日本は食バリアフリー後進国
日本食食べられない人いるって知ってる?
こんばんは、赫 斑点です。
突然ですが、日本の食事って優しくないって思いませんか?
え?思わない?
ダメピーポー(ネタが古い)(笑)
というわけで、私が3年ばかりかけて集めてきた
「日本の食事アンチクショー」な実態をお伝えいたします。
【日本食選べばいいじゃん!?って思ってませんか?】
私は新卒から3年間、日本のラグジュアリーホテルのフォトスタジオのスタッフとして働いておりました。
東京(有楽町・内幸町・桜が丘あたり)におりましたので、外国人観光客のお客様も多く、時々お話させていただくこともあったのですが、館内案内の次によく聞かれる質問が「この辺でおすすめのレストランはどこ?」でした。そんな中で、こんな話をしたことがあります。
(*^-^*)「駅ビルに有名なお寿司やさんがありますよ」
('ω')「いやぁ(-_-;)ちょっとね。かといってこのホテルのレストランは高いしなぁ」
(*^-^*)「では、ホテルの裏に『なぎ食堂』という、とてもおいしい家庭料理を食べられるお店がありますよ!」
('ω')「へぇ!『Nagi』ね。何が食べられるの?日本食かな…(困り顔)」
(*^-^*)「日本食NGですか?」
('ω')「いやぁ、ツレがヴィーガンでね。日本は、「お寿司はfish」「出汁もfish」「おいしいもの=animal」だろ?」
(*^-^*)「そうですね…コンビニの商品もヴィーガン対応はほとんどないですね」
('ω')「そうそう!コンビニの店員に聞いたんだよ。そしたら、タレに肉のエキスが入ってるって聞いてね。僕は”鶏””牛””豚”という日本語を覚えなきゃいけないことになったよ、だって漢字でしか書いてないから。」
(*^-^*)「確かに…そしたら”チキン””ビーフ””ポーク”も知らなきゃ。漢字で書いていないこともありますから。。。」
('ω')「oh,,,ジーザス」
(*^-^*)「でも、『Nagi』はヴィーガンのお店なんで~」
('ω') !!キラリーン°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°「it's super!!君に聞いてよかった!」
【ヴィーガンはグローバル】
ベジタリアン、みなさまご存知ですよね。
なんか野菜しか食べてない人たち。ですよね。
マクロビ、みなさん、もう聞きたくないくらいご存知ですよね。
穀菜を陰陽に沿って食する食べ方ですよね。
ヴィーガン、ないし、ビーガン。
何それおいしいの???(古い)って感じですよね。
ヴィーガンは「Vegan」と書き、
マジで野菜しか食べないし、
なんなら基本的には身に着けもしない人たちのことを言います。
その他、そのVegan食は多様化しまくってます°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
参考に、雑誌「Veggy」が出している、
多様化した食べ方表をお示しします↓
なんだこれ!覚えきれない!もう笑うしかない!
これくらい、世界は食事にうんと関心があるのです°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
先進国では日本くらいですよ
「おいしけりゃ何入ってたっていい」
って楽観的に考えてるのは。
(今に健康寿命大国神話は消えうせると私は思ってますが。)
【世界にヴィーガンが増えてるワケ】
数年前、アメリカでこんな映画が放映されました。
これは全米を震撼させ、健康に気を遣うすべての地球人の考え方を180度変えた、恐るべき作品と言われています。
すみません、ちょっと盛りました↑。
内容はぜひご覧になっていただきたいのですが、
要点としては
「命を食べることは健康ではない」
「人間が食べるためにお肉(動物)を育てることは環境破壊につながり、倫理的にもよくない」
ということなどが語られます。
私はこの作品を、日本でヴィーガンの啓もう活動をされている英語教師・「ヴィーガン男子」こと、アメリカ人のダンテさんの動画で知りました。
(ダンテさんのことを知ったのは自分がヴィーガンになりたての頃のことで、それは後述します。)
ヴィーガン男子ダンテさん↓
https://www.youtube.com/channel/UCU_yAJ41h9LWLr1BRyTUEpQ
その時は英語の音声のみの物しか見られず、英語が苦手な私は映像だけから内容を悟ったのですが、とても残酷で、目も当てられないシーンもたくさんありました。
【私がヴィーガンになったきっかけ】
自己紹介でも書かせていただきましたが、私は生後1か月からアトピーで生死を彷徨い、今も御覧の通りのアレルギーもちまくりマン。
生きてるだけで丸儲け感半端ないくらい、ちょっと気候変動したり、食べ物に変なものが入っていたりすると、言い表せないかゆみと赤いニキビのような湿疹に襲われるという厄介な体をしています。
