理学療法士、これからのキャリア形成
こんばんは、ぐーです。最近自分のキャリアや今後の日本での理学療法士としてのキャリア形成について悩むことが増えました。そこで、僕がいろんな本を読んだ上で、だいたい2050年を見据えた理学療法士のキャリア形成について、考えていこうと思います。
1. 人口動態と経済変化
2050年には、日本の人口は約9,000万人程度まで減少する見込みで、高齢者の割合が4割に達すると予測されています。超高齢社会の進行により、介護やリハビリ、予防医療分野の需要は引き続き高いでしょうが、少子化と経済の低成長が続く可能性があり、高齢者を支える医療費に国の財源が使われ、それを支える医療・介護分野の収益性の向上は期待しづらいです。
具体的な対応策
• 専門性を高める:地域密着型の訪問リハビリ、認知症患者向けのリハビリ、高齢者の在宅復帰支援、認定や専門理学療法士などの専門知識を持つことで、独自の価値を打ち出し、地域医療からの信頼を得ることが重要です。そのためには今後、自分がどの分野でどう働きたいかを明確にする必要がありますね。
• 予防医療と健康促進分野の知識習得:国が推進する健康増進プログラムや自治体が行うリハビリ施策に関与できるよう、予防医学やフィットネス指導の資格も併せ持つと、新しいチャンスに対応できるでしょう。しかし、現状で予防理学療法に取り組んでいる先生は化け物級に優秀な人が多いので、同じ土俵で勝負するか、地方でデイサービス様の取り組みをするのか、これもまた戦略を練る必要がありますね。
2. AIとテクノロジーの進展
AIやロボティクスの進展により、単純なリハビリテーション業務が自動化される可能性が高いです。AIが関与する部分として、例えば、患者の動きのデータ分析や効果の測定などが想定されます。AIがデータ解析を担うことで、理学療法士は患者の個々のニーズに寄り添った高度なアプローチに注力することが期待されます。
具体的な対応策
• AI・テクノロジーの活用スキル:AIを使ったリハビリ支援機器や、デジタル診断ツールを使いこなすスキルを持つことで、最新のリハビリ技術を提供できる人材となれます。例えば、AI解析で得られたデータを基に個別のリハビリプランを立てられるスキルを磨くことで、差別化が図れるでしょう。
• 遠隔リハビリサービスの提供:遠隔診療やリハビリ指導をオンラインで提供する方法を学び、リモートでのケアを組み合わせることで、身体的負担を軽減しつつ収益を増やす選択肢が生まれます。
※しかし、今後はAIロボットや介護ロボットが多くみられる場面もあるが、いずれも高額であり、導入することに国の補助金制度がないと普及する病院や施設は少ないとみられます。
3. 身体的疲労の観点
理学療法士は体力を使う職業であり、年齢を重ねるごとに肉体的な疲労が蓄積しやすくなります。30年後も同じペースで働き続けることが難しいと考えられるため、無理のない働き方や長期的なキャリアデザインが不可欠です。
具体的な対応策
• マネジメントや教育分野へのシフト:経験を積むことで、若手理学療法士の指導者としての役割に移行することも可能です。教育機関や研修の講師などの職務も視野に入れ、実務から徐々に指導側にシフトすることで体力的な負担を減らせます。
• 業務効率化とワークライフバランス:効率的に働けるよう、短時間で高い効果を出せる方法を模索することが大切です。例えば、患者が自主トレーニングを続けやすくなる指導法を開発するなど、作業負担を軽減するアイデアを考えると良いでしょう。
・起業する:経営や人事など、自身で経営する訪問リハビリや自費リハビリなど、パーソナルトレーナーやリハビリなどを展開する。そのためには膨大な知識や戦略が必要ですが、軌道に乗れば従業員も増えすことができ、自分は管理業務で体力面のキツさは軽減されるでしょう。
4. 未経験転職・副業の可能性
現職の理学療法士としてのスキルを基に、関連分野での副業や未経験分野への転職を視野に入れることも一案です。
具体的な対応策
• 健康・ウェルネス関連の副業:個別に健康相談を行うオンラインコーチングやフィットネス指導、また企業向けの健康促進コンサルティングを提供することも可能です。特に健康産業が拡大する中で、理学療法士の知識を活かした健康指導は需要が増加するでしょう。
• 異業種でのスキル転用:例えば、福祉用具の開発やリハビリ関連の製品マーケティングなど、リハビリの知識が活かせる製品開発の分野でキャリアを広げる可能性もあります。特に2050年には高齢者の利用が多く見込まれるため、こうした異業種でも価値のある人材として活躍が見込めます。
・別の業界に挑戦する:医療分野と別の業種の資格を取得し、未経験転職で年収をアップさせる、そこから理学療法士としての副業もできる!など、思い切って若いうちに別業界に飛び込むのもアリと思います。どうしても合わない場合は理学療法士という国家資格に戻れるので多少の安心感はありますよね。
まとめ
家族を支える役割を担いながら、2050年までキャリアを形成するには、年収を安定させつつ、体力的負担を軽減する戦略が重要です。給与が上がりづらい状況を見越し、副業や未経験分野への移行も考慮し、専門性を活かしつつ異分野でも通用するキャリアを築くことが理想的です。