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接点をつくる存在
――名前だけ知っていたり、同じ場所に居合わせただけだったりする間柄の人っているじゃないですか。そんな「接点がある」状態の関係を、僕は肯定的に捉えているんですよね。
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。
今回は「接点をつくる存在」というテーマで話していこうと思います。
📚SETTENが僕を紹介
先日、ウェブプロジェクト「SETTEN」を運営するといたさきさんから、僕のことを紹介させてくれないかと依頼がありました。
「SETTEN」は僕の住んでいる茨城の情報を発信したり、茨城の若者たちをつなげるためにイベントを開催したりしています。僕も何度か、「SETTEN」のイベントに参加したことがありまして、そのご縁でこの度声がかかったんだと思います。
5月3日、「SETTEN」のInstagramに僕の紹介の投稿がポストされたんですが、これがなかなかステキなものでした。作家、ゲストハウスマネージャーとして茨城で活動している20代の若者という文脈で紹介されています。休日の過ごし方や茨城の魅力について、僕の文章が添えられているので、是非、ちらっとのぞいてみてください。
📚いくつかの接点の先で
「SETTEN」を運営するさきさんとは知り合いの知り合いのような感じで以前から知っていて、向こうも向こうでそんな感じだったんだと思います。名前は聞くけれどどんな人かは分からない状態が続いていました。僕の拠点が水戸で、彼女の拠点が那珂。少し離れていることもあり、なかなか顔を合わせる機会に恵まれずにいたんですよね。
そんなさきさんを始めてリアルで見かけたのは、阿字ヶ浦で開催された「イバフォルニア・マーケット」でした。そこでは特別話すことはなく、それ以降の「SETTEN」が開催した焚火のイベントやワイン会で少し話すようになりました。
想像していた以上に温もりのある声をしていたし、まわりの人とのコミュニケーションに人柄の良さを感じました。イベンターだなあと思ったし、人と人とをつなぐ場づくりの人だなあとも思いました。
以上のことを踏まえると、さきさん、そして「SETTEN」とは人や情報の接点をつくる存在であるといえます。
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📚接点をつくる存在
相手と少なからず関わりがあることを、「接点がある」と言ったりします。「つながりがある」「親交がある」というには希薄だけれど、名前だけ知っていたり、同じ場所に居合わせただけだったりする間柄の人っているじゃないですか。そんな「接点がある」状態の関係を、僕は肯定的に捉えているんですよね。
別にすごく仲良くなくたっていいんです。あんまり知らなくてもいい。だからこそ秩序が保たれることはあると思っていて、しかるべきときがきたら関係は勝手に深まるんだから「接点がある」という関係性をつくる、持続させることこそ大事だと考えるのです。
好きでも嫌いでもなく、もはや関心があるわけでもなく、小さな接点がある状態。あらゆる深い関係はそこから出発するものだから、僕は接点をつくる意識を持つことが多いんですよね。
それは自分の本を手売りしているときに気付いたことでもあって、初対面の人に売るのはハードルが高いけれど、何度か会っている人に売るのはそんなに難しいことじゃないんですよね。2,3回会って、僕のことを少なからず知って、「本、買うよ」と言ってくれる人は少なくなかったんです。接点がある状態が深い関係をつくっていったのです。
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以上のことを踏まえると、仲間やコミュニティが謳われる昨今、接点をつくる存在の価値はすごく高いと思っていて、情報発信やイベント開催に積極に「SETTEN」はそれに当てはまりますよね。実際、「SETTEN」のイベントに参加して仲良くなった人と、別の機会で会うこともあるし、今度一緒に何かやりましょうと約束を交わすことだってありました。
接点を提供する。そこには大きな価値があるので、「SETTEN」のイベントにはまた参加したいし、僕の職場であるゲストハウスにも通じるところがあるから「接点をつくる存在」になれるように努めていこうと思いました。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
20240504 横山黎