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理学療法士がコピーライティングを学ぶことで得られる2つの効果

『コピーライティング』をご存知でしょうか?

知っているという方、意識して文章を書いているという方にはあまり有益ではないので、ぜひ別の記事を読んでいただければと思います。有限な時間がもったいないので。

今回の記事では、『コピーライティング』が何かを知らない方、聞いたことはあるけど学んだことはないという方を対象に書いていきたいと思います。

この記事を読むと、
●コピーライティング何か?がわかる
●コピーライティングを理学療法士という仕事に活かす方法がわかる
●コピーライティングをもっと学んでみたいと思える


コピーライティングとは?

まず、コピーライティングとは何でしょう?

コピー(=広告文)をライティング(書く)ことです。

コピーを書くことを仕事にしている人のことを『コピーライター』と呼んだりもします。

広告文というのは、街中に貼られたポスターや、新聞、折り込みチラシ、雑誌などに書かれた、何かの商品やサービスを宣伝するための文章です。

何かを宣伝、売り込むための文章なので、ターゲットとする人の目に留まり、読んでもらえないと意味がありません。

そのため、注意を引きやすい書き方やレイアウト、読みたくなるような文章、読んだ上で商品の購入に繋がりやすい文章が求められます。

このnoteやTwitterで上手な文章を書いておられる方々は、恐らくこのコピーライティングを学んで実践しているか、無意識のうちにコピーライティングの基本ができているものと思います。

例えば、今回の記事の冒頭では、読んで欲しい対象を明確に記載し、その他の方には読まないことを勧めています。

これは対象を明確にする効果もありますが、「読まなくて良い」と言われると読みたくなりませんか?(笑)

このようなちょっとした工夫で、読まれる文章、読みやすい文章が作れるようになるというのが、コピーライティングなのです。


クライアントへの説明が伝わるようになる

このコピーライティングは、理学療法士として働く上でどのように活かせるのでしょうか。

いくつか考えられますが、一つはクライアントへの説明が伝わるようになる、わかりやすい言葉で説明ができるようになる、という点があると思います。

コピーライティングでは、わかりやすい言葉・できるだけ簡単な単語を用いるという基本があります。

「歩行中、PreSwingにおいて踵部挙上が生じず、代償的に骨盤挙上により遊脚を行うため、下肢伸展パターンを助長し、足部クリアランスが低下することで転倒リスクを増大している」

この文章、読みやすいですか?

学術論文とか抄録を書く場合、それを読む相手は同業者なので、こう書いても理解してもらえるかもしれません。

それでも、同業者としても読みにくいですし、この説明を行う相手がクライアントやその家族、他職種とのカンファレンス場面だったとしたら、この説明で理解してもらえるとは思いません。

このように書き換えてみたらどうでしょう。

「歩くとき、腰を持ち上げるように足を振り出すため、必要以上に力んでしまい、つま先が床に引っかかって転びやすい」

こっちの方が読みやすくはないですか?読む気になりませんか?

このように、極力簡単な言葉、小学6年生でも理解できるような文章を書く、というのがコピーライティングの基本だったりします。

このように、コピーライティングを学んでいくと、難しい言葉を簡単な言葉に置き換えるクセがついていくので、文章を書くとき以外にも役立つのではないかと考えます。


読んでもらえる抄録が書ける

理学療法士として書く文章に、学会発表などの際に書く抄録というものがあります。

学会時期になると抄録集が送られてきたり、最近ではネット上で読むことができたりします。

あなたは送られてきた抄録集の全ての抄録に目を通しますか?

そんなわけないですよね。

タイトルにざっと目を通し、興味を引かれたものだけ読む、というのが一般的ではないでしょうか。

ということは、タイトルで興味を引けなければ、どんなに良い抄録を書いていたとしても読んでもらえないということです。

より興味を引けるタイトルを考える際に気を付けるべきなのは、万人受けするタイトルを書く必要はない、ということです。

学会というのは、意見交換の場です。

中にはよくわからない攻撃的な質問をしてくる人もいますが、基本的には建設的な意見交換を行い、お互いの研究をより高めていくための場です。

であれば、自分の研究に対して良い意見を言ってくれそうな人を呼び込む必要があります。

よって、そういった人に向けてタイトルも考えるべきなのです。

タイトルを書く上で、引きつけたいターゲットを定め、そのターゲットが興味を持ってくれるように書く。

これがコピーライティングと抄録の共通点です。

例えば、この記事のタイトルは『理学療法士がコピーライティングを学ぶことで得られる2つの効果』です。

このタイトルの中には、「理学療法士」と「コピーライティング」が含まれており、記事の対象が「理学療法士」であることと、内容が「コピーライティング」であることを明記しています。

加えて、「得られる2つの効果」と書いたのは、この記事を読むことで何らかの効果が得られるということを示唆するためです。

上手くできているかは別として、そのように意識して書いています。

おそらく、ここまで読んでくださったあなたは、このタイトルに興味を持って読み進めてきてくれたのではないでしょうか。


まとめ

コピーライティングを学ぶことで、理学療法士として得られる効果を2つ紹介しました。

もちろん、この他にも様々な効果が得られると思います。

コピーライティングは実に奥が深いです。

この記事で紹介した、
●簡単な言葉を使う
●興味を引くタイトルを書く
なんていうのは、コピーライティングの歴史の中で培われた知識のごく一部に過ぎません。

もし興味を持たれ、コピーライティングを学んでみようと思われた方は、下に紹介する書籍が非常に参考となると思います。

一度読んでみることをオススメします。

私自身も書いてある全てを使いこなすことはできていませんが、少しずつ取り入れたり試していきたいと思います。


もっと学びたい方へ

『ザ・コピーライティング』
コピーライティングについての知識が詰まった書籍。恐らく、この一冊を読むだけで文章の書き方がガラッと変わると思います。
なかなか分厚い本なので、急ぐ方は14章だけでも読んでみても良いかもしれません。


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まじい@マジメな理学療法士・公認心理師
読んでくださってありがとうございます。 いただいたサポートは今後の勉強、書籍の購入に充てさせていただくとともに、私のやる気に変換させていただきます。