※だいたい「クラス5」以上が「一緒に暮らすと死ぬよ」レベルです。
※もっと細かい検査も1万5千円もかけてやりましたがあまりにショッキングなのでそれは出しません。
前職の時、ストレスと不規則な生活が続き、私の体は一流ホテルにはいてはいけないほどボロボロでした。
皮ムケムケ、黄色い汁(滲出液)が耳のうしろから流れ出す、お化粧できない、肌は真っ赤っか、かゆくて痛くて仕事中に間仕切りの後ろで「ううううううううう」とうめきながらしゃがみ込む。でもウェディングドレス来てるご新婦様を不安にさせてはいけないから、無理でも笑う。
この状態を抜けだしたく、同じくアトピーに悩む知人に相談したら
「なんかー『ファスティング』っていいらしいよー」
と教えてもらい、『ファスティング』自体は、
また別の知り合いのプロダンサー・斎藤貴美子さん↓
https://www.facebook.com/kimiko.saitou.9
が実践されているのをFBで見ていたので、
ああ、野菜スープばっかりたべるやつかーと思い、
「それなら私でもできそうだ」と、安易にはじめました。
その後、コンソメ味だけのスープづくり(しかも毎日会社で同じスープをお弁当に持って行ってた)に飽き、レシピをクックパッドなどで調べたりしている中で、あのダンテさんをYouTubeで発見。
その流れで、peaceful cuisine(高嶋綾也さん)のチャンネルを発見↓
https://www.youtube.com/user/ryoya1983
さまざまな「ヴィーガン」料理・スイーツの作り方をおしゃれ✨に紹介されており、私のお弁当ヴァリエーションが格段に広がりました。
そんな食生活を実践したところ、目に見えて素晴らしい効果が!出てきたのです!
【ヴィーガン食は体を強くする!】
上に書きました通り、当初、私のからだは傷だらけ、液だらけ、血だらけ。治ったところは黒ずみ、斑点の様。
※赫 斑点、の名前はここからきています。
※赫=血の赤が輝く様子。斑点=治った傷口が黒くなり、斑点の様に見える様子。赤=red,斑点=stigmas.
治った傷口が黒くなるまで、だいたい1か月以上!!!
治癒力が弱すぎてまたすぐ傷になる、血が出る、液が出る。
の繰り返しでした。
しかし、ヴィーガン弁当を作り、食べ、家でも(実家住みですが)母に「動物性をすべてなくしてほしい」と頼んで夕飯を特別メニューに変えてもらったところ、
傷口たちが、ものの一週間で頑丈な皮を張り、黒ずみもあまりなく、
「フツーに怪我が治る感じ」で治ったのです!!!
これにはびっくり、びっくり。アメージング!!!
※出典:斉木楠雄のψ難
これでもう、ヴィーガンの虜。
もうヴィーガンやめらんねええええええ!
って感じでした(笑)
※その後、精密なアレルギー検査をしたところ牛肉×、豚肉×、鶏肉△、という結果が出まして、正式に「肉アレルギー」であることが実証されました。魚はOKでした。その他人体検査(実際に食してみて反応を見る命がけの調査)でラム肉×も確認されています。)
【でも日本でヴィーガンやるのはきつかった話】
なんやかんやで、そんなこんなな料理をたくさん作りました↓
しかし、転職活動を機に、疲れがまた出てきてしまい(前職は終業時間が遅く、仕事後の転職活動はできなかったので、休みの日に面接などを受けていました)、あえなくコンビニ食へと変わってしまったのです。。。
ところで、コンビニ食でヴィーガンって、何があるか知ってますか?
・お稲荷
・昆布おにぎり(※昆布は「草」なので、ぎりぎりセーフ)
・めかぶ
・もずく
・辛いきゅうり
・スムージー
・納豆(昆布タレならOK。鰹タレNG。)
・袋で売ってる千切りキャベツ
・コーンサラダ(ドレッシングが入っていないもの)
・豆乳
ざっと挙げて、だいたいこれくらいしかないです。
女子が、外で食べるのはあまりに渋い。。。結構雄々しい。。。
→結果スムージー&豆乳各種しか飲まない→どんどん痩せる→周りに別の意味で健康を心配される
ということが続き、
転職先(現職)では飲み会が多く、食べられるおかずが、ヴィーガンだと「塩昆布キャベツ」ぐらいしかない。。。
という苦しみが襲ってきて、、、、
結果、現在は「セミぺスクタリアン(セミ ぺスコ ベジタリアン)」です。
ペスクタリアンって何食べていいんだよ?!って思いますよね。
固形&エキスの肉類、以外OKです。
つまり、魚・卵・乳製品・穀物・野菜は食べてよい、ということです。
したがって、「肉だけNG」です。
このペスクタリアンにシフトしてから、傷の治りは2~3週間にはなってしまいましたが、日本での食事がだいぶ楽になりました。
例えばですよ、
鮭のおにぎり〇
ハッシュポテト〇
小エビのから揚げ〇
お刺身〇
お寿司〇
SABA缶〇
味噌マヨ付き野菜スティック〇
ね?だいぶ広がるでしょ?
