「強み」を発揮しつづけた先に、幸せがあるとは限らない
自分の「強み」はなんだろう?
キャリアを考えるとき、きっと誰しもが自問自答するであろうこのフレーズ。
強みを知ること、育てること、発揮することは、大切ですよね。
でも、、、その強みが「なぜ身についたのか」を理解することは、それ以上に大切なことだったりする。
3月という季節柄、就活やキャリアの相談を受けることが多いので
改めてこのテーマでnoteを書いてみようと思います。
自分の「強み」と向き合ってる方、焦ってる方、自信がなくなっている方に届きますように。
強みの特徴と、具体例
そもそも、「強み」とは何か。まずは、定義を整理しておこう。
例えば、「無駄が嫌い」な人がいたとする。
その人は、掃除をするときも、旅行に行くときも、新しい仕事に挑戦するときも、無駄を避けて効率的でありたいと思う。
例えば、「期待されると頑張れる」人がいたとする。
その人は、親の期待にも、友人の期待にも、バイト先のお客様の期待にも、応えたいと思い努力する。
例えば、「失敗を恐れる」人がいたとする。
その人は、慣れている作業をするときにも、何か任されるときにも、新しいチャレンジするときにも、リスクを考え、最悪の事態が起きないように備える。
どのような人の内側にも、感情・思考・行動の「パターン」は存在する。
これらを理解し、成果に貢献する形で発揮することでパターンは強みとして「開花」する。
ウルトラマン的 「強み」 の存在
さて、ここからが本題。
一般的に、「強みは発揮した方がいい!」と思いがちだが、この思考 ”だけ” だと、ちょっと危険かもしれない。
繰り返しになるが、
その強みが「なぜ身についたのか」を理解することが何よりも大切。
例えば、わたしには「どのような人とも良い関係を築ける」という強みがある。
これは「社交性がある」「関係性構築が上手い」とも表現できる。
では、なぜ この強みを身につけられたのか?
自分の人生を振り返り、その理由となる出来事を棚卸しをしていくと、ある1つの事実にたどり着く。
「ああ、そうだ」と自分のなかで腑に落ちる。
「社交性」は、小学校時代の4度の転校によって身についた能力だった、と。
父の仕事の都合と、学区変更などが重なって、わたしは小学校が4回も変わっている。その度に、転校生として新しい学校・新しいクラスに入っていかなければならなかった。
社交性を高めることは、転校生であるわたしが生き残るために必要なことだったのだ(と、当時思い込んでいた)
サバイブするために身につけた「社交性」は、確かに「強み」になった。
でも同時に、本来の自分にはなかった能力なので、発揮し続けてるとしんどくなるのも事実。
これは、3分間という時間制限があるヒーロー 「ウルトラマン」みたいなものだ。
わたしが「社交性」を使うためには、ウルトラマンに変身しなければならない。
ウルトラマンの間は「社交性」スイッチがONとなって「強み」を発揮できるけれど、3分経ったら時間切れ。
エネルギーが消耗して「社交性」発揮ができず、その場から立ち去らなければならないのだ。
「素の自分」 と 「ウルトラマン」 を使い分ける
強みには、2種類ある。
素の自分のまま発揮できる「強み」と、
ウルトラマンに変身したときのみ発揮できる「強み」。
わたしの「社交性」は後者。
変身したら使えるけど、常に発揮し続けることはできない。
この2種類の強みは、扱い方が異なるので
ちゃんと仕分けして理解しておくことが大事だと思う。
それに、ウルトラマン的な「強み」の場合、
その奥に本来の自分の「願い」が潜んでいるような気がする。
例えば、小学校時代のわたしが本当に望んでいたことは、
転校生の自分が「何もがんばらなくても、友達ができること」だったはず。
それが怖くてできなかったから、
明るい自分を演出し、自分から積極的に声をかけ、話しかけやすい雰囲気醸し出し、仲良くなろうとしたのだ。
もちろん「社交性」を発揮することは、悪いことではない。
でも、本来の自分が「社交性」を発揮しなくても仲良くなれることを望んでいることを忘れてはいけない。
✳︎ ✳︎ ✳︎
あなたの中にも、ウルトラマン的な「強み」がきっとある。
その成り立ちを理解せずに発揮し続ければ、自らのエネルギーがどんどん消耗し、強みであるはずなのに自分自身を苦しめることになる。
大切なのは、「素の自分」と「ウルトラマン」を使い分けて強みを発揮すること。
そして、ウルトラマン的「強み」の奥にある「本来の願い」にも目を向けること。
そうすれば、自分に無理なく、どちらの「強み」を発揮できるはず。
そういえば……、以前も同じようなnoteを書いていたっけ。
このテーマで苦しんでいる人が多い分、ついつい繰り返し書いてしまう
= お わ り =
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?