-臨床1年目で知っておきたい-肩関節可動域制限の解釈まとめ
こんにちは桑原です。
Instagram→@kei_6918
今回は肩関節の可動域性制限についてなるべく分かりやすく書いていきたいと思います。
こんな方にこの記事はオススメです↓
※既に勉強されている方は復習として読んでいただけたらと思います。
臨床で肩関節疾患を担当する機会があれば可動域制限のある患者さんと必ず出会うかと思います。
制限因子を整理できるとその後の介入を組み立てやすくなります。
なるべく端的にわかりやすくまとめますのでよろしくお願いいたします。
1)制限因子の整理
前置として便宜上
下垂位→1st
90°外転位→2nd
90°屈曲位→3rd
とします。
肩関節可動域制限があった際「どこの軟部組織が伸長するか」
これを意識する必要があります。
筋・靭帯・関節包を矢状面で4パートに分類してみました↓↓
2)肩関節下垂位外旋の制限因子
肩関節下垂位外旋であれば
下垂位→上方が伸長
外旋→前方が伸長
なので前上方組織が伸長するのでここの問題を疑います↓
3)肩関節屈曲時の制限因子
肩関節屈曲時には後下方が伸長するので後下方組織の問題を疑います。
QLS構成筋(小円筋・大円筋・上腕三頭筋長頭)は柔軟性が不足すると骨頭上方偏位の原因になったりするので、この部分や後下方関節包へ介入が検討されます↓
4)肩関節外転時の制限因子
肩関節外転時には下方軟部組織が伸長されます。
腋窩嚢と前後の関節上腕靭帯で構成される腋窩陥凹が中心に制限になります。この部は拘縮が起こりやすい部位になります↓
5)肩関節2nd外旋時の制限因子
2nd外旋では前下方が伸長するので前下方軟部組織の問題を疑います。
外転→下方が伸長
外旋→前方が伸長
なので前下方組織が伸長します↓
結髪動作や投球動作の後期コッキング期ではここの可動域が求められます。
※2nd内旋は屈曲時と同じ後下方の組織が制限因子となるので割愛します。
この様に肢位と伸長組織を覚えておくと介入時に臨床推論がしやすくなります。
6)まとめ
肩関節組織の伸長肢位↓
制限因子の整理に活用していただけたらと思います。
本日は以上です。