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彼女の覚醒2
今日は彼女との関係を子供の頃に遡って書いていこうと思う。
彼女はとてもヒステリックだった。
いつも怒っていて、子供の頃から感受性の強い私には「サイキックアタック」を受けている状態のように、常に感じられていた。
いつも「自分でしなさい」や、「早くしなさい」などと、ネガティブな感情をダイレクトに飛ばし、私は彼女がとても苦手だった。
また、小さい頃からとても食欲があり、太っていた私は美味しい物を食べることが、何よりも好きだった。
それは今も変わらないが、母親や姉に「デブ」などと言われることに、いつも疑問を感じていた。
なぜ人を傷つけることを、わざわざ言うのだろう?と。
そして、なぜそれを笑えるのだろう?と。
子供ながらのプロレスなどの遊び方も、とても疑問を感じていた。
なぜ自分の子供を痛めつけることを、わざわざするのだろう?と。
なぜ痛がっているところを見て、笑えるのだろう?と。
そして、私に対して「触るな」や「近寄るな」と言える彼女の心境は全く理解できず、いつも怯えたり失望したりしながら、大人になった。
前回も書いたが、私は9歳の時に誘拐されそうになったことがある。
その前後も立て続けに、ただランドセルを背負って下校しているだけなのに、胸を揉み逃げされるということを、何度もされた。
繰り返される理不尽すぎる出来事を親や友達に相談出来るはずもなく、ただ家には彼女がいつもいて、いつも通り不機嫌なので、私は怖いながらも自転車に乗って出かけた。
ひたすら自転車をこいだり、ひたすら歩いたりして、たまに可愛い野良犬などを見つけて可愛がることだけが楽しみだった。
そのあたりで、もしかしたら私は何か、目に見えない物との繋がりを持ってしまったのかもしれない。
明らかに精神分裂といった兆候が私の中にはあった。
記憶が飛んでいる。
親はもちろんそんなことにも気付かないまま、私は大人になった。
たまに「あそこにおばあちゃんが居るね」くらいのことは話したが、それ以外では、ほとんど話さず、私はひたすら本を読みふける女の子だった。
精神分裂や多重人格、サイコパスといったものにとても興味を持ち、9歳の頃には心理学という学問を学ぶために大学に行く!と決めていた。
彼女は相変わらずいつも怒っていて、何を考えている、分からなかった。