ホームレス作家になりたい。
ーー僕はいつかホームレス作家と名乗って手売り旅に出たい。全国のゲストハウスに宿泊するか、あるいは僕のことを面白がってくれる人の家に泊めてもらって、いろんな人生を聴いてまわりたいなと。
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。
今回は「ホームレス作家になりたい。」というテーマで話していこうと思います。
🏨前橋でDIYイベント
僕は今、群馬県前橋にいます。木の家ゲストハウス前橋3号館のDIYをするためです。
大学を卒業して去年の4月から木の家ゲストハウスのマネージャーとして仕事を始めました。たくさんの出逢いと気付きがあった2024年を超え、オーナーいわく、僕は今年もうひとつ上のステージに進むみたいで、各地の管理をしつつ、新規でオープンするところの立ち上げに関わるようになります。
ちなみに、今、木の家ゲストハウスは水戸に8棟、宇都宮に2棟、前橋に2棟、松山に1棟あって、もうすぐ郡山で新規施設がオープンするという現在地に立っています。また、前橋や宇都宮に追加で施設をオープンする予定も立っていて、前橋3号館のDIYもそれに向けたものでした。
10人くらいで集まって、掃除したりペンキ塗りをしたりクッションフロアを敷いたりします。夜はみんなで前橋2号館に移動して、飲み会して、そのまま泊まるという流れ。ゲストハウスの立ち上げに関われるし、飲食代も宿泊代もゼロなので、参加者みんな満足している様子が見受けられました。
マネージャーとはいえ、これまで立ち上げの際のDIYに関わることが全くなく、今回が初めての参加だったので、いろいろ学びになることが多かったです。なかでも印象的だったのは、個人的なことになりますが、こういうことをずっとしていたいという思いに気付きました。
見知らぬ場所へ行って、人と会って、ひとつのことをして、ひとつ屋根の下、食べて飲んで共に眠る。そういうことをしていたいんだなって。
🏨『笑うホームレス』を読んで…
去年末、2024年に読んだお気に入りの本を5冊選んで紹介したんですが、そのうちの1冊に『笑うホームレス』があります。
ホームレス小谷という芸人さんの自叙伝なのですが、これがまあ面白いんだ。
芸人の小谷さんはあるときホームレスと名乗り出して、50円でなんでもする何でも屋になったんです。発売初日のゲームを買うために行列に並んだり、引っ越しの手伝いをしたり、とにかく何でもやる。50円だからそれだけでは生活できないんだけれども、そんなことは頼む相手も分かってるから、ご飯をご馳走したり、宿泊場所を提供したりするんです。
お客さんと長く関わる時間があるので、なんだかんだ仲良くなって、信頼を得るようになります。その果て、小谷さんは恋人をみつけて、婚約をして、結婚式を挙げることになって、クラウドファンディングで挙式費用を募った結果、200万円集まったそう。50円で集めた小さな信頼が、200万円という大金に変わったのです。
そんなエピソードたちが、『笑うホームレス』には描かれていました。読後、僕の心のなかに夢が浮かびました。
「いつかホームレスになりたい」
🏨いつかホームレスになりたい
ゲストハウスで仕事をするようになって、全国各地のゲストハウスに興味を持つようになって、旅がしたくなりました。そんな2024年を超えた今の僕が思うのは、「旅をするように生きたい」ってことです。
前橋に来てみんなでDIYをやって、呑んだり語ったりしている昨日今日の時間が、個人的にはとっても眩しくて、こういうことをして生きていきたいのだと強く思ったのです。
自分の帰る場の名前を「家」と呼ぶのなら、僕はたくさんの「家」を持ちたいんです。人と出会う度に「家」が増えていくような、そんな日々を営みたいのです。
2025年は仕事でいろんな場所へ飛び立つ予感がしているし、自ずと旅をするように生きることができる気がします。
もう少し未来のことを話すなら、僕はいつかホームレス作家と名乗って手売り旅に出たい。全国のゲストハウスに宿泊するか、あるいは僕のことを面白がってくれる人の家に泊めてもらって、いろんな人生を聴いてまわりたいなと。
そんなことを夢見る今日この頃です。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
20250104 横山黎