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【詩】『Friendship』


降り続く小雨みたいな日々に
湿った心が重たくなってきた頃
この手が勝手に舵を切る先は
いつも同じ 波止場のようなアパート


そっけなくあしらうも 部屋に入れてくれる
表情ひとつ変えずに 差し出してくれる
缶ビールと「なんかあったん?」

そんな日もあるって 肩を叩いてくれて
喧嘩するみたいに 笑わせ合って
朝まで呑み明かして 重なるように眠って
夢の中でまた待ち合わせる


こんなにも波風が立っている世界は
最初から一人じゃ生きられないようにできてるから
助け合って 讃え合って 慰め合える
もう一人を道連れて Friendship






呉越同舟って面白い言葉がある。国の違う宿敵同士が同じ船の上にいることを指す。仲が悪いけれど難局を乗り越えようとする意味としても使われるようで、やっぱり環境を共にするって大きな効果があるんだな。


誰と、いつ、どこで出逢い、同じ船に乗るのか。


たとえ世界がどんな嵐に襲われたとしても、Friendshipという名の船はそう簡単に沈みません。喧嘩したって取るに足らない問題。心に張った帆で、同じ風を感じれば、その二人の関係にも新しい陽が昇るはずです。







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