害が出てくる可能性もあります。
そうなるとやはり「気づいた人がやる」というのが現実的かと思いますが、実際に機能するためには少なくとも職場のメンバー全員が以下のような意識を持っている必要があります。
(全員というのが重要です、一人でもやらない人がいると誰もやらなくなってしまいます)
「この職場は私にとって大切な場所である」と思える
「私はこの職場にとって大切な存在である」と思える
このような意識を持つことで初めて職場が「自分の居場所」になるため、自分から職場を良くしていくための行動を取るようになります。
逆に上記の意識が無い人にとって職場はあくまで他人のものであるため、自分から職場を良くするための行動は取りません。
ただし、このような意識を持たせるのは容易ではありません。
「この職場をあなたにとって大切な場所と思ってください」と求めても、相手が共感できなければ職場のことは他人事になってしまいます。あくまでメンバー自身が「職場を好きになる」ことが重要です。
特効薬はありませんが、少なくとも職場の上司や先輩が新しいメンバーを大切に扱うことが不可欠だと思います。
大切に扱われないメンバーは職場を自分の居場所とは思ってくれませんので、冒頭の例のようにコピー用紙が切れるたびに新人を叱ってしまうと、ますます誰も補充しない職場になっていく恐れがあると思います。
職場のあり方については問いを持ち続けると良いかもしれません。
今回もお読みいただきありがとうございました。