メガタウンで今日も私は息をする

2019.8.11にあるメディアで公開した詩。消えてしまうかもしれないのでここに記しておこう。゚
・:,。ღ:..。ஐஃ゚・:,。ღ:..。ஐஃ゚

人、人、人。

街から人が溢れてる。

電車が動き、渋谷で待ち合わせ。

地下に潜るのは好きじゃない。

窓から見える景色は空ばかりを見るの。

いつもの場所。

あなたの顔が見つからない。

ビル群に囲まれた狭い場所で彷徨う人、人。

スクランブル交差点。

混じり合わないですれ違う人、人。

コンクリートで四方八方固められ、

ああ、土の匂いはどこへ?

こんな公園じゃあ、芳しい森の香りはしない。

生きてる!生命感のスイッチはどこにある?

答えは燦燦と輝く太陽。
ピンク色に染まる夕暮れ。
夜空で強く光を放つフルムーン。

人、人、人。

街から人が溢れてる。

私はいまも、あなたを見つけられずにいる。

だけど不思議と焦ってはいない。

波の音、砂の感触、蝉の声。

大地の匂い。

目を瞑ればありありと感じ取る姿。

どうやら、あなたの気配が先にやって来たみたい。

どうぞ、おかえり。私の元へ。

曲がらないでいるからさ。

溢れないでいるからさ。

初めましては、いつもつらい。

徐々に感覚の蓋は閉じていくから、

つらいのも今のうち。

だったらこの気分に浸ろうか。

今日も私は空を見て、大地を想像する。

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