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微生物資材にも必要なのは個性的な相棒。

「土壌王国、王道クエスト」シリーズの9回目。

微生物の凸凹コンビ

生成AIでの画像作りがイマイチなので、
今まで通り、タイトルは画像に戻しました。
生成AIの画像でイメージ通りのものを作るのは難しいですね。
やれやれ。

前回は販売されている微生物資材について
微生物資材を活かす方法を書いてみましたが、
土の再生方法としては、微生物資材だけでは不十分だと思うんです。

米糠がオールマイティーな有機肥料の材料ではなく、
あまり知られていない特性の方が、実は大きな効果があったように
微生物資材も、有機肥料の材料ではなく
植物片を分解するガテン系労働者の効果の方がメインだったりしました。

でも、あくまで微生物資材は
「乾いた植物片」「生きた細胞のいない植物片」に対して有効で、
「生きた細胞」をなんとかするには、
「生きた細胞」にコミットできる微生物が必要になります。
それが、「超マッチョガテン系」の微生物です。

糞系肥料の中の肥料分より大切なもの

「超マッチョガテン系」の微生物は、
糞系肥料の中に含まれている微生物のことで、
酸に強く、熱にも強い微生物です。

リフォレスターでは鶏糞を使っているので
鶏糞を例にお話ししますね。

微生物資材を園芸残土に加えたものに野菜くずを入れても
分解自体はできるんです。
ただ、どこまで土化は早くありません。
2〜4週間で完全に土化する程度なんです。

問題は、野菜くずのうちの「生きた細胞」で、
微生物資材の中では、
かえって長生きしすぎてしまうという現象が起こります。

鶏糞には肥料分として、傷のある「生きた細胞」には
嬉しくない成分や、酸が含まれているため、
微生物資材と園芸残土に加えると、分解速度が早まる効果があります。

ただ、鶏糞ならなんでも良いかというと
そうでもない。
何種類かの鶏糞を使ってみたところ、
もろもろっとして、匂いがきつい鶏糞では、
微生物資材の活動を弱らせてしまう上、
作物にとっても肥料分が多めの障害が出やすくなったり、
アブラムシが増える傾向があるようです。

肥料過多で根に影響が出て、微生物も弱らせるのでは
相棒失格です。

特に有用だったのは、しっかりとしたペレット状で
臭いも少ない鶏糞肥料で、
こちらは鶏糞自体の危機が緩やかで、
微生物資材との相性も良い。

この二つのタイプの鶏糞から考えられることは、
鶏糞自体には肥料分の他に様々な微生物が含まれていて、
糞自体を熱加工、圧縮加工する過程で、
悪玉って言い方はちょっと言い過ぎな気もするけど、
土づくりにはあんまりいてほしくない微生物がなくなり、
生き残った微生物が、実は土づくりにとって有用な微生物だった
のではないかと思うのです。

鶏糞に微生物が含まれているかどうかわからないだろうって?

絶対にいるにきまってます。
そもそも、微生物というのは、多種多様で
高温、高熱、極寒、高水圧、酸欠状態でも存在するものがいます。
逆に、微生物がいないところを探す方が難しいくらい。

鶏糞にも何億、難聴という微生物がいて、
その中に高熱、高圧縮に耐える微生物も決して少なくない。

世界の極地に生息しているとされる微生物やバクテリアは、
局地が故にライバルも少ないので、
そこまで攻撃性が高いわけじゃない。
こういう傾向は他でも同じ傾向だと考えることができるので、
私の仮説もあながち的ハズレではないし、
実際うまくいっているので
やっぱり間違いではあないと胸を張って言えるのです。

微生物資材のまとめ

私は有機肥料だけを作ることは、
作りたい肥料が大量でない限り、
規模が小さいほど難易度が高いし、管理も大変だと考えていて
気軽で、気楽に、なるべく手間をかけずに、
好きな時に辞めたり再開できたりする
園芸残土のリサイクルサイクルを実現するためには、
土ごと丸ごと再生する方法が一番有効だと結論づけています。

そのためには、
園芸残土、微生物資材、微生物資材としての鶏糞ペレットの組み合わせが
現時点では一番気楽にできる土づくりだと考えています。

野菜くずに関しては、いくら入れても、C/N比を下げても
肥料分としてはそこまで大した肥料にはなりません。
園芸残土の2倍の野菜くずをいれたとしてもです。
それより、微生物資材の微生物を増やし、
ふかふかな土を作る方に注目して、
肥料分は、鶏糞ペレットと化成肥料の追肥で
植物を育てることに重きをおけば、
過酷なベランダ環境でも、健康な植物を育てることができる。
そんな土づくりを楽しんでほしいと思うのです。

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