日本は「おいしい食べ物」を売ることが現状の市場価値になってしまっているため、環境問題とか信条の問題とか倫理の問題を後回しにしてしまうので、結局消費者の方が譲歩しないと何も食べれなくなっちゃうんです(外食の場合)。
魚が食べられるという結果が出たからできたものの、魚も食べられない体質であれば、日本の外食産業の中では完全に\(^o^)/オワタしてしまうところでした(;'∀')
【実は日本のホテルでも食対応が遅れている】
私自身、ホテリエとして働いてきたので、
働いているホテルの食事は口にすることが多かったですし、
今も本社の人間として、グループホテルの食事には
気を配らせていただいてるところではあります。
ただし、末端レベルのホテルまではなかなか整備できていないのが実情。
ラグジュアリーホテルで働いていた時は、
メニューには書いていないものの
「実は肉が食べれないんです」といえば、
決まっているコースメニューでも内容を変えてくださったり、
調理方法を工夫してくださったりしていただけます。
ちなみに私は、セミペスクタリアンですが、なぜセミと言っているかというと、肉が食べれないだけが理由ではなく、実は「乳製品(生乳)」がNGだからなのです。この線引きは難しいのですが、「牛乳」「低脂肪乳」「生クリーム」「アイスクリーム」が食べれません。食べると帰りの電車で気持ち悪くなったり、急激な腹痛を起こします。(中学生くらいまでは普通に牛乳は飲めたし、アイスも食べれたのですが、高校生くらいからちょっと体調的に受け付けなくなっていました。)
なので、料理を注文するときにはその辺も事細かに説明します。
「バターは大丈夫ですのでパンは食べられます。でも前菜のテリーヌやムースに生クリームが使われているならそれは乗せなくて結構です。」といった塩梅です。
※でも、それを細かく説明するのも面倒な時は「私はヴィーガンです」と言ってしまいます。
ちょっと話がそれました。
失礼しました。
しかし、末端ホテルになってくると、少し様子が変わってきます。
これは私が地方のホテルを取材しに行った時の話。
取材が終わり、「スタッフには賄いがあるよ」と聞いたので、内容を聞いたところ「肉しかないよ」と、料理長から回答が。
取材が終わった時間はすでに22時を超え、ホテル周辺のレストランは当然終わっており、5分も歩いて駅前のコンビニに行くしかありませんでした。
「ちょっと野菜切ってくれたっていいじゃん!」と思いつつ、でも一人のスタッフのためにわがままは言えないので、カメラバックを腰につけたまま、トレンチコートを持って、社長や総料理長を横目にホテルエントランスを出て、真っ暗な道を進み、駅前のさびれたコンビニで地酒とコーンサラダだけを買ってホテルに帰ってきたのです。
この時、夜道で私は決心しました。
うちのホテルは全国に先駆けて食バリアフリーに取り組み、
お客様もスタッフも皆が安心してご飯が食べられるよう、
賄いが食べられないなんていう哀しいことが起きないよう、
全ホテルの全レストランメニューに「Vマーク(Vegan料理対応マーク)」と「ハラールマーク(イスラム教徒の方が食べられる料理、ベジタリアンにちょっと近い)」を追加させる、と。
実際、別のシティホテルの料理長はオーストラリアでの経験が長く、「ヴィーガンなんです」と言ったら、ヴィーガン用のどんぶりを作ってくれたこともあり、というか、うちのホテルの料理長は日本のフランス料理のコンペで優勝してるし、できないワケがないんです。
本社が主導しないからやらないだけで。
誰もやらないなら、わっちがやる。
※出典:「狼と香辛料」電撃文庫
(ここまで出すと元ヲタがばれる←)
というわけで、うちのホテルが日本のホテル界に「食のバリアフリー」の旋風を巻き起こしてやる!
と思ったところで、もう2時30分なので、いい加減寝ようと思います。
あー「狼と香辛料」が急に見たくなってきた!!!!