本を手売りする日本一周の旅をしたい。
――自分の本を届けるために全国を旅する。それを知れば応援したいと思う人は必ずいるし、「いや何やってんのよ」と笑ってくれる人も必ずいる。つまり、「手売り」と「旅」の相性は最高なのです。
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「本を手売りする日本一周の旅をしたい。」というテーマで話していこうと思います。
📚後輩が東日本を自転車旅
僕は今大学4年生。教育学部の大学生でありながら、作家としても活動しています。作家と名乗っているのは、昨年本を出版することができたからです。そんな僕の初書籍の名は『Message』。成人の日を舞台にしたヒューマンミステリーです。
Amazonで出版したんですが、まだ無名の大学生作家の本が見つかるはずもないので、端から手売りすることを決めていました。手売りしやすい大学の友達から、小中高の旧友、お世話になった先生方、飲み屋のマスター、イベントで知り合った人など、様々な人に手売りしてきたものです。気が付けば200冊以上届けることができたんです。
手売りしていくなかで縁の輪を広げることができまして、僕と同じように、自分のやりたいことをやっている人、夢に向かって挑戦する人に出逢うことができました。そのうちのひとりに、ここちゃんがいます。
彼女は僕と同じ大学の2年生で、世界中の子どもたちが安心して生活できる地球づくりために、まずは農業や環境問題に向き合っています。僕なんかよりも何倍も人とつながっているし、タフだし、行動力がある子です。
ここちゃんを含めた仲良し5人組で数カ月に1度会っているんですが、そんなふうに彼女とつながれていることを誇りに思うくらい、僕はここちゃんを尊敬しています。
そんなここちゃんは今、東日本を自転車で旅しています。たくさんの人と出逢い、農業の実態を肌で感じることで、将来への学びを発見しようとしているのです。本当に彼女の行動力には頭が上がりません。旅の様子はnoteで発信しているので、是非覗いてみてください。
で、彼女に感化されたせいか、最近は日本一周したいなという気持ちが強くなっていて、そんなこんなで昨夜、ひょんなことから、大学生のうちに「本の手売りの旅をしよう」と決めました。
📚日本一周手売りの旅
ここちゃんに影響されたことは間違いありませんが、かねてから本を手売りする旅をしたいという野望を静かに燃やしていました。
小説『Message』の手売りをしていくなかで分かったことですが、その本を書いた本人から直接手渡しで買うニーズは意外とあって、時にその場でサインを求められるほどでした。きっとこれが本屋で並んでいる本では実現できないことで、いってしまえばサービスとして成立しているんですよね。
また、大学生という肩書も後押ししてくれたとは思いますが、やっぱり「本を届ける作業」を応援したいと思ってくれる人が少なくありませんでした。本の中身を見ずとも、なんならあらすじも知らずに「買うよ」と言ってくれる人もいました。そこには「応援したい」や「面白がりたい」という感情が宿っていると考えます。
日本一周手売りの旅は、そのどちらの感情をも膨らませられるポテンシャルがあるのではないでしょうか。自分の本を届けるために全国を旅する。それを知れば応援したいと思う人は必ずいるし、「いや何やってんのよ」と笑ってくれる人も必ずいる。
つまり、「手売り」と「旅」の相性は最高なのです。
では、何の本を手売りしていきましょう。同じように小説『Message』を届けるのも悪くありません。物理的に難しいかとは思いますが、成人の日の前までに旅をして本を届ける企画は面白みがあります。
ただ、小説『Message』は僕の名刺代わりの小説。それが良かれと思ってそうしたわけだけれど、物語は僕にかなり依存しているし、成人式という限定的な時期、舞台だから万人受けするわけではありません。
あと、今僕は22歳。20歳からは2年も遠く離れてしまいました。あの頃ならまだしも、今の僕の小説『Message』のモチベーションはそこまで高くありません。
#もう2年が経つ
#時の流れは恐ろしい
そんなこんなで僕が出した結論が、『桃太郎』です。
📚『桃太郎』を届けにいく
以前、僕はこのnoteで共同創作プロジェクトを遂行していました。みんなでコメント欄であれこれ議論しながらひとつの物語をつくっていく企画です。それを実現するためには、少なからず参加者が必要で、つくろうとしている物語に魅力がなければ人は集まりません。
ここでいう「魅力」とは、「共感性」や「関わり甲斐」のような言葉に置き換えられると思っていて、つくる前から「なんか面白そう」とか「関係しておきたいな」とか、参加者の方々にそう思ってもらう必要があるわけです。
そこで僕が選んだ題材が「桃太郎」でした。
従来の桃太郎は鬼を退治する「勧善懲悪」の物語だけれども、今の時代に求められているのは、鬼と仲良しになる「共生」の物語だと考え、今の時代の『桃太郎』をつくろうと思い至ったのです。
日本人ならば誰もが知っている「桃太郎」を作り直す。共感は生まれますし、共同創作という形でつくるわけですから、『桃太郎』ができ上がるまでの制作の裏側にも「共生」の物語をつくることができる。関わり甲斐のある企画だと考えたのです。
実際、3カ月くらいのプロジェクトでしたが、多くの方が参加してくれました。記事にコメントしてくれるだけでなく、イラストを描いてくれる人もいました。そういえば、僕のnoteのアカウントのフォロワーが増えたのもこの時期だった気がします。
とにもかくにも、人を巻き込んで何かを成し遂げるなら「桃太郎」なのです。したがって、一度出来上がった『桃太郎』を再創作して絵本にして、出版して、その届け方のひとつとして、日本一周手売りの旅をやろうかなと思います。
『桃太郎』なら万人受けするし、絵本だからこそ子どもも大人も楽しめる。さらに、そもそも桃太郎は鬼ヶ島へ旅をする物語だから、「旅」との相性がいいんですよね。
「桃太郎」×「手売り」×「旅」
イコールの先にどんな答えが待っているのか。探りにいってきます。またやりたいことが増えちゃったな。ちょっとずつ急いで準備していきます。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
20230816 横山黎