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satoshi_st
フレイル
第25回心臓リハビリテーション学会に参加してきた。演題発表も上級指導士試験も終わり、残すは「北海道マラソン」のみとなった。ゆっくりとパソコンに向かう時間が出来たので、書くことに決めた。上記の表紙写真はとても素敵なので、フレイルに関係ないが掲載させていただいた。とても素敵だ。
さて、フレイルに関する新たな知識を掲載してみることにする。現在、心不全からフレイル合併するという報告が多く見られている。しかし、フレイルから心不全を発症すると、khan H et al.Am Heart 2013にて先行報告されている。このような時間軸で考えることはとても、新鮮で刺激的である。
心不全入院患者のうちにフレイルはどの程度存在するか?上記スライドは私が6月に帯広で講演した時のものである。この数字は、心不全入院患者のうち44.5%にフレイルが合併するというものだ。しかし、研究によって20-50%まで幅がある。それはどうしてか?
・フレイル評価が違う
・フレイルの定義が違う
・心不全の種類が違う
などが原因である。特に、もともと車椅子の人や、介護認定を受けていて歩行がままならない人などは、すでにフレイルを得て障害という状態であり研究から除外する必要がありそうだ。
フレイルには、多くの理学療法士が悩まされる。下記のスライドを見ていただきたい。これも帯広で使用したスライドであるが、心筋梗塞でさえもフレイルの影響を受ける。TUG>25秒以上かかる症例はOR1.86となった。TUGが25秒以上かかる症例となると、かなりバランス機能が低下していそうだが・・・TUG困難よりも25秒以上かかる方がリスクが高いという珍現象まで発生している。ちなみにこの論文は、今年発表されたものだ
フレイルの予後にもばらつきはあるものの2倍近くの死亡率を誇る。世話は、介護を意味するが海外論文なので介護が必要な状態に2.5倍の確率でなるということだ。これからフレイル論文を読む上で注目していきたい点は3点である。①対象年齢②除外項目③Primaryアウトカム
今後、不定期でフレイルについて書いていきたいと思います。
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